アクアパステルの谷川です。


新年あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

ノートPCとペン、本とノート


さて、今回の記事は
講座再開や募集のお知らせではありません。

パステルをお休みさせていただいて1年。

この時間で見えてきたことと
これから大切にしていきたいことを
記録として残します。

これまで関わってくださった受講生の方、
これから関わる可能性のある 講師・運営の方にも
ご一読いただけたらうれしいです。




パステルから離れて1年

この1年で思ってもいなかった経験を
いくつも重ねました。

昨年までの私は、
「活動をやめたら忘れ去られてしまうのでは」という不安でいっぱいでした。

知財に関する出来事(※)をきっかけに

パステルから少し離れることになり

企業のシステム・データ分析の仕事に
再び深く関わることになりました。


久しぶりの企業の仕事。

子育て中の身でもあり、
正直ついていけるのか不安もありましたが、
周囲に支えられながら続けています。

小さくても形になりつつあるものもあり
「これが回り始めたら、
 もっとスムーズになりそう…!」
と、今は見守っています。





離れたからこそ見えたこと

パステルの活動から少し距離を置いたことで、

「今、何が足りないのか」
「何が本当に必要なのか」

を、冷静に考える時間が取れました。

当事者として。
受講者として。
運営側として。

双方の視点を経験した今だからこそ、
見えてきたものがあります。
 



「1人が担う」から「チーム」へ


パステルアート講師は
  • 描いて
  • 教えて
  • 進行して
  • フォローして
  • お知らせして
  • トラブル対応して

すべてを一人で担うもの。
いつの間にか「当たり前」になってた視点。

私自身も何も疑いを持たず
これまで活動してきましたが、
振り返ると、

「一人で担うこと」自体が

無理が出やすいのでは…と感じています。


私は技術職としても
色々な方を見てきています。

システムでもアートでも
「全部を一人で担って動く」
できてしまう人もいます。


けれど…

見えない部分で身を削っていたり、
長期的な視点が抜けてしまったり、
重すぎる負担に耐えきれなくなったり。

どこかでふっと破綻してしまう。

それが本当に怖いな…と感じました。


今回起きた出来事を振り返り、
「一人が頑張れば、何とかなる」は
長期的に人も場も守れないと痛感しました。


だからこそ
一人ひとりの得意なところを
活かしていく形を考えています。


チームで組む手、パステルアートの準備


アクアパステルの役割分担モデル

ここからは

アクアパステルで考えている

「一人で抱えないための役割分担」について書きます。



◆ 技術担当(テクニカル)

様々な技術と表現を使いこなし
作品の再現性と品質を安定させる役割です。

「作品を描く」ことは
手順をなぞるだけでは
成立しないことも多々あります。

むしろ、手順として
カタチにならないことの方が多いくらい。
  • 描けること
  • うまくいく方法を見つけること
  • 手順を確定させること
  • 品質を守れること
  • 探究し続けられること

技術の多くは言葉や文章だけでは
伝えきれない「感覚」を含みます。

手の動き、圧のかけ方、タイミング、迷い方。
そういったものを
直接見て、感じて、すり合わせていく必要があります。

場によっては
「見て学ぶ」「一緒に描く」
というプロセスを大切にしています。

再現性と品質を守るために、
ここは時間も手間も惜しみません。
私自身も入って
一緒に成長できたらと思います。


◆ 進行担当(ファシリテーター)

場を整え、手順を進め、
受講生が安心して描ける空気をつくる役割です。
作品、技術の完コピは必須ではありません。

高難度の作品は谷川や技術担当の方が
ガッツリ、サポートできればと。

「全部一人でやらなくていい」
それだけで講師の負担は大きく下がります。

実は谷川はこの分野は
かなりがんばりが必要なレベル感でして、
本音を言うと、技術特化で行きたいタイプ。

もし得意な方がいれば、
いつか一緒に組めたらうれしいです。


◆ 知識担当(色とパステル)

色相・明度・彩度・補色・トーンなどの色彩理論と
パステルという画材を使って
どう色を表現できるかを体感的に伝える役割です。

人前で描くのは苦手でも、
ワークを通じて
知見を深めるのが好きな方、大歓迎。


この知識はアクアパステルに限らず
他のパステル作品や他ジャンルでも使えるものです。

業界全体の底上げにつながるなら
門戸は開いていけたらと考えています。


◆ 守りの設計担当(法とルール)

アート活動・講師業における 
リスク管理(守りの設計)として
トラブルを未然に防ぐための知識と対策をお伝えする役割です。
 
 
著作権・商標権・民法といった
活動に関わる法律やルールがありますが
「解釈」や「判断」を教える講座ではありません。
  • こういう法律が「ある」こと
  • 判断は専門家が行うこと  
  • 運営側が準備すべき材料は何か  
その線引きを伝えます。

どなたでも知っておくといい知識です。

ただ、どう活用していくかは
実体験と対応経験がないと
難しい内容のため、当面は私が担当します。

なお、法律の解釈を教えるものではなく、
アート活動・講師業における
リスク管理の考え方を扱う内容です。


◆ メンター(伴走役)

うまく導く人ではなく
一度でも失敗し、立て直した経験のある人。

落ち込んだとき
自信を失ったとき
描けなくなったとき
「それでも大丈夫」と一緒に立つ役割です。  

前に出なくてもいい。
でも、いないと人は折れます。  

自分のつまずきが
誰かの一歩になる。

私自身、講師として続けてこられた背景には
この「伴走する」「伴走される」があります。

お互いのできることでの「支え合い」が
一歩踏み出す、大きな力になります。

 


今、考えている役割について書きましたが
段階にステップを踏む方、 
一つの役割を専門特化の方、
複数担当できる方もいるかもしれません。

その方自身をみてお願いできたらと思います。

もしかしたら、
モチーフ担当、教材担当、活動支援担当など
今後増えるかもしれません。




なぜ、ここまで分けるのか

アートはやさしい世界に見えて、
実はとても繊細で、壊れやすい分野です。

  • 技術
  • 思想
  • 名前の重み
  • 法とルール

どれか一つでも軽く扱うと
人も作品も簡単に壊れてしまいます。


だから、今、私は
「一人で抱えない道」を見つけようとしています。

これは完成形ではありません。
状況に応じて、設計は更新していきます。


割れた地球儀を両手で包み込む


最後に

アクアパステルは
「型」や「手順」だけを
お伝えするものではありません。

設計思想があり、
積み重ねた経験があり、
守るための仕組みがあります。

一部を持っていっても意味がなく、
一つ一つを組み合わせて活かすことで
はじめて伝わるものになると私は思います。

  • ゆっくりでもいい。
  • チームでもいい。
  • 失敗しても戻れる場でいい。

すぐに何かが始まるわけではありませんが

これから

描くことも、教えることも、設計も。
焦らず、順番に整えていきます。

まずはパステルを削るところから。

まだ形は途中ですので、
変わる部分も、増える部分もあると思います。

でも、
「一人で抱えない」
この軸だけはもう戻さないつもりです。


そんな場所をこれから
少しずつ作っていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。