【高野聖】
泉鏡花著
ニンテンドーDS文学全集
筑摩書房
なんとも不思議な物語である。
泉鏡花以外の人には書けない世界である。
まさしく、泉鏡花ワールドといっていいだろう。
蛭が木の上から降ってくる箇所の気持ちの悪いことったら。
途中で、ストーリー展開が予想できるが、まあ、文章はそんなことで興味がそがれるような、安普請な造りではない。
私としては、この僧侶が肘を立ててうつむきに寝るクセがあるとの箇所で引っ掛かり、こりゃ最後はこの僧侶も、女妖怪の呪いで獣に変身するオチだろうと予想していたが、残念ながらそれはハズレた。
以前読んだ【外科室】とはかなり異なる文体だが、不思議な泉鏡花ワールドには違いない。