スタバから車で移動してATV施設へ向かう。
20分ほど離れた慶州の山中。
細い脇道を進むとATV体験という垂れ幕の奥に砂利が敷き詰められただだっ広い敷地が見えた。
奥にある、プレハブの簡易事務所の前には大きなATVが50台ほど並べてあった。
スタバを出る際にネットで予約と支払いをしていたので、係員に名前を伝えるだけですぐに案内され、ヘルメットを装着するように言われた。
カンカン照りの中、日焼けしないように腕カバーをし、
ホコリを吸わないよう大きなマスクをしてヘルメットを装着する。
真っ黒に日焼けしたインストラクターのお兄さんから簡単なレクチャーを受け、まずは事務所前を2周するという。
けたたましいエンジン音に驚きながらも、ゆっくり慎重にアクセルを入れてインストラクターの後に続き移動する。
暑い野外だが、ATVで駆け抜けると風を感じ思いのほか楽しい。
普段運転免許のない私でもこんなに大きな乗り物をひとりで運転しているのだ、とどこからともなく自信に似た満足感が湧いてくる。
あっという間に2周を終えた。
ではコースに出ましょう、危険ですから気を付けて後についてきてください、インストラクターが注意を促す。
別にコースがあるのか。
危険という言葉に不安がよぎる。
インストラクターに引率され、移動する。
砂利道を外れて侵入した先に広がる光景を目にして一気に血の気が引いた。
白菜サイズの大きな石がゴロゴロある河原。
酷くデコボコで急な坂のある山道。
道と呼べない、明らかに障害物しか見当たらない場所でこの巨大なATVを操り走行しなくてはならない。
少しアクセルを踏むだけで大きなエンジン音と共にATVが暴れ馬の如く激しく左右上下に揺れながら砂ホコリを撒き散らし前進する。
ただただ太く筋力のない私の腕はハンドルにしがみつくのがやっとで、方向転換するのも難しい。
その上、女性の手でハンドルとブレーキを一緒に握るのは難しく、ATVが暴れる度にブレーキが手から離れてしまう。
当然シートベルトはないのでハンドル操作を気にしながら身体が振り落とされないようバランスをとる必要もある。
運転を誤ればこの巨大なATVごとひっくり返ったり、暴れた勢いで投げ飛ばされてしまいそうでとにかく恐怖心に駆られ、
真っ青な顔をしながらATVにしがみつく。
前進するのも必死だ。
恐怖と緊張で真っ青な顔の私の頭上で照りつく太陽の陽ざしは相変わらずジリジリと容赦なく、持参していたペットボトルに入ったミネラルウォーターはあっという間にお湯になっていた。
普段野外にいる時は日焼けしないことを気にかけている私でも、この時ばかりは日焼けのことよりも とにかく怪我をしない...それだけを考えた。
ストップ! ハンドル思いっきり右に回して!
ここは危ないからそっち迂回して!
無理しないで! ゆっくりでいいよ!
ナムチンは時折そのような言葉を私にかけながら、私のハンドル操作や姿勢をアドバイスする。
そんなナムチンはというと、
保守的で根っからの運動音痴な私と違い、
行動派で運動神経もよく、休みの日は自転車で山を駆け巡るような人間だ。
大きな石だらけの河原やデコボコ道を果敢に走ち抜くナムチンの姿が微笑ましくもあり、羨ましくもあった。
イキイキと楽しそうなナムチンを横目に、
大量に流れ出る汗を拭うため、ATVを停車させる。
その時だった。
忘れていた、あの痛みがやってきたのだ。
体の奥底からギュルルルルと上に這い上がるように伝わる痛み。
ああ、こんな時に。
ここのATV施設のトイレは建築現場や臨時イベント会場などにあるような、移動式の汲み取り式簡易トイレだった。
どんなに急を要しても、この手のトイレは絶対利用したくない。
決して潔癖症ではないけれど、汚いトイレは無意識に拒絶反応を示してしまう。
とはいえ、下痢女ワンスアゲインなう。という状況をナムチンにはどうしても言えない。
とにかくお腹のSOSに気づかないふりをしながら、時間をやり過ごす。
お尻に力を入れてきゅっと引き締めながら、ATVの揺れを最小限にすることだけにフォーカスして運転した。
まさに身を削る思いで運転したおかげか、最後の方には私の運転スキルは見違えるほど上達していた。
事実、お腹の痛みを堪えながらも、それなりに楽しめていた。
そろそろ切り上げよう。
照りつく太陽に体力を奪われながら、お腹の痛みにも耐えていた私の苦しみを知るはずもないナムチンからまさかの助け舟。
予定より30分程早く切り上げてATV施設から、昼食会場へ移動することに。
