- 忘れ雪/新堂 冬樹

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新堂冬樹作2003年の作品です。トッコとしては5作目の新堂さん作品です。いやーーーびっくりしました!これまでの新堂さんの作品では、水商売、闇金融、ヤクザ、新興宗教などなど裏社会を扱ったものばかりを読んでいて、新堂さんご自身もかつて闇金融の現場にいらしたことがある、という経歴を考えると、まさにサプライズ!な純愛小説です。新堂さんがこんなにロマンティックな感覚をお持ちとは、、、、冒頭の詩といい、忘れ雪というタイトルといい、ヒロインの名前(深雪)といい、二人を結びつけるキューピット役のラブラドール・レトリーバー(可愛くておしゃれな犬ですよね)といい、ちょっとくさいくらいにロマンティックに仕上げています。第三章になって殺人事件が発生してからは、サスペンスっぽい要素が組み込まれ、ヤクザも登場し、二転三転する展開に新堂さんらしい雰囲気も漂ってきました。しかしそのからくりは、イマイチ辻褄あわせっぽいところもあって、そんな都合よくか???これじゃ2時間もののサスペンス劇場じゃないか!という気もします。トッコの読後第一の印象としては、「韓流ドラマの原作にぴったり!」。深雪と桜木の偶然の出会い。別れる際に交わした7年後の再会の約束。その7年の間に深雪は桜木を思い続け、桜木は深雪を忘れていく、この二人のすれ違い。そして8年後の偶然の再会。再開後の二人はお互いをとても愛しているのにストレートにそれを表現できず、空回り、すれ違いの連続。(ホント気を持たせるというか、じれったいというか・・・・・)そして終にお互いの本当の気持ちが確認でき、1年後の再会を誓ったその日に深雪は失踪。そして深雪にかけられた殺人の疑い。。。。。まさに韓国ドラマのストーリー設定にぴったりと言えるでしょう?しかも、これだけじれったい思いをしたのに、最後まで二人は結ばれることもなくプラトニックなまま・・・・・。なんで??新堂さんの意地悪ヾ(。`Д´。)ノ二人を幸せにしてあげて!トッコは一人憤慨してました\(*`∧´)/また、桜木のキャラも韓流なんです。美男子なのに女性に奥手。(作中の表現を借りると「縄文時代の化石」だそう。)深雪を好きなのに、深雪の恋人に遠慮して正直に思いを告げられない。また桜木を一途に思い続ける静香に対しては、好きだけど女性として好きになることはできないから、という理由で交際を断る、果ては、深雪のために経営している動物病院をたたみ獣医師をやめる、そしてヤクザにボコボコにされても決して深雪をあきらめない、などなど誠実と言ってしまえば聞こえはいいけど、じれったくて優柔不断で一途なところは韓流ドラマのキャラですね。韓国のプロデューサー諸氏、是非この作品に注目してドラマ化して下さいませ。キャストは誰がよいかしら?うーーーーん、韓流ドラマファンの方、だれかぴったりの俳優さんを推薦して~。
新堂さんは他にも純愛小説を書いているらしいのですが、「忘れ雪」は氏の初めての純愛ものだそうです。全500ページちょっと、一日で一気に読んでしまうほど主人公たちの世界に入り込んでしまいました。ただ、裏社会もののノワール小説にはぴったりでも恋愛小説ではちょっと・・・・???と思われる表現もいくつかあって・・・。「鎌首をもたげる」とか「心臓を鷲掴みにされる」だとか、ちと違うのでは?という気がして残念でした。純愛小説なのだから表現も思いっきり美しくしてほしいですね。次なる新堂さんの恋愛小説に期待!します。