診療所では2021年からコロナ治療、コロナ後遺症治療、ワクチン後遺症治療にイベルメクチンを使ってきました。
今は癌治療に使っています。
メベンダゾールとの合剤を使っているのですが、非常に良好な結果を出しています。
海外のドクターからイベルメクチンの外用も非常に高価があると言われ、イベルメクチンローションやイベルメクチンクリームについて教えて頂きました。
そうしたら・・・なんと日本でもイベルメクチンローションがアタマジラミに承認申請したというニュースが医師サイトに掲載されていました⬇
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イベルメクチンのローション剤「KAR」を承認申請 アタマジラミ症を対象疾患に
科研製薬
科研製薬は6月5日、アタマジラミ症治療薬候補・KAR(開発コード)を承認申請したと発表した。
KARはイベルメクチンを主成分とするローション剤。
厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で開発企業の公募が行われ、同社が2019年に米国Arbor Pharmaceuticals社から国内の開発・事業化権を取得し、国内開発してきた。
KARは、既存治療で効果不十分なアタマジラミ症を対象とした国内第3相試験で、本剤を塗布した患者群では基剤を塗布した患者群よりも高い治癒成功率を示し、その差は統計学的に有意だった。
安全性は、「開発上の問題となる副作用や重篤な副作用は認められなかった」としている。
有効成分のイベルメクチンは、アタマジラミの神経・筋細胞に存在するグルタミン酸作動性Cl-チャネルに作用し、麻痺を起こすことで殺虫効果を示すと考えられている。
また、イベルメクチン自体にアタマジラミの殺卵作用は認められていないが、卵にも塗布することで、塗布後に孵化した幼虫に対して殺虫効果を発揮すると推察されている。米国ではSkliceローション0.5%としてアタマジラミ症の治療に使用されている。
アタマジラミ症は、アタマジラミが頭髪に寄生することで発症する疾患。
主な症状はそう痒。
幼稚園や保育園などの集団生活の場で発生しやすいことから、小児を中心に発症が認められている。
近年、沖縄県を中心に既存の治療製品に抵抗性を示すアタマジラミが増加しており、治療上の課題となっている。
こうした状況を受け、日本皮膚科学会等の団体が、医療上必要性の高い未承認薬として本剤の開発を厚労省に要望していた。
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イベルメクチンというと、日本では内服薬のイメージが強い方も多いかもしれません。
疥癬などで使われる薬、という印象を持っている医療者も多いと思います。
しかし海外では、イベルメクチンは外用薬としても使われています。
代表的なのが、
・アタマジラミ症に使うイベルメクチンローション
・酒さに使うイベルメクチンクリーム
です。
同じ「イベルメクチン外用薬」でも、対象疾患や剤形、使い方は異なります。
イベルメクチンローションはアタマジラミ症の治療薬
今回ニュースになったKARは、アタマジラミ症を対象としたイベルメクチンローション剤。
アタマジラミ症は、アタマジラミが頭髪に寄生することで起こります。主な症状はかゆみです。
幼稚園、保育園、小学校など、子どもたちが集団生活を送る場で発生しやすく、家庭内で広がることもあります。
治療では、シラミを駆除する薬剤や、卵を取り除くための櫛などが使われてきました。
しかし近年、既存治療で効果が不十分なケースや、薬剤抵抗性が問題になることがあるとか。
今回のKARは、既存治療で効果不十分なアタマジラミ症を対象とした国内第III相試験で、基剤を塗布した群よりも高い治癒成功率を示したと報じられています。
イベルメクチンは、アタマジラミの神経や筋肉に作用し、麻痺を起こすことで殺虫効果を示すと考えられている。
また、イベルメクチン自体に明確な殺卵作用は認められていないものの、卵にも塗布することで、塗布後に孵化した幼虫に対して効果を発揮すると推察されていますが、これが本当なら期待大ですね。
米国では、イベルメクチン0.5%ローションが「Sklice」としてアタマジラミ症に使用されています。
