「えっ、まさか、本当? もうお会いすることができないの?」

悲しみがこみ上げてきました。なんと寂しいことでしょう。

私は幼い頃、新派の花柳章太郎氏と、あなたのお母様の大ファンでした。私がお芝居に目覚めた頃のことです。

髪の毛を垂らし、男を殺した包丁を口に咥え、水に濡れた浴衣の裾を川端で絞っている水谷八重子さんの凄惨な姿は,ゾォーッとするほど美しかった。



そのお母様とは似ても似つかないあなた。
お母様への想いをめぐらせ、あなたのお芝居に通ううちに、私はすっかり あなたのファンになり、ずっとあなたを応援し続けてきました。

三越劇場で、あなたの『三婆々』を観た後、楽屋で私が「太り過ぎよ。お痩せになった方がいいのでは?」と申し上げたら、共演者の波乃久里子さんが、あなたに「そういうことを言ってくださる方がいて、あなたは幸せよ」と笑いながらおっしゃっていたことも、今となっては懐かしい思い出です。

JZ Bratでは、あなたとのたくさんの思い出があります。

最後の方は、ヒールではなく、お草履姿でしたね。



あの特有のハスキーボイスで歌うあなたを、もう見ることも、聴くこともできないなんて。なんて寂しいことでしょう。力が抜けそうです。



あんなにお元気でいらしたのに、どうなさったのでしょうか。
いまだに信じられません。

ゆっくりお休みください。