溜まりに溜まっている患者さんのアンケートをご紹介。
今日ご紹介する患者さんは60代女性。
他院で手術の申し込みをしていたけれど不安になりセカンドオピニオンで受診されました。
この患者さんは1982年、先代の院長の時に新患で来られ、痔核で日帰り手術を受けられて問題なく完治し、治療を終了していました。
それ以降はオシリのトラブルもなく受診されることはありませんでした。
だから37年ぶりの受診ですね。
診察すると肛門のそばに小さな腫れがあり、少量の膿が出ていました。
触診しましたが瘻管はまだ触れません。
膿が溜まっているだけの状態で「肛門周囲膿瘍」と言います。
ここから痔瘻になるかどうかは経過をみなければ分からない。
だから膿瘍期にはシートン法などの手術は行いません。
なぜなら膿が出切って腫れがひいたら、そのまま痔瘻にならずに治ってしまうケースがあるからです。
この患者さん、診察すると2回も便が出たあとなのに、大量に軟便が残ってました![]()
そして切れ痔(裂肛)が3ヶ所もありました![]()
痔核はありません。
ウォシュレットで洗い過ぎているからか皮膚がつっぱって開きにくい肛門になり、上皮性の肛門狭窄もあります。
これじゃあ傷口が化膿するよね・・・という状態。
まずは便を出し切って肛門の中をカラッポにして、荒れている肛門の皮膚とつっぱって開きにくい肛門の中にSザルベを塗ってもらうことに。
そして3週間後。
切れ痔(裂肛)は3ヶ所とも完治し、なんと腫れも無くなっていました![]()
肛門周囲膿瘍から痔瘻に発展せず完治終了となりました。
今でも年に1回のオシリ健診に来られていますが全く異常はありません。
もちろん排便管理はバッチリ続けておられます。
というわけで、膿が出ているからと言って痔瘻で絶対に手術が必要とは限りません。
だから手術と言われてもその場で決めず、あと1軒でも2軒でもいい。
別の肛門科を受診して、違う先生の意見も聞いてみて下さい。
全く違う診断と治療になるかもしれません。
その際は肛門を専門にしている先生を選んで受診して下さいね。
クリニックの看板や専門医の肩書きではなく、肛門専門施設での研修・勤務経験があるかどうかが大切。
この記事に専門施設を年代別に記載しています↓
そもそも手術は最終手段。
最初から提案しなければいけない病状は稀です。
それにね
手術して痔を治しても、痔の原因となった便通を治さなければ、また何度でも痔になりますよ![]()
だから痔の根本治療は痔の原因となった便通を治すこと。
便通を治すだけで痔が治る、改善することが多いので、まずは排便を見直してみて下さいね![]()
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