早いもので、モゥとブレンの長男ノエル君も生後半年が経過。
(彼らの正体についてはこちらの「登場人物紹介」をどうぞ)
最後に直接会ったのは4月だが
写真を見る限り、おちびちゃんと共に元気いっぱいにすくすく成長しているようである。
さて、そんな姉弟だが、実は彼らの誕生の裏では、
聞くは爆笑語るは大激怒な驚きのドラマが繰り広げられていたらしい。
ことの発端は3年前、長女おちびちゃんが生まれた日。
長男("母親モゥのカン"により生まれるまで男と信じ込まれていた)の誕生を心待ちにしていた夫妻だったが
運悪くモゥの陣痛が始まったのは、ブレンが夕方の乳搾りに行く直前であった。
が、初産で心細い妻モゥに対し
家族も同然の牛達を放っては行けない、と頑なに主張する夫ブレン。
「どうせ付いて行ってもしばらく生まれないから」
という理由で、モゥをタクシーに放り込み自分はいつも通り乳搾りに行ってしまったのだが
予想に反してモゥのお産は超スピード出産。
2時間後にブレンが病院に着いた時には、すでにモゥは分娩台の上であった。
分娩台でもがく妻を見たブレン、優しく妻の手を取りなんとか励まそうと試みたらしい。
が、なんせちょっと空気の読めないことに定評のあり過ぎる彼である。
妻を安心させようと思ったはずが、うっかり口から滑り落ちたセリフは
「大丈夫、出産なんて皆してるんだから、大したことないよ☆」
であった。
なお、後にモゥはこの時のことを振り返り
「生まれて初めて、本気で誰かを殺したいと思った。」
と語っている。
さて、時間は進みその2年半後、冬の寒い寒い朝、今度は陣痛と共に目覚めたモゥ。
前回の経験から
「これはもうあまり時間的余裕はないぞ」
と瞬時に悟ったらしく、夫ブレンを叩き起こすが、目覚めた彼の第一声は
「いや、でもちょっと牛達の様子を見て来ないと・・・」
であった。
私と牛とどっちが大事なのよ!!!!!
というモゥの叫びも虚しく、いつも通りご機嫌で牛舎に向かったブレン。
30分で帰って来ると言いつつ、戻って来たのは1時間半後で
その頃には既にモゥは自力で動くことが困難な状態にまでなっていた。
モゥ曰く 「やばい、このままじゃここで生まれてしまう」 という状態だったらしいが
そんな妻を横目に何故か余裕たっぷりのブレン氏
「ちょっと髭だけ剃ってくるよ」
と言い残し、またしてもどこかへ失踪。
残されたのは
「今動いたら生まれる・・・・今動いたら生まれる・・・・!」
と自分に言い聞かせることしか出来ない哀れなモゥだけである。
その後なんとかブレンに抱えられ病院までは辿りつくのだが、やはりこの時も超スピード出産。
私にもよく状況は分からないが
「最終的にベッドに寄り掛かったまま、出て来た我が子を自分でキャッチした」
とのことだった。
一歩間違えれば大惨事ですがな・・・・・・。
ただただ唖然とする私である。