【なぜ日本は「アンフェア」といわれるのか】
―変革の時代の日米協調のために
コーネリアス・K. 飯田 著
ぱる出版
1992年7月
15年以上も前の本であるから、チョットと思ったが、
「米大統領付元通訳官が、日本とアメリカとのはざまにあって見聞きした日米摩擦の現実を回想」
とのサブタイトルを見て、ガゼン読む気になった。
最初の滑り出しは良い。
「コリャいい本に出会ったぞ」っと、手ごたえを感じた。
なんたって、日本人初の米大統領付元通訳官が書いた本だから、舞台の裏側を期待してしまう。
当然、ウラのことなので、うかつなことを書けない事情は分かる。
その位は、読者として分かる。
だが、・・・・・・。
その期待を抱かせたのは、最初だけ。
読み進むうちに、キリスト教の話ばかり。
著者はアメリカに帰化した、牧師である。
日米のフェアネスの違いとして、宗教を例に挙げるのは分かる。
だが、全編がキリスト教で埋め尽くされている。
読者は神学の授業を受けたいわけではない。
どうして、キリスト教信者はこうなのだろう。
すべて、聖書のフィルターを通して現実を見てしまう。
結論として著者が言いたいのは、日本人はフェアネスにおいて、アメリカより健全である。
日本の感覚は聖書とも共通している。
アンフェアなのは、アメリカの方だ。
アメリカの方が聖書の教えを守るべきだ。
だから、日本人は堂々とフェアであると主張してよい。
これが全てである。
大統領付き通訳官としてより、聖職者の経験からの視点である。
だからツマラナイ。
アメリカ側が通訳官として日本人を採用するのはかなりのリスクがあった思う。
日本有利で通訳されては困るからである。
アメリカがこのようなカタブツを採用したのは、そういう意味で流石と感心してしまう。
題名で選んで失敗する典型的な書物である。