痒くて夜に目が覚める ことが、嘘のようになくなりました | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

溜まりに溜まっている患者さんアンケート。

 

やっと2024年分に突入したと思ったら2026年になってしまいましたあせる

 

また2年遅れて追っかけます。

 

この記事は患者さんたちがとても楽しみにしておられるので頑張って更新していきますね筋肉

 

今日ご紹介する患者さんは60代女性。

 

肛門のかゆみに悩まされて受診されました。

 

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この患者さんは10年前から肛門の痒みに悩まされていました。

 

かゆいからウォシュレットでしっかりと肛門を洗っていたそうです。、

 

だけどかゆみは改善せずタラー

 

かゆいからトイレットペーパーでゴシゴシこすって拭くようになり、そのせいで血がにじむようになりました。

 

特に夜、布団に入ると痒みが増します。

 

一度、皮膚科で診てもらいステロイドの軟膏を処方されて使っていたのですが、塗るとかゆみはおさまるけれど、しばらくするとまた痒くなるの繰り返し。

 

私のこの本⬇

 

肛門のかゆみ、便秘、痛み、肌荒れセルフケア

 

を読み、オシリを洗うのをやめられたそうです。

 

ちゃんと治療しようと思い受診されました。

 

 

診察すると肛門周囲の皮膚が荒れています。

 

色が白っぽくなり(色素脱失、脱色素斑)炎症で皮膚が腫れて盛り上がっています。(浮腫状皮膚)

 

これではまだまだ肛門がかゆいでしょう。

 

 

直腸診で便が確認できました。

 

今日は既に排便があったのに・・・です。

 

便は毎日1回必ず出ていて、1回ではすまず、2〜3回出ることもありました。

 

 

坐剤を入れて残った便を出してきてもらいました。

 

なんとまだ便が残っていたので次は坐剤ではなく浣腸をしました。

 

排便のあともう一度診察上差し

 

次は全部出し切れて肛門の中は空っぽになっていました。

 

 

新規で来られた患者さんには必ず便出しをして、空っぽになってからお帰り頂いています。

 

1回の坐剤だけではすまず、そのあと、2回、3回と浣腸をして、やっと空っぽになるという患者さんもおられます。

 

便出しに時間がかかることがありますので、初めて来られる際は、あとの予定を入れず、時間に余裕をもってお越し下さいね。

 

 

典型的な肛門そう痒症です。

 

かゆみの原因は便。

 

だから便を出さずしてかゆみ治療なし。

 

 

肛門周囲の湿疹は掻いたり洗ったり拭きすぎたりして、自分で人工的に作った湿疹です。

 

アトピーとか蕁麻疹のように体の内側から吹き出して出てきた湿疹ではありません。

 

湿疹ができてしまうと湿疹からは「かゆみ物質」が出ます。

 

そうなると「湿疹そのものがかゆい」に変わる。

 

 

便をスッキリ出しきるようにしても「湿疹そのものがかゆい」ので湿疹の治療をする必要があります。

 

ステロイド外用剤を使うことになるのですが、ステロイドは正しく使えば副作用も出ないですし、依存性・習慣性もありません。

 

間違った使い方をするとやめられなくなり、長期外用による副作用が出てきます。

 

そうならないために皮膚科医としての経験を活かしステロイド外用剤漸減療法を開発しました。

 

 

原著論文を書き、多くの先生方がこの治療法で治療されています。

 

 

 

日本大腸肛門病学会の市民向けサイトで解説記事も担当しています。

 

コチラの記事、症例写真が豊富なので是非観て頂きたい↓

 

 

長引くかゆみを放置していたら皮膚癌だったという悲しいケースもありますので是非見て下さいね。

 

 

大阪肛門科診療所のホームページにも解説記事があります↓

 

肛門のかゆみ〜肛門そう痒症、痔のかゆみ、肛門の皮膚病について〜

 

是非ともお読み下さい。

 

 

 

治療はシンプルです。

 

・便を出し切る

・ステロイドを指導通りに塗る

 

そして3週間後・・・

 

かゆみは全く無くなっていました拍手

 

患者さんもビックリされていました。

 

だって夜も眠れないくらいかゆみがひどかったのですから・・・。

 

 

そして肛門も見違えるほどキレイになっています。

 

もうステロイドは不要です。

 

炎症はおさまっていますが、皮膚のバリアー機能はまだ元に戻っていないので、ステロイドをやめたあと、しっかりと保湿をすることが重要上差し

 

 

診療所の手造り軟膏Sザルベに切り替えです。

 

坐剤はもちろん継続。

毎日入れて残便を出してもらいます。

 

 

そして1ヶ月後・・・

 

かゆみもなし。

皮膚もキレイキラキラ

 

ということで完治終了となりましたグッ

 

 

 

ステロイド外用剤漸減療法をする場合は、2回通院が必要です。

 

そのあとは患者さんが生活の中で自己管理するだけ。

 

年に1回のオシリ検診となります。

 

 

この患者さんは今でも年に1回のオシリ検診に来られています。

 

排便管理がカンペキに出来ていれば通院不要。

 

お薬だけ取りに来ておられます。

 

 

この患者さんのように、長年ずっと肛門のかゆみに悩んでいる方は多いでしょう。

 

ステロイドを塗って一時的にかゆみを抑えても、かゆみの原因である出口の便を出さなければ、またかゆくなります。

 

 

肛門の便を出さずしてかゆみ治療なし。

 

治療の第一歩は正しい排泄から。

 

実際にできるのかな?と思えた正しいお尻の手入れも、正しく便を出せば簡単にできました。

 

 

長年ウォシュレットを使っておられる患者さんは「ウォシュレットやめて本当に大丈夫なのかなぁ・・・」と不安になる方もおられるのですが、それも全く必要なくなりました。

 

そもそもスッキリ排泄できてれば洗う必要なし。

 

だから洗っている人は便が残っている証拠。

 

肛門の中に挟まっている便を出さないと、外側だけ洗ってもキレイになりませんし、残った便とウォシュレットの水が混じって「便汁」が下着に付くこともありますニヤニヤ

 

 

ウォシュレットで洗っていると痒みは治りません。

 

永遠にかゆみは続きます。

 

そして皮膚がどんどん荒れていきます。

 

 

だからまずは洗うのをやめましょう。

 

それだけで痒みが無くなったという方も多いです。

 

 

オシリがかゆい人は洗うのをやめて便をスッキリ出しきりましょうニコニコ

 

 

 

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