続く。
20分ほど離れた慶州の山中。
細い脇道を進むとATV体験という垂れ幕の奥に砂利が敷き詰められただだっ広い敷地が見えた。
奥にある、プレハブの簡易事務所の前には大きなATVが50台ほど並べてあった。
スタバを出る際にネットで予約と支払いをしていたので、係員に名前を伝えるだけですぐに案内され、ヘルメットを装着するように言われた。
カンカン照りの中、日焼けしないように腕カバーをし、
ホコリを吸わないよう大きなマスクをしてヘルメットを装着する。
真っ黒に日焼けしたインストラクターのお兄さんから簡単なレクチャーを受け、まずは事務所前を2周するという。
けたたましいエンジン音に驚きながらも、ゆっくり慎重にアクセルを入れてインストラクターの後に続き移動する。
暑い野外だが、ATVで駆け抜けると風を感じ思いのほか楽しい。
普段運転免許のない私でもこんなに大きな乗り物をひとりで運転しているのだ、とどこからともなく自信に似た満足感が湧いてくる。
あっという間に2周を終えた。
ではコースに出ましょう、危険ですから気を付けて後についてきてください、インストラクターが注意を促す。
別にコースがあるのか。
危険という言葉に不安がよぎる。
インストラクターに引率され、移動する。
砂利道を外れて侵入した先に広がる光景を目にして一気に血の気が引いた。
白菜サイズの大きな石がゴロゴロある河原。
酷くデコボコで急な坂のある山道。
道と呼べない、明らかに障害物しか見当たらない場所でこの巨大なATVを操り走行しなくてはならない。
少しアクセルを踏むだけで大きなエンジン音と共にATVが暴れ馬の如く激しく左右上下に揺れながら砂ホコリを撒き散らし前進する。
ただただ太く筋力のない私の腕はハンドルにしがみつくのがやっとで、方向転換するのも難しい。
その上、女性の手でハンドルとブレーキを一緒に握るのは難しく、ATVが暴れる度にブレーキが手から離れてしまう。
当然シートベルトはないのでハンドル操作を気にしながら身体が振り落とされないようバランスをとる必要もある。
運転を誤ればこの巨大なATVごとひっくり返ったり、暴れた勢いで投げ飛ばされてしまいそうでとにかく恐怖心に駆られ、
真っ青な顔をしながらATVにしがみつく。
前進するのも必死だ。
恐怖と緊張で真っ青な顔の私の頭上で照りつく太陽の陽ざしは相変わらずジリジリと容赦なく、持参していたペットボトルに入ったミネラルウォーターはあっという間にお湯になっていた。
普段野外にいる時は日焼けしないことを気にかけている私でも、この時ばかりは日焼けのことよりも とにかく怪我をしない...それだけを考えた。
ストップ! ハンドル思いっきり右に回して!
ここは危ないからそっち迂回して!
無理しないで! ゆっくりでいいよ!
ナムチンは時折そのような言葉を私にかけながら、私のハンドル操作や姿勢をアドバイスする。
そんなナムチンはというと、
保守的で根っからの運動音痴な私と違い、
行動派で運動神経もよく、休みの日は自転車で山を駆け巡るような人間だ。
大きな石だらけの河原やデコボコ道を果敢に走ち抜くナムチンの姿が微笑ましくもあり、羨ましくもあった。
イキイキと楽しそうなナムチンを横目に、
大量に流れ出る汗を拭うため、ATVを停車させる。
その時だった。
忘れていた、あの痛みがやってきたのだ。
体の奥底からギュルルルルと上に這い上がるように伝わる痛み。
ああ、こんな時に。
ここのATV施設のトイレは建築現場や臨時イベント会場などにあるような、移動式の汲み取り式簡易トイレだった。
どんなに急を要しても、この手のトイレは絶対利用したくない。
決して潔癖症ではないけれど、汚いトイレは無意識に拒絶反応を示してしまう。
とはいえ、下痢女ワンスアゲインなう。という状況をナムチンにはどうしても言えない。
とにかくお腹のSOSに気づかないふりをしながら、時間をやり過ごす。
お尻に力を入れてきゅっと引き締めながら、ATVの揺れを最小限にすることだけにフォーカスして運転した。
まさに身を削る思いで運転したおかげか、最後の方には私の運転スキルは見違えるほど上達していた。
事実、お腹の痛みを堪えながらも、それなりに楽しめていた。
そろそろ切り上げよう。
照りつく太陽に体力を奪われながら、お腹の痛みにも耐えていた私の苦しみを知るはずもないナムチンからまさかの助け舟。
予定より30分程早く切り上げてATV施設から、昼食会場へ移動することに。
続く。