
下記リンクで紹介されていたから読んでみたのだけれど、あんまりピンと来なかった。チャンちゃんの頭の出来は、小学生以下なのだろう。小学校高学年を対象にした図書なので漢字はかなり制限されている。“ひらがな”って読みにくい。1991年6月初版。
《参照》 『地球維新 天声会議 宇宙の黙示録』 監修・中今悠天 (明窓出版) 《前編》
【『二分間の冒険』】
《参照》 『地球維新 天声会議 宇宙の黙示録』 監修・中今悠天 (明窓出版) 《前編》
【『二分間の冒険』】
【竜のうろこ】
全知の竜に、全知でないことを口走らせれば、鱗(時間=若さ)は剥落する。
「全知」と「時間」の関係が、この作品からはよく分からないけれど、竜が全知でないことを口走った瞬間に、時間が剥落するということは、「全てを知る竜は、永遠の時間の支配者であり、全知であることに綻びが生じたとき、時の支配者は消える」ということになる。
アセンション系の知識に馴染んでいる人々や、量子力学の説を理解している人々は、物質世界にける時間の仮構性を良く理解しているから、「竜退治は、次元上昇の鍵になっていることを示しているのだろう」、と思って読むだろうけど、小学生用のこの図書においては、そのような高度な内容構成にはなっていない。
竜のうろこは人びとのわかさでできている。わかさ、つまり時間で。(p.152)
まだ竜が全身をうろこでおおっていなかったころなら、剣で竜をたおすことはできた。だが、そのころの竜は身がるにうごくことができたので、だれも勝てなかった。いまや竜は体が大きくなりすぎてうごきはにぶい。けれどすでに全身にうろこ、つまり時間をまとっている。だからもしうろこをおとすことさえできれば、だれにでも、どんな剣でもたおすことができる、とばあさんは話した。
「どうすれば、竜のうろこはおちるのだ。」
太郎の質問に、ばあさんは、なぞの戦いで勝つことだ、とこたえた。なぞの戦いで、竜にこたえられないなぞを思いつき、竜になぜといわせることができれば、それだけで竜のうろこはおちる。
「では、竜を負かすなぞはあるのか。」
太郎はばあさんにたずねた。ばあさんは目をおとし、竜は知らないことはない、とこたえた。(p.153)
全知の竜の鱗(時間=若さ)を落とす方法は、竜に“なぜ”と言わせる質問をすること。まだ竜が全身をうろこでおおっていなかったころなら、剣で竜をたおすことはできた。だが、そのころの竜は身がるにうごくことができたので、だれも勝てなかった。いまや竜は体が大きくなりすぎてうごきはにぶい。けれどすでに全身にうろこ、つまり時間をまとっている。だからもしうろこをおとすことさえできれば、だれにでも、どんな剣でもたおすことができる、とばあさんは話した。
「どうすれば、竜のうろこはおちるのだ。」
太郎の質問に、ばあさんは、なぞの戦いで勝つことだ、とこたえた。なぞの戦いで、竜にこたえられないなぞを思いつき、竜になぜといわせることができれば、それだけで竜のうろこはおちる。
「では、竜を負かすなぞはあるのか。」
太郎はばあさんにたずねた。ばあさんは目をおとし、竜は知らないことはない、とこたえた。(p.153)
全知の竜に、全知でないことを口走らせれば、鱗(時間=若さ)は剥落する。
「全知」と「時間」の関係が、この作品からはよく分からないけれど、竜が全知でないことを口走った瞬間に、時間が剥落するということは、「全てを知る竜は、永遠の時間の支配者であり、全知であることに綻びが生じたとき、時の支配者は消える」ということになる。
アセンション系の知識に馴染んでいる人々や、量子力学の説を理解している人々は、物質世界にける時間の仮構性を良く理解しているから、「竜退治は、次元上昇の鍵になっていることを示しているのだろう」、と思って読むだろうけど、小学生用のこの図書においては、そのような高度な内容構成にはなっていない。
【竜への「質問」】
でもって、子どもたちは、竜に「なぜ」と言わせるべく質問をした。
これから読む子どもたちのために、答えの部分は、あえて ○○○ にしておいた。
子どもって、こういう謎々が大好きだろう。子ども受けする児童書を書きたければ、謎々使用は最大のポイント・ゲット兵器である。例えば、「空と海の間にあるものは、何だ? 一文字で答えよ」とか。これだけで、子供たちは印象に残る本になるのである。
でもって、子どもたちは、竜に「なぜ」と言わせるべく質問をした。
佐知子がいった。
「5はゼロより上にあるが、
2が5より上にあり、
ゼロがその2よりも上にあるという。
これはなんだ。」
悟にはこたえがわからなかった。
―― 考えたな。それはな、わたしにはする必要がないものだ。だがわたしは知らぬことはない。
それだけをきいて、宏一は一歩しりぞいた。竜はそのぶんまえに出ると、
―― それはな、○○○だ。○○○の○○だ。
と、こたえた。 (p.193-194)
子どもたち、竜の鱗を取れず、あえなく撃沈。「5はゼロより上にあるが、
2が5より上にあり、
ゼロがその2よりも上にあるという。
これはなんだ。」
悟にはこたえがわからなかった。
―― 考えたな。それはな、わたしにはする必要がないものだ。だがわたしは知らぬことはない。
それだけをきいて、宏一は一歩しりぞいた。竜はそのぶんまえに出ると、
―― それはな、○○○だ。○○○の○○だ。
と、こたえた。 (p.193-194)
これから読む子どもたちのために、答えの部分は、あえて ○○○ にしておいた。
