【勝者の思考法】
二宮清純著
PHP新書
2001年03月15日刊
この題名を見て、どういう内容を想像します?
パラパラとめくって、スポーツの世界における勝者について書かれた本だとは買う前に確かめた。
読む気になったのは、このあいだ読んだオシム監督の本と同じく、スポーツの世界から何か普遍的な教訓が得られるのではないかという期待があったからだ。
残念ながら、この本から得られるものは何もなかった。
たぶん、著者は頭が悪いのであろう。
そのくせ、自分は物事の本質を見抜く能力があると、見せかけている。
同じ県の出身者として、恥ずかしい限りだ。
まあ、評論家というのはこういう輩が多いものだが。
レベルの低い読者ばかりを相手にしているからだろう。
「勝者の思考法」という題名を付けたなら、そのことについて書くべきだろう。
何人かのスポーツ選手から、彼らに共通する「勝者の思考法」をあぶりだすことが本来の手法だろう。
それをするためには、各選手の本質に迫るインタビューを重ね、その本質を見抜く能力が必要だろう。
一流スポーツ選手の思考方法が、ビジネスでも役立つことは多いであろう。
しかし、そういった本質を見抜く能力を著者は持っていない。
浅い、観察能力しかない。
本質に迫る能力も、意思も持たない。
本の題名に使った言葉の意味も理解せずに、ありきたりの持論を展開しているに過ぎない。
それでも、少しは題名に相応しい内容を書こうとしている箇所もある。
しかし、彼の出した結論を、自ら並べてみるがいい。
いかに、ありきたりな陳腐な結論の羅列であるか分かるはずだ。
通勤時間中の、時間つぶしにもなりはしない。