日本でも承認されれば、既存治療で困っていた患者さんやご家族、そして保育園・幼稚園・学校などの現場にとって、新しい選択肢になるでしょう。
実は、イベルメクチンクリームは海外で酒さに使われている
ここで興味深いのが、イベルメクチンの外用薬には、アタマジラミ症用のローションだけでなく、酒さに使われるクリームもあるという点です。
海外では、イベルメクチン1%クリームが、酒さの炎症性病変に対して使われています。
酒さというと、顔の赤み、ほてり、ヒリヒリ感、ブツブツ、膿疱などが出る慢性炎症性の皮膚疾患。
特に、ブツブツや膿疱が目立つ「丘疹膿疱型酒さ」では、皮膚の炎症に加えて、ニキビダニ、つまりDemodexの関与が考えられています。
イベルメクチンクリームは、このDemodexへの作用と、抗炎症作用の両方によって酒さの症状を改善すると考えられています。
つまり、単なる「駆虫薬」というよりも、酒さの病態に合った外用薬として位置づけられているのです。
個人輸入で使っている患者さんもいる
実際に診療していると、患者さんが個人輸入でイベルメクチンクリームを購入し、酒さに塗って改善したという話を聞くことがあります。
海外では酒さ治療薬として使われている薬なので、改善すること自体は不思議ではありません。
ただし、ここで注意が必要です。
個人輸入の薬は、品質、濃度、保存状態、添加物、安全性、副作用が出たときの対応などに不確実性があります。
また、酒さに見えても、実際には尋常性ざ瘡、脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎、ステロイド外用による酒さ様皮膚炎、口囲皮膚炎など、別の病気が隠れていることもあります。
そのため、自己判断で長期使用するのではなく、皮膚科医に相談しながら治療を進めることが大切です。
日本でも酒さ治療の選択肢が増えてほしい
酒さの患者さんは、非常に困っている方が多いです。
「ニキビだと思って治療していたけれど良くならない」
「赤みとブツブツを繰り返す」
「化粧品がしみる」
「ステロイドで一時的に良くなったけれど、やめたら悪化した」
「顔の症状なので人目が気になる」
このような悩みを抱えて受診されます。
日本では、酒さに対して使える治療薬や治療選択肢が海外に比べて限られている面があります。
もちろん、アゼライン酸、メトロニダゾール、抗菌薬、スキンケア、生活指導、レーザー治療など、症状に応じた治療はあります。
しかし、丘疹膿疱型酒さの患者さんにとって、イベルメクチンクリームが正式に使えるようになれば、救われる方は多いのではないでしょうか。
個人輸入ではなく、医師の診断のもとで、品質が担保された薬を、安全に使えるようになることには大きな意味があります。
ローションとクリームは目的が違う
今回のニュースで大切なのは、イベルメクチン外用薬といっても、剤形によって目的が違うということです。
イベルメクチンローションは、アタマジラミ症に使われる薬です。
一方、イベルメクチンクリームは、海外では酒さ、特に炎症性病変に使われている薬です。
頭ジラミ用のローションを酒さに使う、酒さ用のクリームを頭ジラミに使う、という話ではありません。
同じ有効成分でも、濃度、基剤、塗布部位、使い方、対象疾患が異なります。
まとめ
イベルメクチンローション剤「KAR」が日本で承認申請されたことは、アタマジラミ症治療において大きな一歩だと思います。
特に、既存治療で効果が不十分なアタマジラミ症に対して、新しい選択肢が増える可能性があります。
そして同時に、海外ではイベルメクチンクリームが酒さ治療に使われていることも、もっと知られてよいと思います。
酒さは、見た目の問題だけではなく、ヒリヒリ感、ほてり、かゆみ、再燃への不安など、生活の質に大きく関わる病気です。
今後、日本でもアタマジラミ症にはイベルメクチンローション、酒さにはイベルメクチンクリームというように、必要な患者さんが適切な治療にアクセスできるようになることを期待したい。
※本記事は一般的な医療情報の提供を目的としたものです。実際の診断や治療については、皮膚科専門医など医療機関でご相談ください。個人輸入薬の使用は、品質や安全性の面でリスクがあるため、自己判断での使用はおすすめしません。
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