子どもって、こういう謎々が大好きだろう。子ども受けする児童書を書きたければ、謎々使用は最大のポイント・ゲット兵器である。例えば、「空と海の間にあるものは、何だ? 一文字で答えよ」とか。これだけで、子供たちは印象に残る本になるのである。
【子どもたちへの「質問」】
こんなのありぃ~~~~! ってほど、ズルい竜ちゃん。
でも、これによって、竜自身も後に報復的墓穴に落ちることになる。
竜はすぐになぞをだした。
―― 少年たちよ、わたしのなぞにこたえよ。
47あるうちの、はじめのふたつにすぎないが、
数えきれないものがある。
それはなんだ。
・・・中略・・・。
とつぜんだれかがさけんだ。
「イロハ47文字、最初のイロ、色だ。」
なるほど、色は無数にある。
竜の目が、さっと赤くなった。
「色だ!」
「色だ!」
宏一と佐知子が同時にさけんだ。間をおかず竜の声がひびいた。
―― まちがいだ。
「なぜだ。」
反射的にいいかえして宏一は息をのんだ。あわてて口をおさえたが、おそかった。広場の空気はこおりついた。
―― いってしまったな。いってはいけないことばを。
・・・中略・・・
「色でなければなんなのだ。」
だれかが竜にさけんだ。竜は足をとめ、ばかにしたようにこたえた。
―― もちろん、色だ。
「ひきょうだぞ。」
「ずるいわ。」
「きたないぞ。」
まわりのみんなが口ぐちにいった。(p.196)
ズル~~~ッ!―― 少年たちよ、わたしのなぞにこたえよ。
47あるうちの、はじめのふたつにすぎないが、
数えきれないものがある。
それはなんだ。
・・・中略・・・。
とつぜんだれかがさけんだ。
「イロハ47文字、最初のイロ、色だ。」
なるほど、色は無数にある。
竜の目が、さっと赤くなった。
「色だ!」
「色だ!」
宏一と佐知子が同時にさけんだ。間をおかず竜の声がひびいた。
―― まちがいだ。
「なぜだ。」
反射的にいいかえして宏一は息をのんだ。あわてて口をおさえたが、おそかった。広場の空気はこおりついた。
―― いってしまったな。いってはいけないことばを。
・・・中略・・・
「色でなければなんなのだ。」
だれかが竜にさけんだ。竜は足をとめ、ばかにしたようにこたえた。
―― もちろん、色だ。
「ひきょうだぞ。」
「ずるいわ。」
「きたないぞ。」
まわりのみんなが口ぐちにいった。(p.196)
こんなのありぃ~~~~! ってほど、ズルい竜ちゃん。
でも、これによって、竜自身も後に報復的墓穴に落ちることになる。
【竜へのリベンジ】
言ってはならない言葉とは「なぜ」なのだけれど・・・。
読者として想定されている小学校の子どもたちには“受ける”だろうけれど、真面目に読んでいた大人たちには、シラケ鳥が飛んできそうな理由である。
「んなぁ~~~、馬鹿な~~~」 って感じ。
しかし、真面目に読んでいた大人は、ここで言われている「数」と「ゼロ」の関係が、「時間」にも適用できるものであることが分かる。竜が答えた「ゼロ」は、今日の科学では「ゼロ」としか測定されないけれど、それは「空」ないし、「虚数 i 」で表現しうる領域である。
子どもたちが高校生くらいになったら、理解できるようになるだろう。
《参照》 『新ミレニアムの科学原理』 実藤遠 (東明社) 《前編》
【形而上とゼロ】
「竜よ、わたしたちのなぞにこたえよ。」
悟の声が大きく広場にひびきわたった。もうひざはふるえてはいなかった。
「もののはじまりの姿をしているのに、なにもなく、
はてしなくつづくもののはじまりよりまえにあるもの。
それはなんだ。」
すっと竜の目から赤みが消えた。そしてすぐこたえがかえってきた。
―― もののはじまりの姿、それはな、卵の形だ。はてしなくつづくもの、それは数だ。
だからそのこたえはな、ゼロだ。
竜がそういったとたんに、かおりがよくとおる声で、勝ち誇ったように叫んだ。
「いってはならないことばをいった!」
竜はだまった。わからなかったのだ。 (p.210-211)
チャンちゃんも、わからなかった。悟の声が大きく広場にひびきわたった。もうひざはふるえてはいなかった。
「もののはじまりの姿をしているのに、なにもなく、
はてしなくつづくもののはじまりよりまえにあるもの。
それはなんだ。」
すっと竜の目から赤みが消えた。そしてすぐこたえがかえってきた。
―― もののはじまりの姿、それはな、卵の形だ。はてしなくつづくもの、それは数だ。
だからそのこたえはな、ゼロだ。
竜がそういったとたんに、かおりがよくとおる声で、勝ち誇ったように叫んだ。
「いってはならないことばをいった!」
竜はだまった。わからなかったのだ。 (p.210-211)
言ってはならない言葉とは「なぜ」なのだけれど・・・。
読者として想定されている小学校の子どもたちには“受ける”だろうけれど、真面目に読んでいた大人たちには、シラケ鳥が飛んできそうな理由である。
「んなぁ~~~、馬鹿な~~~」 って感じ。
しかし、真面目に読んでいた大人は、ここで言われている「数」と「ゼロ」の関係が、「時間」にも適用できるものであることが分かる。竜が答えた「ゼロ」は、今日の科学では「ゼロ」としか測定されないけれど、それは「空」ないし、「虚数 i 」で表現しうる領域である。
子どもたちが高校生くらいになったら、理解できるようになるだろう。
《参照》 『新ミレニアムの科学原理』 実藤遠 (東明社) 《前編》
【形而上とゼロ】
【 虚数 i 】
<了>