週末を中国広州市で過ごし、帰って来ました。心配してくださった方々、ありがとうございました!

確かに緊張感はありました。デモにも遭遇しました。今回の問題が多くの人の関心を集めていることも間違いないと思います。でも、少なくても広州では、日本のメディアでよく伝えられている姿とはちょっと違うのではないかという感覚でした。

年齢層、教育レベル、出身地などで色々な意見がある。「中国人はみんな反日教育の影響を無批判に受けていて、強烈な反日思想をもっている」なんてことはないと断言できます。

地下鉄やバスで耳をすませると人々のおしゃべりの中に「デモ迷惑だよねえ」「やりすぎ」「あんなん意味ないやん」というようなセリフが聞こえ、PSPで遊ぶ男子に仲間が「危ないぞ~、狙われちゃうぞ~」とネタにしてからかったりするような日常の風景。

現地のTVやラジオでは騒ぎを煽るような映像は一切流れず、繰返し「愛国はわかる。しかし、暴力は絶対にいけない。理性的な行動をとってこそ国際社会は理解してくれる」というメッセージが伝えられていました。

治安維持を図ろうと奔走する警官隊や、交通規制で大混乱の地下鉄や道路を整理しようと一生懸命働く職員達。

日本に帰って、日本のメディアと接しているうちに不安になりました。

芸能やスポーツと並べて過激なシーンや発言を取り上げてはほったらかしに。批評、批判はするけれど「どうしたら解決できるのか」と考えているようには感じられません。

それでも繰返し見ていると、つい昨日まで現地にいた私でさえ見たもの、感じたことを忘れて「こっちの方がホントなの?」と飲み込まれそうになります。

現地で年齢も環境も違う数人の友達と会って話をしました。これまでほとんど政治について話したことは無かったのですが、当たり前に話題にのぼりました。

中国語の勉強は好きですが、歴史問題については複雑さ、重さに恐れをなして避けてきた私。キチンと話ができるはずもなく、自分の周りではこの問題について熱くなっていないこと、国有化は事態を悪化させないための手段だっこと、そして、とにかく日本人は平和的な解決を望んでいると伝えるくらいしかできませんでした。

実は仕事の関係でメディアの取材を中国語で受けたのですが、私の拙い表現で言いたいことが上手く伝えられたか、冷や汗をかくという経験もあせる「万一、これで益々関係が悪化したら…」なんて考えて、その夜は眠れませんでした。これはこれからの勉強の強烈なモチベーションになりそうです。

今怖いのは、先のことを考えずに相手を責め立て、お互い後に引けなくなこと。

日本人の対応が冷静だ、ということは中国で知っている人も多く「見習うべき」という声も。

日本のメディアで伝えられていることは事実だろうけれども全部ではないし、代表的なものでもない。

そのことを身をもって感じました。そして、たくさんの人にそれを知って冷静さを失わないでいてほしいと思います。

中国人の友人を持たない、中国を訪れる機会のない人の中にはメディアが唯一の判断材料。誇張されたイメージが造られていくのが心配です。


あー、自分がこんな内容をブログに書くときが来るとは思っていませんでした!そして、もう無いことを願います。政治を意識するのはいつも良くないことが起きたときですから。