渡英以来常々悩まされていることの一つに
英国の玉ねぎの辛さ
がある。
英国人はサンドイッチやらハンバーガーやらサラダやらに
よく生の玉ねぎを入れるのだが
それがもうとにかく辛い。
いっそ暴力と呼んでも差し支えがないレベルで辛い。
とにかく鼻にツンと痛みが抜けて、涙が止まらないのである。
どこで食べてもこんな調子なので玉ねぎの品種のせいかと思っていたのだが
実はしばらく生活するうちに
「英国人は玉ねぎの辛み抜きをしない」
という衝撃の事実に行きあたった。
きっかけは例の牧場生活。
たまにブレンが作るサンドイッチにはいつもぶつ切り状態の玉ねぎが入っており
これがもうアホ程辛かったのだが
「ちゃんと辛み抜きしてます?」
と聞いたところ
「意味が分からない。」
「この刺激が玉ねぎの味だよ。」
と言われたのである。
さて、私の職場であるホテルのレストランでも
サラダやサンドイッチにはやはりぶつ切りの玉ねぎが入っている。
当然、辛み抜きなどしていない。
そしてここで働き始めてから気付いたのだが
英国には良い歳して玉ねぎの食べられない大人が驚く程多い。
10人に1人は
「サラダは玉ねぎ抜きで」
とわざわざオーダーしてくるのである。
ひょっとして、幼少期にあの激辛玉ねぎを食べさせられたせいで
玉ねぎ=痛み
と認識しトラウマになっているのではないか。
だとしたらちょっと気の毒だな。
ふとそんなことを思う雪の夜である。