7月の「ふみサロ」提出作品
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【涙のわけが、今ならわかる。】
高校時代、生徒はもちろん先生もなんとなくゆるくてだらけがちな授業が多かった中で、少し緊張感をもって受けないといけない国語の授業が好きだった。
そんなちょっとピリッと緊張させてくれる授業をいつも行っている先生が、
ある日教室に絵本を持ってきて
「今日は教科書ではなく、この絵本を皆さんに読み聞かせします!」
と『100万回生きたねこ』(講談社刊 佐野洋子作・絵)を開いて、高校3年生の私たちに読んで聞かせてくれた。
あの日、私は先生のことがとっても好きになった。
そして絵本というものは、小さい子どものためだけにあるわけではないということ、絵と少ない文章から得られる深い気づきがあるということを知った。
ただ、正直に言うと高校で初めてこの絵本を知った時は、「なんかすごい絵本だな」ぐらいの軽い感想しか持てず。それでもずっと心のどこかで気になっていた。子どもが生まれてから図書館で探して高校以来ぶりに読んでみた。その時の衝撃!
ラストシーンを読みながら嗚咽が止まらなくなっちゃうくらい泣けて泣けて……。
我が子に読み聞かせしながらも、最後のシーンで涙が止まらなくなるほど泣いて……。
高校生の時はまったく泣かなかったのに、大人になって読み返して、なぜこんなに泣けたのか。この涙のわけが、今ならわかる。
若い時、自分を愛することしかできなかった……というか、その自分すらちゃんと愛して大事にすることができていなかった私。子どもを産んで家庭を作って、自分以上に愛おしく、愛を注ぎたい存在が持てたことで、私の中の「愛」が育った。だから、とらねこが泣くシーンが自分に重なって涙が止まらなくなったのだと。
高校卒業して何十年も経った今でも、国語の先生とは手紙のやり取りをしている。
この夏は先生に、あの日の授業でなぜ先生がこの絵本を読み聞かせようと思ったのか聞いてみたい。
「先生、あの日の絵本の読み聞かせ授業、覚えていらっしゃいますか?」
(エッセイここまで)
今月の課題本は『100万回生きたねこ』
なんでこの絵本を開くたびに自分はこんなに泣いてしまうんだ!?
ということを深堀りして作品にしてみました。
エッセイ書けたから、次は先生に手紙を書かなくちゃ!
ふみサロのご入会はどなたでも大歓迎♪


