うちの診療所は自由診療です。
保険診療に比べると診察代が高いので色々な肛門科を回って最後に来られる方が多いです。
そこで驚くべき肛門医療業界の実態を28年間ずっと見てきました。
セカンドオピニオンならぬ、何軒も色々な肛門科(を掲げる施設)を回って、中には手術を4回も5回も受けた患者さんが大勢来られています。
そんな現状を知ってほしくて始めたブログでした。
先日来られた患者さんは過去に4回、痔核(いぼ痔)の手術を受けておられました。
同じ施設で4回受けておられたのですが、「1回の手術では痔核(イボ)は1個しか取れない」と言われて4ヶ所ある痔核の手術を4回に渡って受けておられたのです。
手術後は毎回とてもオシリが痛く、手術の傷が治るのにも数ヶ月かかったそうです。
だから手術は年に1回。
毎年受けて5年目。
だんだん便が細くなり、排便に痛みを伴って出血をするようになってきたため受診したところ、今度は切れ痔(裂肛)で手術と言われ、一体、いつまで手術をし続けなければならないのか
と疑問に思い私の外来に来られたのでした。
診察すると肛門が狭い![]()
私の指がやっと入るくらい。
私の指は男性医師の小指と同じくらい。
これじゃあ男の先生だったらさぞ診察は拷問のような痛さだったでしょう![]()
肛門鏡も入りにくく、開くことができません。
相当狭いです。
便の太さは人差し指くらい。
酸化マグネシウムを飲んでやわらかくしないと便が出せないとのことで下痢に近い軟便にして出しておられました。
これじゃあ普通の便は出せません![]()
手術による瘢痕で肛門狭窄を来していました![]()
これは必要のない痔核の手術を受けた肛門にありがちな後遺症。
手術による上皮性の肛門狭窄です。
患者さんに手術をする前にどんな症状があったのかお聞きすると・・・排便の時にちょっと出血して痛みがあったから肛門科を受診したと。
いぼ痔(痔核・脱肛)の脱出症状があったのか尋ねましたが何も症状なし![]()
排便の時に肛門が腫れない
中から何かが出てくることもなし
つまり「脱肛」ではありません。
このブログで何度もお伝えしていますが、脱出しない痔核(いぼ痔)は手術の必要はありません。
ガイドラインでも手術適応ではないです。
痔核でもない正常なふくらみを無理矢理切除すると肛門が狭くなります。
手術前の肛門を診ていないので分からないけれど、本当に痔核があったのか
と疑ってしまう。
正常なふくらみも「痔核」だと診断すれば手術をする理由が作れますから![]()
過剰診断・過剰手術にならないようにガイドラインが作られたのだけれど、このガイドラインにすら従わずに手術をしている専門外の医師が本当に多い![]()
肛門の中は患者さんから見えませんから「痔核で手術をしなければならない」と医師から説明されたら信じてしまう人も多いでしょう。
肛門科は言葉は悪いけれど、患者さんを騙そうと思ったらいくらでも騙せる診療科です。
医師の説明のもっていきようでいくらでも手術は増やせますから。
手術をせずに患者を帰すよりも、手術をしたほうが10倍儲かるから、みんな手術件数を増やしたい。
術後は通院もあるしリピートしてくれる。
治るまでは通院せざるを得ない。
すんなり治るよりも、なかなか治らず、ずっと通院してくれる方が儲かる仕組み。
そして1回の手術では1個の痔核しか切除できないなんてことはありません![]()
痔核が5〜6個あっても一度の手術で全部切除します。
それが普通です。
これはおそらく手術代が何度も取れる(請求できる)からそうしたのでしょう。
1回ですむ手術を4回すれば4倍の診療報酬が入ってきます。
ちゃんと査定されないように1年以上あけてから手術を重ねたと思われます。
このパターン、ある特定のクリニックの患者さんに集中して見られていて、そのクリニックで手術をして肛門が狭くなった患者さんが大勢、流れて来ています![]()
みんな、おんなじオシリなんです![]()
もうオシリを見たら、患者さんが言わなくても、どこで手術したのか分かるくらい![]()
専門外の医師ですが、せめて手術をするからには、肛門のことを少しは勉強して、ガイドラインくらいは読んで頂きたいですね。
あまりにもひどければクリニックに電話して直接お話しようと思っています。
以前、ひどい手術で人工肛門になってしまった患者さんが来られたのですが、私の師匠が怒鳴り込んでくれました![]()
この話、いつも講演で話しているので、読者の方の中では聞いたことがある人もいるかもしれません。
肛門科って患者さんも内緒で受診している人が多いので、何かトラブルがあっても痔で手術したことがバレるからって、医者を訴えたりせず泣き寝入りするケースがほとんどなんです![]()
もう50年以上前の話になると思うのですが、先代の院長の時に、近所に軍医上がりの先生が肛門科で開業して、肛門が変形するくらいひどい手術をしていたそうで、そこの患者さんが血を流しながらうちの病院に駆け込んで逃げてきた・・・という話を聞いたことがあります。
まともに座れないくらいお尻が変形している人も多かったそうで、被害患者の会ができ裁判になったそうです。
その時に先代の院長が患者の会を支援する活動をして新聞記事に掲載されたそうです。
だから悪徳肛門科が流行るのは今に始まったことではなく昔からあったのでしょう。
幸い、今はネットでいくらでも情報を得ることができるので、おかしいな・・・と思ったら調べて下さいね。
とにかく手術と言われてもその場ですぐに決めずにセカンドオピニオンを。
あともう1軒でも2軒でも3軒でもいい。
別のクリニックを受診して違う先生の意見も聞いてみてほしい。
その際はできるだけ肛門を専門にしている先生を選んで下さい。
その際の参考になればと思いこの記事を書きました↓
日本の肛門科の歴史と現状〜専門の医師を見分ける〜
患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
コチラ![]()
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