それは先週金曜日の朝のことであった。

朝6時、爽やかに起床した私の脳内に、

突如として神の啓示の如く、ある言葉が浮かんだ。

すなわち


「あ、なんか今すぐ唐揚げが食べたいな」


と。

唐揚げと言っても、私が作る唐揚げもどきのチキンフライなどではない。

カラッと揚がった衣と柔らかい鶏肉、そして溢れ出すじゅわじゅわの旨味成分。

正真正銘の、メイドインジャパンな唐揚げが食べたい。



普段なら諦めるところだが、この日の私には勝算があった。

何故ならこの日は昼から電車で1時間弱の市街地に行く予定があり、

近くにはそこそこの規模のアジア系スーパーがあるからである。

恐らく探せば日本風の冷凍唐揚げも手に入るだろう。

そんなこんなで朝から脳内の唐揚げのイメージをおかずに白米を貪り

脳内の唐揚げのイメージにニヤつきながら電車に揺られ、

脳内の唐揚げのイメージの声援を浴びながら用事をこなし、

もうほとんど唐揚げのことしか考えられなくなりながらスーパーに駆け込んだ。

冷凍食品売り場にて大きな袋に入った冷凍の唐揚げを無事確保し、

うちに帰って速攻で取り出したところまではよかった。




そう、そこまでは・・・・・・。




頭のてっぺんからつま先まで、もはやばっちり唐揚げ色に染まっていた私がみたのは、

袋にでかでかと書かれた 





『GYOZA』






の文字と写真だった。







何が起こったのか今でもよく分からないが、とりあえず餃子は美味かった。