目的地にたどり着くまでの道のりも、あちこちに見え隠れする紅葉に感動しつつ。
…まあ、70代と60代と50代の男女がちっこい軽自動車に詰め込まれて、車窓の景色に大喜びしていただけなのでございますが。
たどり着いたここは、千葉県夷隅郡大多喜町の廃校。
俳句をよみつつ旅をするのを
「吟行」
と呼ぶのだそうですが。
ワタクシら3人は、写真を撮りつつ移動しているので、
「写行」
とでも呼べば良いのか…
ま、そんなたいそうなモノでもないのですが…
ワタクシ以外のお二方は、とてもじゃないけど地面に直置きなんてできないカメラをお持ちで。
写真を撮るといっても、コンデジ片手に、そこらをウロついてるだけのワタクシなんぞとは違うのだわ。
目的地までは、予想外の…というか予想以上の大渋滞にハマってしまって。
『ぜひ、ここでランチを…』
と思えるお店は、駐車場も満車だったりして。
ま、どんな店で何を頂きたいのか、三人三様のイメージが勝手に三方向に膨らんでいるだけで、意思統一なんぞできてもいないし。
結局、養老渓谷の名所
「粟又の滝」
を過ぎたら、道は険しく細くなり、民家もまばらになり…
で、頼れるものは、お蕎麦屋さんの案内看板のみ。
走りながら見るだけだから、
『土日祝』
という表記は見えても、
『土日祝は営業』
なのか、
『土日祝は休業』
なのか。
動体視力も衰え始めた平均年齢の車内は侃侃諤諤でございましたわ。
廃校(分校)跡を利用して、地域の方々が経営されてるお蕎麦屋さん。
きれいな紅葉が、ぐるりと取り囲んだ校庭は、今は駐車場。
かなりの数の車が止まっていて、ちょっとびっくり(失礼しました)。
小ぢんまりとした、いかにも古い校舎な建物を見て、懐かしさでいっぱい。
老川小学校会所分校として昭和22年に設立、平成13年に本校に統合されたのだそう。
ちゃんと建物横に、看板もありました。
メニューはお蕎麦のみ。
ご飯ものは無いみたい。
で、ワタクシ、大いに迷いましたわ…
あと、天ぷらもないみたいで。
でも、大好きな
「にしんそば」
がある!
が、しかし。
「鴨せいろ」
も捨てがたい…
靴を脱いで入る際に、注文と精算を済ませる方式で。
美味しそうな小ぶりの大根100円也や、大きな袋に30個くらい入ったキウイ500円にも大いに心惹かれつつ。
キウイは完熟前なのと、小ぶりなのでリーズナブルなお値段だったそうで。
空きっ腹のまま、迷う迷う…
ともあれお腹を満たしてから考えることにして。
ワタクシが頂いたのは鴨せいろ(大盛)。
お汁に天井の灯りが写り込んで、イマイチあの美味しさが伝わらない絵面だわ…
お蕎麦はかなりのボリュームが。
お汁も、おだしの利いたいいお味。
お漬物も美味しかった!
もちろん全部平らげて、蕎麦湯で割ったお汁も飲み干して。
校内…今は店内だけど、内装も掲示物も、分校だった時代のものが多々残されていて。
ワタクシ、特にこの、
「すうじのうた」
が気になっちゃって。
ワタクシが小学生の頃には、聞いたことのない歌だけど…
初出はなんと、1957(昭和32)年だった。
掲示物を目で追っていると、半世紀前の、オノレの小学校時代の思い出が甦ってきて。
小学校1年生の教室のあった旧校舎の、ボットン便所が怖かったこと。
渡り廊下のはずれの通用口の壁に、モナ・リザに似た絵のような擦り傷のようなシミが浮かび上がっていて、みんなでこわごわ見に行ったこと。
自校方式の給食だったから、お昼前には給食室からの良いニオイで、お腹がグルグルキューキュー鳴ったこと。
思い出を反芻しつつ、教室を見回していたら…
校歌がふたつ。
ちゃんと、分校のうたもあるのね…
キウイと大根に未練を残しつつ、お店を出たら。
来た時には気づかなかった、木彫りの熊さん発見。
人(熊)の良さそうな表情に心惹かれて、シゲシゲ観察してみたら。
何やら札を下げている…
と、よく見れば。
散歩が大好きだから、台車に乗ってるのかな…
ということは、閉店時には台車ごと店内に撤収なのかしらね。
千葉県は唯一の
「熊なし県」
と言われてる今日この頃。
そういえば、粟又の滝から養老渓谷駅までハイキングされていると思しき方々も、ソフトクリーム片手にのんびり歩いてたっけ。
何の脅威もなく、のんびり歩けるって、本当にありがたい。
紅葉の下をしばし散策して。
この狭さでは、対向車が来ては困ると思いつつ下山して。
人里離れた場所で頂く、美味しいお蕎麦。
それに、非日常感満載の場所。
今年の紅葉の見納めに、ポカポカ陽気のステキな日曜日でございました。
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そうえいば、千葉県って、難読地名の宝庫だと思うのよね…
「夷隅郡」
とか、
「匝瑳郡」(今は匝瑳市かも)
とか。
「神々廻」
なんて、想像力のあらん限りを発動しないと読めない気がする。
でも、昔観たテレビ番組で、宮崎美子サンが、わからないと言いつつ正解されていた時には、本当にびっくりしましたわ。
中学生の頃、常磐線に乗ろうと松戸駅のホームで、一緒に電車を待っていた友人の、
「あ、がびこ行きが来た」
という言葉にビックリしたことも。
我孫子=がびこ
ま、わからなくもないのだが。















