

近年、プラスチックの代替品として紙や竹でできたストローが食品業界に導入されることが増えてきましたが、こうしたストローにははっ水性を高めるためにPFASが添加されることがあります。ベルギー・アントワープ大学のポーリン・ボワサック氏らは、ベルギーで流通している紙、竹、ガラス、ステンレス鋼、プラスチックで作られた39の異なるブランドのストローを調べ、各ストローのPFAS濃度を調査しました。
調査の結果、PFASはステンレス鋼製のものを除くほぼすべてのストローに存在することが明らかになったとのこと。中でも紙製ストローの1種が定量下限(LOQ)~7.15 ng/gと最もPFAS濃度が高く、PFASを多く含む割合も紙製ストローが一番高かったそうです。
PFASへの暴露は、低出生体重児、高コレステロール、甲状腺疾患、腎臓がんや肝臓がんのリスク上昇と関連する可能性があると考えられているものの、どのレベルの暴露が問題になるのかはわかっていません。
研究の共著者の一人であるティモ・グローフェン氏は、「製造業者が防水コーティングとして意図的にPFASを添加しているかどうかは不明で、製造過程で偶然PFASがストローに混入したとか、汚染された土壌で植物が栽培されたために竹製のストローに微量のPFASが混入した可能性が考えられます」と語っています。
今回の研究では、PFASがストローから飲料に溶出するかどうか、あるいはストローを使うことがPFASの摂取につながるかどうかは調査されていないため、こうした点から一概に「紙・竹製ストローを使うとPFAS摂取につながる」とはいえません。
ボワサック氏らは「PFASはほぼすべての種類のストローに含まれていましたが、主に植物由来の材料から作られたものに含まれていたことが分かりました。これらの『環境に優しい』植物由来のストローは、ヒトや環境におけるPFAS暴露の新たな原因となりうるため、プラスチック製ストローに代わる持続可能な代替品とは必ずしもいえません。最も持続可能な代替案は、再利用が可能でPFASを含まず、完全にリサイクルできるステンレス製ストローのようだと考えられます」と結論づけていますが、一部の研究者はステンレス製ストローが広く採用されるのは現実的ではないとの見方を示しています。







