「ひとり暮らし」の人生設計 (新潮OH!文庫) 岸本 葉子 横田 濱夫
大好きなお二人による往復書簡エッセイです。
横田さんは「はみ出し銀行マン」シリーズで有名ですね。一時期このシリーズにはまってしまい、全て読破しました。当時は生活のサイクルが「はみ出し銀行マン」を中心にまわっていたといってもいいくらい、夢中でした(-^□^-)
岸本さんは以前のブログにも書いた通り、私の憧れのエッセイストです。
一見すると水と油?と思われるお二人ですが、ともに独身という共通点をテーマに、なかなか面白いやり取りをしています。特に横田さんのお話は最高に笑えます。ご近所ではほとんど犯罪者扱いをされている横田さん。セキュリティ対策と称して家の前の電線に拾ってきたキューピー人形を磔したり、お掃除のプロもほうほうの体で帰ってしまうほどすごい埃の中で暮らしてるとか(何でも掃除機を一度もかけていないというからすごい!)、炊飯器を持っていないだとか・・・・・・びっくりするやら、可笑しいやらのエピソードが満載です。こんなに楽しい人なのに、どうして独身なのだろう?きっと女性にもてるだろうに。。不思議です。
これだけ独身の自由を謳歌しているお二人ですが、日曜のスーパーで家族連れを見たり、ご近所でホームパーティをしている様子を見たりすると、「羨ましいな」と感じるというのですから、いやはや人間の心は複雑ですね~
先日、ちょうどこの本を読んでいる最中に、「独り身」についてちょっと考えてしまう場面に遭遇したので、ここに書き記しておきます。
日曜日、某レストラン(ファミレスっぽい)で家族で食事をしておりました。ふと見ると、私たちの隣の隣のテーブルで、30代前半とおぼしき若い男性が、新聞を読みながら一人でがつがつ食事しています。見た目の雰囲気からすると、どうも独身っぽい感じ。休みの日にわざわざ自炊なんてしないだろうから、こうして一人で食べに来てるのだな、と勝手に想像しておりました。「何だか侘しいな~こんな所で一人でランチしてるなんて。」最初は私もそう思いました。世の中の平均的価値観です。しかし、その次には全く別の思いがこみ上げました。「いや、待てよ。彼は今、最高に幸せなひと時を過ごしているのではないか?休みの日に誰にも邪魔されず、好きなものを食べることができて、行儀を注意されることもなく、新聞を読みながら食べている!きっとそうだ。だって彼の顔を見てみなさいよ。全然寂しそうじゃない。むしろ一人で食べることが当たり前って顔してるし、全然普通にしてる!そうだ、きっと彼は今最高に幸せなんだろう。」
そう考えれば、思い当たることがあるのです。平日の昼間、夫や子供がいない静かな部屋で一人お昼を食べる時間。私にとっては最高に幸せなひと時です。おかわりを頼む子供もいない、醤油を取ってくれと命令する夫もいない。一人で自由に過ごせる時間。こんな幸せ時が他にあるだろうか?
私も結構一人が好きな性質なんです。だからこの本の内容は、面白いだけじゃなく、いろいろ共感できました。私から見れば、好きな仕事で生計を立て、一人で自由に暮らしているお二人はとても羨ましい存在です。
けど、だからといって、今現在自分が独身で子供もいないと想定したら?
う~ん、やっぱり寂しいし、つまらないかもしれないな。普段子供達に囲まれて賑やかに暮らしてるから、静かに過ごせる平日のお昼が余計に幸せに感じるのでしょうね。うーん、幸せってバランスですね。
理想は、一人分の生計が立てられるくらいの収入があって、なおかつ夫も子供もいる生活なのだろうけど、それはそれで忙しいし、パワーいるだろうし、肉体的にも精神的にも疲れるだろうな~。なかなか全てを手に入れるって出来ないですね~