もう1ヶ月前のことになりますが、フランスのストラスブールとパリにある4つの教会で、仲間と共に合唱公演してきました。
目的は世界平和の実現です。
洒落ではなく、大真面目です。
観光する時間はそこそこありましたが、エッフェル塔も凱旋門もチラッとも見掛けず、ルーブル見学もせず(ホテルが近かったので建物は見た)。
それぐらい目的が心を占めていた感じで、あまり興味が持てなかったのです。
でも、歴史や文化を感じる建築物や街並みは大好きになりました。フランス人が自らの国や文化を誇りに思う気持ちが強いのも、よく分かる気がしました。
さて、公演自体は言葉にできないくらい、とても素晴らしい体験でした!
歴史ある教会という舞台の、祈りのための音楽を奏でてきたパイプオルガンの伴奏で、天井ドームに響いた美しいハーモニー。
最後の公演では、パリで2番目に大きい教会でフランスの合唱団、オーケストラと共演し、ヴェートーベン交響曲第九とブラームスドイツレクイエムを歌いました。
芸術には厳しいフランスの人たちからもらった拍手喝采は、本気で喜んでくれているのが伝わり、本当にうれしかった。
けれど、帰国してから体験を振り返るうち、もっと大きなものを受け取っていたなと気づきました。
一言で言うなら、この世界に対する信頼や安心感のようなもの。
この3年余りで狂った世界の実相がはっきりとし、それで失ったものが戻ってきた感じです。
生きる上で前から抱いていた漠然とした不安や恐れなどさえ、気にならなくなったように思います。
どうしてそれが起きたか考えてみたところ、フランス公演に当たっていろんなものを手放したことが大きいようです。
まず、参加すること自体にかなりの抵抗がありました。
世界平和を後押しすることに抵抗があるなんて、不思議ですよね。
でも、現人類の歴史の中で一度も実現されていない事実が示すとおり容易ではないわけで、それを喜ばない見えない存在も少なからずあります。
魂レベルで決めてきたし、顕在意識でもやると決めた。
けど、関わるとロクなことにはならなかった無意識の記憶、悪き存在からの影響、それらが足を引っ張りました。
振り返ればそういうことのようですが、渦中ではよくわかりません。
なので、現象としてはよくわからないまま、なぜか練習する気が起きず、時間はどんどん過ぎるという状態に陥り、苦しい時期が続きました。
そして、お金のこと。円安もあり、航空運賃、滞在費などの参加費も相当な金額です。
単なる趣味の旅行ならそんな金額まず払いません。自分自身の不安、家族への申し訳なさとか、心理的にも現実的にも、とても大変でした。
それから、公演旅行の1ヵ月前に下の子供が家を出て、25年ぶりに夫婦二人の生活に戻りました。
子供が与えてくれたかけがえのない素晴らしい時間が、もう過ぎ去ってしまい戻らないと思うと、寂しさが身に染みました。
要するに、人生で苦しいことや悲しいことは次々とやってくるし、善きもの、楽しいことはどんどん過ぎ去る。要するに、そんな感じです。
こう書くと大したことないようですが。。。
でも、ほとんどの人がそんなことのために、あくせくストレスを溜めながら懸命に自分の生活や今の(実際は過去の)生き方を守ろうとしています。
もちろんそれが悪いわけではありません。
やりたければ続ければいいし、嫌ならやめればいいだけ。
私の場合は、フランス行きを決め実行したことが、必死で守ってきたものを手放したというか、既存の枠を超える体験になったようです。
その象徴か、最終日前日にパリの中心にある公演で足の踵を骨折しました。
実は私、この歳になるまで骨を折ったことはありませんでした。
多大なエネルギーをかけて、自分を守っていたんだと思います。
でも、もうそれもいいかという手放しが起きたようです。
踵にヒビが入ったけれど、最終公演までちゃんと歌えたし、無事に帰国できました。
ほら、なんとかなったでしょ、みたいな気づきですね 笑
目に見える現象の世界の背後にある、目に見えない潜象の世界。
そこに宇宙を創造し、秩序立て、発展させ見守り続ける大いなる知性。
今度のフランスへの旅は、その存在の感受を腑に落とし、より強く確信する体験となりました。
そして、気づいたことがあります。
この世界は見た目がどうであったとしても、愛に満ちていて、フェアだということ。
創造の源はすべての存在をよりよく活かすために常に働いてくれているし、個人の側から見ても、出したものを受け取る世界だからです。
もちろん世界には醜いもの、穢いもの、正確にはそう言われるものが、存在します。
けれど、それも真っ当な営みの一部であり、何を体験するかは私たちが選べるんです!
思いやりや感謝、心が震えるような美しさに満ちた体験を創造していくことができます。
この奇跡のような人生を生きられることに、命を繋いでくれたご先祖さまたちに、感謝の思いが湧いてくるようになりました。
ありがとうございました。

