「ちょうどいい美しさ」を選ぶということ
 

先日から続けて、私はアニエスベーで黒のワンピースとジャケット、そしてピンクの革ジャケットを購入しました。

黒のセットは喪服としても兼用できる仕立ての良さがあり、ピンクの革ジャケットは私らしい遊び心を添えてくれる一着。

どれも「ちょうどいい美しさ」と「価格とのバランス」が絶妙で、私の暮らしにぴったりでした。


黒のワンピースは、上質なジョーゼット素材。

肌にすっと馴染む軽やかさと、深い黒の品格が共存しています。

そして何より、ボタンがクルミボタンだったことに心がときめきました。

今では珍しくなったこの丁寧な仕立てに、ブランドの誠実さと美意識を感じたのです。

黒のジャケットは流行を追わないシンプルなデザイン。
だからこそ、何年続くかわからない老後の暮らしに、ずっと寄り添ってくれる“一生もの”になりそうです。

流行よりも「私の時間」に寄り添う服。そんな選び方が、今の私にはしっくりきます。

そして、ピンクの革ジャケット。
これは、アニエスベーの定番カーディガンの革バージョン。

店頭で黒のワンピースを見ていた時に試着して、上質な革ジャケットの軽くて柔らかい着心地の良さに感動!
いつか買いましょうと心に決めていたのです。
偶然アウトレットで見つけた瞬間、心が躍り、即買いしました。

定価30万円だったものが、なんと10万円!

この出会いは、まるで“ご褒美のような偶然”でした。

廃盤になった色のようですが、革の質感とピンクの色味が絶妙で、私の暮らしに彩りを添えてくれる存在です。

 


 

 

〜アニエスベーの哲学と私のワードローブ〜
 

 


最近、アニエスベーがパリの老舗百貨店BHVから撤退するというニュースがありました。

 

 

理由は、中国発のファストファッションブランド「SHEIN」が同じ百貨店に出店したこと。

創業者のアニエス・トルブレ氏は「これはメゾンの倫理に反する」として、契約満了前の撤退を決断したのです。

このニュースを知ったとき、私は胸がすっとしました。

安さや流行に流されず、ブランドの哲学を貫くその姿勢に、深い共感を覚えたから。

 

私が選んだ黒のワンピースも、ピンクの革ジャケットも、ただの服ではなく「価値観の表現」だったのだと、改めて気づかされました。

“ちょうどいい”を選ぶということは、妥協ではなく、自分の暮らしと美意識に正直であること。

そしてそれは、ブランドにも、社会にも、静かな意思表示になるのかもしれません。

アニエスベーの服を着るたびに、私はその哲学とともに歩いている気がします。

そして、私自身の選択が、ささやかでも確かな美しさを育んでいることを、誇りに思っています。
たしかに、アニエスベーの服は形が決まりすぎていて、面白味に欠けると感じる人もいるかもしれません。


でも、もう流行を追いかける余裕はない世代にとって、定番アイテムで楽しむことこそが、暮らしの知恵であり、成熟した美意識なのではないでしょうか。


“流行”より“私らしさ”。
“新しさ”より“信頼できる一着”
そんな選び方が、これからの私の人生に寄り添ってくれると信じています。