だれも、のぞんでなんかいない。

わたし以上に、わたしの、

あなた以上に、あなたの、

感情を感じてほしいなんて、だれも望んでなんかない。



人の感情を奪うことなんかできない。

共鳴するだけだ。

共鳴したつもりで、隠すだけだ。


見ないふりしようとするだけだ。




怒涛のように、流れ出す、この感情の海に流されるのが怖いだけだ。

面倒なだけだ。



しばらくは、なにも手につかない。

しばらくは、遠く果てない場所へ飛んでいく。

そのてまひまが、ぞっとするほどいやなだけだ。



そこは、不穏におそろしい。

日々浸かってなどいられない。

だから、なんどでも湯上りする。


湯冷めして、体をこわすことだってあるね。

なのに、よみがえることもあるね。



なんて、人間は、頑丈にできてるんだろう。

からだって、すごいね。

そこは、どこにあるのかな。

そこは、どこにつながるのかな。


こんなにもおそろしくて、こんなにも億劫なのに、

なのに、なのに、こんなにも、


わたしは、その先が見てみたいんだな。