最近、「イベルメクチンががんに効くのでは?」という話題を目にすることがあります。
今回紹介するのは、イベルメクチンとメベンダゾールという、もともとは寄生虫などに使われる薬を、がん患者さんに使用した観察研究です。
こちらのブログに詳しい解説があります⬇
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論文はコチラ⬇
この研究では、イベルメクチン25mgとメベンダゾール250mgの合剤カプセルを処方されたがん患者さんを対象に、約6か月後の状態をアンケートで調べています。
対象は197人で、そのうち6か月後のアンケートに回答したのは122人でした。
がんの種類は、前立腺がん、乳がん、肺がん、大腸がん、膵がんなどさまざまです。
つまり、特定のがんだけを対象にした研究ではなく、いろいろながん患者さんをまとめて見た研究です。
イベルメクチン+メベンダゾールを処方されたがん患者122人の6か月後アンケートでは、84.4%が「進行なし・縮小・NED」と自己申告した、という報告しました。
ただし、これはランダム化比較試験ではなく、対照群もなく、アウトカムも患者自己申告です。
したがって、「効いた可能性を示す仮説生成データ」ではあるが、「がん治療として有効」とはまだ言えません。
論文を要約し私の解説も加えます。
研究の概要
対象は、米国の遠隔診療プラットフォームを通じて、適応外でイベルメクチン25 mg+メベンダゾール250 mgの合剤カプセルを処方されたがん患者197人。
ベースラインと約6か月後に、任意回答のデジタルアンケートでデータを集計。
6か月フォローアップに回答したのは122人、回答率は61.9%。
がん種はかなり混在しており、前立腺がん27.9%、乳がん18.3%、肺がん8.6%、大腸がん5.1%、膵がん3.0%など。
平均年齢は67歳、登録時点で37.1%が「病勢進行中」とされています。
主な結果
6か月後の自己申告では、Clinical Benefit Ratio:臨床的利益率が84.4%。
内訳は、NED、つまり現時点で病変なしが32.8%、腫瘍縮小が15.6%、病勢安定が36.1%、病勢進行が15.6%でした。
服薬継続については、86.9%が最初の90カプセル処方を完遂し、66.4%が6か月時点でもプロトコルを継続。
副作用は25.4%にあり、主に消化器症状とされ、軽微な用量調整で継続できた例が多いとされています。
ただし、同時に通常治療も受けていた人がいます。
化学療法27.9%、放射線治療21.3%、手術19.7%、サプリ49.2%、食事療法37.7%などが併用されていました。
この論文の「良い点」
この研究の意義は、完全な症例報告ではなく、一定数の患者を前向きに追跡しようとしている点です。
イベルメクチンやメベンダゾールには、細胞実験・動物実験レベルで抗腫瘍作用を示す報告があり、薬剤再利用の候補として研究対象にはなっています。
イベルメクチンについてはWnt/β-catenin、PI3K/Akt/mTOR、STAT3など複数経路への作用がレビューされています。
メベンダゾールも、がん幹細胞や治療抵抗性細胞を含む腫瘍モデルでの作用がレビューされており、薬剤再利用候補として以前から注目されています。
つまり、「全く荒唐無稽な仮説」ではなく、前臨床研究を背景にした臨床観察データではあります。
この論文の最大の問題点
この論文は、効果判定としてはかなり弱いです。
理由は大きく5つあります。
まず、対照群がありません。
同じような患者で、薬を使わなかった群と比べていないため、自然経過、通常治療の効果、選択バイアスを切り分けられません。
次に、アウトカムが自己申告です。
画像評価、RECIST、腫瘍マーカー、中央判定などで統一された客観評価ではありません。
がん治療の有効性を判断するには、NCIも研究デザインとエンドポイントの強さを重視する階層化を用いています。
さらに、フォローアップ回答率が61.9%です。
197人中75人は6か月アウトカムに入っていません。
悪化した人、死亡した人、回答しなかった人がどう扱われるかで結果は大きく変わります。
また、がん種・病期・治療歴が混在しています。
前立腺がん、乳がん、膵がん、肺がんを一緒に集計すると、予後や自然経過が違いすぎて、全体の「84.4%」という数字の臨床的意味がぼやけます。
最後に、通常治療やサプリ、食事療法などが併用されています。
