(中央が内村鑑三、右が盟友の新渡戸稲造 1928年)
歳時記余話 4月9日
清明/鴻雁北(せいめい/こうがんきたへかえる) 清明は「清浄明潔」の略。万物が清らかで生き生きする頃、冬のあいだ日本にいた雁が、愛を育み子孫を生むために北へ帰っていく
実話のリアリティ
高市首相、ミアシャイマー的リアリズム
高市首相は、「力による抑止」や「経済安全保障」を一貫して重視しており、きわめてミアシャイマー的な「現実主義(リアリズム)」を体現している。国家は権力闘争から逃れられない。トランプの「ディール」は権力闘争のために大芝居を打ったり詐欺師のような駆け引きをやるが、高市は論理的にも正論で一貫性を持っている。これまでの自民党の「事なかれ主義」の政治を覚醒させるかもしれない。ただしミアシャイマーは、過度なナショナリズムが招く「戦略的失敗」についても警告している。高市が「強い日本の再生」という国家の論理のみを推し進めれば、トランプがイラン戦で陥った「戦略的敗北」と「歴史的な迷走」の二の舞になる可能性もある。(ミアシャイマー『大国政治の悲劇』「攻勢的現実主義(オフェンシブ・リアリズム)」の核心。 高市早苗『日本経済強靭化計画』)
再臨、国家よりも上位にある普遍的価値
しかし国家の論理の責任まで高市に背負わせちゃいけない。高市は忠実に国民の意思を代弁しているにすぎない。内村鑑三の言う「政治家の迷走は国民の意思の反映である」とは、首相に対して言っているのではない。われわれ国民に対して訴えている言葉である。「国家よりも上位にある普遍的価値を持て」とは、高市を支持し、あるいは批判する、私たち一人ひとりに対する内村の助言である。神の再臨を前にして、私たちはどの面下げて神の前に出るのか。私たちが「国家よりも上位にある普遍的価値」を持ったその結果として政治家も立ち直るのである。(内村鑑三『聖書之研究』等「国家的堕落の時期」、内村鑑三「再臨運動」、内村鑑三の墓碑銘)
一人が一人へ、不動の良心
林千勝は1人が1人にすすめればねずみ算式に人数が増えると言っていた。林のデモもいまや数万人規模になり、イタリアのメローニもハンガリーのオルバンもそうやって政権を獲った。しかしこのブログ「歳時記余話」は政治活動は勧めていない。政治家の交代だけでは社会は変わらない。政治家の迷走は、国民の意思の反映に過ぎないからだ。このブログは国民の一人として、「国家よりも上位にある普遍的価値」を探求していく。政権が迷走するか立ち直るかは、私たちが「国家よりも上位にある普遍的価値」という「不動の良心」を持っているかどうかにかかっている。(林千勝の言説、欧州の保守潮流、内村鑑三「無教会主義」)
