思う通りに進まない日ってあるよね | 藤村正宏のエクスマブログ

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昨日のことなんだけどね。

 

マンションの大規模修繕工事が始まるんだよね。

そのために、ルーフバルコニーの物を片付けなければならないんだ。

わかっていた。

時間も、体力も、それなりに使う作業だということは。

それでも、「まあ、1日あれば終わるだろう」そんなふうに、どこかで軽く考えていたんだ。

 

ところが、やっても、やっても、終わらない。

たくさんのプランター、冬枯れの枝や枯れた植物、おまけにメダカ池・・・

 

3日経っても、バルコニーはまだ途中のまま。

物は減っているはずなのに、片付いた感じが、まったくしない。

若い頃なら、たぶん、イライラしていたと思う。

 

「なんでこんなに進まないんだ」

「こんなはずじゃなかった」

「時間の使い方を間違えたかな」

 

でも、今は、あまりそんな気持ちにならない。

 

「思う通りに進まないのが普通」

 

そう思うのが、もう自分の中のデフォルト状態になっているから。

 

片付けは進まない。思ったより時間がかかる。体も、少し疲れる。

でも、それは失敗でも、段取りミスでもなく、

ただ「そういうもの」。

人生と同じだな、と思いながら、黙々と作業を続けていた。

 

さらに・・・

 

夜になって、夕食を終えて、コーヒーを淹れた。

少し気持ちを切り替えたくて、いつもの動作で、いつものように。

 

そのとき、カップの上に置いていたドリップに、ふと手が引っかかった。

 

次の瞬間、派手な音と一緒に、コーヒーがキッチンの床に広がった。

よりによって、買ったばかりのカシミアのセーターの前面にも、たっぷりとかかった。

「ああ…」

声にもならない声が、自然に漏れた。

 

でもね、ここでも、大きな感情の揺れは起きなかった。

怒りも、落胆も、湧いてこない。

 

まず、これが初めてじやないから、笑www

けっこう過去にも二、三回あった。

 

ああ、こういうこともあるよね。

今日は、そういう日なんだろうな。

そう思えただけ。

 

しかも、最後の方だったので、肝心のコーヒーは、ほぼ無事。ラッキー!

キッチンの床を掃除していると、前よりも綺麗になった。

セーターも、まあ、洗えばなんとかなるだろう。

 

「ついてない日だな」とも言える。

「最悪だ」と感じる人もいるかもしれない。

でも、僕の中では、それほど大きな出来事ではなかった。

 

たぶん、余計な心のエネルギーを使わなくなったからだと思う。

「こうあるべき」

「こうならなければならない」

そういう前提を、少しずつ手放してきた。

思い通りに進まない。

失敗する。

予定が崩れる。

それを、人生の異常事態だと思わなくなった。

それが「普通」と思っていると、イライラも心配事もなくなると思うんだ。

 

だからといって、投げやりになるわけでもない。

片付けは、続ける。

床も、拭く。

セーターも、ちゃんとケアする。

やることは、淡々とやる。

ただ、感情まで振り回されないってこと。

 

自分が目指している方向や、大切にしたい気持ちは、ちゃんと胸の中に持ったままね。

思う通りに進まない出来事の向こうに、何があるのか。

そこに、どんな景色が待っているのか。

「向こうには何があるんだろう?」

その気持ちを持てるかどうかで、同じ出来事でも、まったく違う意味を持ち始める。

 

片付けが終わらない3日間も。

床にこぼれたコーヒーも。

カシミアのセーターのシミも。

 

きっと、あとから振り返ったら、どうでもいい瑣末な話になる。

 

でも、そのときにどんな気持ちでそこに立っていたかは、ちゃんと、自分の中に残る。

 

思う通りに進まないのが普通。

だから、心は穏やかでいられる。

 

その中で、自分の感覚に沿って、今日も一歩進む。

向こうには、何があるんだろう。

 

その問いを、これからも大切にしていたいな。

キツキンの床を、ひざまづいて拭きながら、思っていたのは、おおむね、そんなことだ。