「貧血」ほど、その言葉を使っている人の表現と、

自分の思うところとの開きを感じる言葉はありません。


私の方は、

「血液検査で貧血を指摘されたのですか?」

という意味で聞きますが、

一般の方は、

「時々ふらつくので、貧血です。」

だったりします。


その部分は、会話の中ですり合わせを行って、

お互いの意図するところの違いを確認することに

しています。


「ふらつくので貧血です。」

の中には、ヘモグロビン以外の要素もからんで来ることがあります。

血圧が下がりすぎるとか、

疲労がたまっているとか、

血糖値が下がりすぎるとか・・・。


そこを確認した後は、ご本人が「ふらつき」と名付けているものの

詳細を情報収集します。

いつから始まったのか、

日常に支障はあるのか、

他に症状があるのか、などなど・・・。

血液検査の所見で貧血があるかもという

予想はかえって邪魔になる事がありますので、

「ふらつき」という言葉で表現しているものの

詳細を知ることにだけ、専念します。


血液検査で貧血の場合、多くは、栄養の問題です。

特に鉄分不足からくる鉄欠乏性貧血。

これは非常に多くみられます。

ビタミンB12の不足から来る貧血は、ベジタリアンには

ありそうですが、地域性なのでしょうか、

内科医時代の多くを過ごした宮城県では、

そこまでの例にはお目にかかったことがありません。


何らかの食事療法をしている、個人で実践している場合、

血液検査で「貧血」は、その食事療法がその人には合っていない

ものであることを、一番に教えてくれます。