◆この夏の星を見る/辻村深月

この物語は、あなたの宝物になる。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。コロナ禍で部活動が次々と制限され、楽しみにしていた合宿も中止になる中、望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」も今年は開催できないだろうと悩んでいた。真宙(まひろ)は渋谷区立ひばり森中学の一年生。27人しかいない新入生のうち、唯一の男子であることにショックを受け、「長引け、コロナ」と日々念じている。円華(まどか)は長崎県五島列島の旅館の娘。高校三年生で、吹奏楽部。旅館に他県からのお客が泊っていることで親友から距離を置かれ、やりきれない思いを抱えている時に、クラスメイトに天文台に誘われる――。
コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。しかしコロナ禍ならではの出会いもあった。リモート会議を駆使して、全国で繋がっていく天文部の生徒たち。スターキャッチコンテストの次に彼らが狙うのは――。
哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある。(カドカワストアサイトより)



読了。
すっごいよかった。

休校とか緊急事態宣言とかほんとに子どもたちは苦しい思いをしたと思うから、亜紗や円華、真宙たちがほんの小さなきっかけから繋がったことやいろいろ考えてリモートで話し合ってオンラインでの「スターキャッチコンテスト」を開催したことやコロナ禍前だったら出会えなかった人たちと出会えたこともよかったなぁと思いました。

「スターキャッチコンテスト」を通じて、それぞれのチーム内での仲を深めていくエピソードもよかったし、リモート会議中に小山の部屋にあるきのこの図鑑を同じものを持ってる真宙が見つけて、きのこトークに花が咲くエピソードがすごく好き。たまたま映らなければ、同じチームの子たちは小山と真宙がきのこが好きなことは知らないままだったし、小山と真宙は互いに出会えてよかったって仲間がいたって思えたのがほんとよかった。先日読んだ辻村深月さんのエッセイ『あなたの言葉を』に載っていましたが、実際にあったエピソードなんだそう。今はまだ出会えてなくても自分と同じモノが好きな人はどこかにいるよって励ましになるよね。

どのチームの子たちもコロナ禍で辛かったけど、
新しい仲間・繋がりができたことはほんとよかったなぁって、涙ぐみながら読んでました。