腫瘍縮小やNEDがあっても、それがイベルメクチン+メベンダゾールによるものか、手術・放射線・化学療法の効果か、判別できません。
臨床的にどう読むべきか
この論文は、「イベルメクチン+メベンダゾールでがんが治る」と読むべきではありません。
正しくは、
「この組み合わせを使った患者集団で、良好な自己申告アウトカムが多く報告された。だが、観察研究・自己申告・対照群なしなので、ランダム化比較試験で検証すべきシグナルである」
という位置づけです。
実際、著者ら自身も、観察研究であること、自己申告アウトカムであること、選択バイアスや交絡があることを認め、前向きランダム化プラセボ対照試験が必要だと結論しています。
現在、イベルメクチンをがん治療として検証する臨床試験は存在します。
たとえば、転移性トリプルネガティブ乳がんで、イベルメクチンをペムブロリズマブ等と組み合わせる第II相試験が登録されています。
これは逆に言えば、現時点ではまだ検証段階ということです。
この論文を読んで、標準治療をやめたり、自己判断で薬を入手して飲んだりするのは危険です。
販売されているイベルメクチン製剤の品質もまちまちで、重金属や添加物、カビの問題もあり、同じ商品でもロットによって中身が違うこともあります。
服用される場合は「消費者」として「自己責任」であることを肝に銘じましょう。
またイベルメクチンもメベンダゾールも薬です。
副作用や相互作用があります。
がん治療中の体調、肝機能、併用薬によっては問題が起こる可能性もあります。
「効くかもしれない」と「効くと証明された」は違います。
しかしイベルメクチンやメベンダゾールには、基礎研究レベルでは抗腫瘍作用の可能性が報告されています。
既存薬を別の病気に応用する「ドラッグリポジショニング」という考え方も、医学研究では珍しくありません。
うちの診療所では2021年よりコロナ治療、コロナ後遺症治療、ワクチン後遺症治療、シェディング治療、コロナ感染予防にイベルメクチンを使ってきました。
当時は輸入代行業者を通じてイベルメクチン製剤を輸入していたのですが、患者さんがネットで購入した同じ製品のロットを成分分析したところ、イベルメクチンが表示量含まれていなかったり、認められていない添加物が入っていたりして、服用によって体調を崩されることがあったことをきっかけに、製剤に疑問を持ち、現在は有害金属やカビなどの不純物を取り除いた純粋イベルメクチンを使用しています。
50例以上の癌患者さんに使っていますが、この論文と同様の結果になっています。
非常に希望の持てる結果です。
ただし一人一人感受性が違い、容量も違います。
また副作用も容量依存的で減量すれば安全に使えており、現在の所、重篤な副作用は幸い一例も経験しておりません。
ステージ4の患者さんは標準治療から見放されたケースもあり、イベルメクチン・メベンダゾール単独治療となっていますが、抗がん剤や分子標的薬、放射線療法などの標準治療と併用する形でイベルメクチン癌治療をしているケースが多く、標準治療にプラスする形のほうが経過が良いという結果になっています。
だから私は標準治療を否定しません。
少しでも改善する、治癒する可能性があるなら検討してほしいと思います。
もちろん言うまでもなく、治療の土台となるカラダ作りは大切なので、栄養療法は必須です。
10年前からがんの患者さんに栄養療法をやってきましたが、やっている人と、やっていない人とでは大きな違いがありました。
またワクチン後遺症治療においても同様です。
栄養療法をやっているからイベルメクチンがちゃんと効くということを経験しているので、治療に耐えうるカラダをしっかり作るということが大前提。
癌治療もワクチン後遺症治療も土台は同じ。
1.生活
2.食事
3.栄養
この順番も大事です。
サプリを飲む前に生活と食事を正す。
ここは便通治療でも変わらない。
以前からずっとやってきたこと。
柳澤先生、藤沢先生、黒木先生と私の医師4人で立ち上げたコチラの団体⬇
今は理事も増え、ボランティアの方々に支えられ活動をしています。
こちらの解毒チラシは大阪肛門科診療所のワクチン後遺症プロトコルをまとめたもの⬇
ご参考になさって下さい。
生活の中で出来ることはたくさんあります。
ワクチン後遺症治療でもそうでしたが、
「あれが効いた、これが効いた」に飛びつかない冷静さも必要だと思います。
患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
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