【強いだけじゃ勝てない】 | so what(だから何なんだ)

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そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

【強いだけじゃ勝てない】
関東学院大学・春口廣

松瀬学/著
光文社新書
2005年4月15日発売

オシムから続くスポーツもの3冊目である。

今度は、ラグビー。
またまた題名に引っかかってしまった。
なにか、普遍的な教訓が得られるかとの期待。
我ながら、懲りない。

買ったときは気付かなかったが、関東学院大学?
ラグビー?
最近何か事件起こさなかったっけ?
ああそうだ、部員が大麻を栽培していたあの事件だ。

そのつもりで買ったのではないのだが、なんともタイミングがピッタリ。

・・・・・・っで、本の中身だ。
最初のところを読んで、またハズレと思った。
本当のところ、読まずに捨ててしまおうかと思った。

こういう、生存している成功者の伝記を書くのは難しい。
ヨイショ記事になってしまうのである。

もう一つ、スポーツライターがこういう本を書くのは難しい。
小説家ではないからだ。
要するに、取材には限界がありながら、当事者の気持ちを書くには、フィクション、
即ち、小説家の要素が必要になるのだ。
残念ながら、それだけの文筆力を持った人はそんなに居ない。

著者はかなり、本の構成に工夫をしている。
過去と現在をどう配置するか、かなり苦心の跡が見える。

だから、現在形を書いている前半は、我慢して付き合った。

後半の春口監督の生い立ちを記述する過去形になると、文章が良くなってきた。
というより、生い立ちそのものが面白いのである。

最後の部分は、また登場者の心理を描写する部分が多くなって、つまらなくなった。

まあ全体的に、同じスポーツライターとしては、前回読んだ【勝者の思考法】の著者よりはずっと上等である。

著者自身が早稲田でラグビーをしていたこともあり、ラグビーというスポーツに造詣が深い。

・・・・・・っとまあ、本にケチを付けるのはこの位にして、春口廣という人間像である。

背は低いが、足が速く、エネルギーに満ち溢れている。
こういう乾電池みたいな人間がたまに居る。

関学をトップまで導いたその手腕は、誰もが認めることであろう。
欠点も多いだろうが、自分自身を反省し、柔軟に成長することが出来る人であるようだ。
彼からラグビーを取ったら何も残らない、という生き方は誰もがあこがれる生き方の一つであろう。
洗練された人間ではないようだが、雑草のような強さがある。
人間味もある。

しかし、こういう人間に反発する人って、必ずいるものだ。

だが、実績で答える。

・・・・・・っと、このまま人生を終えるはずだったが、運命というのは本当に皮肉なことをする。

一番彼を知っていて、恩恵を与っている生徒が彼を裏切ったのである。
タバコでさえ、監督があれほど怒るのだから、大麻を吸ったらどんな仕打ちを彼にすることになるのか、一番知っていたはずである。

ご存知のとおり、クラブ活動停止。
監督辞任である。

私が思うに、春口という人間は、後継者を育てられなかったところに欠点があったのだろう。
自分が身を引くタイミングを考えていなかったのだろう。
だが、ラグビーがこれほど好きなのだから、仕方の無いことかも知れない。

あまりにもひどい仕打ちを生徒から受けたので、ショックは大きいと思う。
だが、必ず彼は復活して、日本のラグビーに貢献できる人だと思う。
是非とも、そうなるよう願いたい。