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 タイトルの「家出のじかん」って、ひきこもりのような生活傾向にある職業マンガ家さんにとっての「取材時間」のこと。(アホか!) というわけで、家出した時の内容が20回分書かれている。それぞれの取材の中から意外な事実を知ることが出来て、ちょっとオモシロイ。2006年5月初版。

 

 

【ウルトラマンのモデル】
 漂流物研究家として有名な石井忠先生に教えてもらったこと。
 「この実に目を二つ付けたと想像して下さい。サキシマスホウはウルト○マンのモデルです」
「え!?」 ほんまか!? (p.20)
 サキシマスホウ って亜熱帯の島に生息する樹木。
 “本当らしいです” とも書かれている。

 

 

【フランスの海外領土】
 「カリブに浮かぶマルティニーク島と、グアドループ島のラムは、他と全く味もつくり方も違っていて、・・」
地図で見ると一見、中部アメリカなのだけれどこの2つの島は、フランスの海外県。 (p.45)
 フランスの海外領土は、カリブ海域、インド洋、オセアニア、大西洋など幾つもある。
 イギリスの海外領土も沢山ある。有名なところではアルゼンチンとドンパチしていたフォークランド諸島。スペイン南端のジブラルタル海峡の先っぽもイギリス領である。
 ルパン君とホームズ君は、世界を股にかけて泥棒ごっこしていたのである。

 

 

【干人間】
 五十嵐玲子さんという正義の歯医者さんを取材したときの話。
 「中国では、ミイラのことこう書くねんよ」(p.91)
 干人間は硬いもの食べていたらしくだいぶ歯がすり減っていたという。
 この取材記事の中には、正義の歯医者さんを象徴する実話がいくつか書かれている。
 「車内ゴミボコボコ事件」なんてもう最高である。

 

 

【ユニカール】
 何じゃそれ? と思ったけれど、
 ユニカールとは、「ユニバーサル」な「カーリング」の意味です。(p.140)
 氷の代わりに、滑りやすい特殊素材のシート(スライドカーペット)を使うんですよ。(p.134)
 東村山市は、これまでに全国大会で3回優勝しているという。健康や親睦を目的として集まっている東村山のおじさんおばさんたちの話はユニカールなんてそっちのけでポコポコ飛ぶ。顧問さんが話してくれたこと。
 「最初はグー」って、志村けんが最初にやっていたんだってね。知ってた」 (p.139)
 「アイ~ン」もそう。
 「カイ~ン」も志村けんがインキンタムシに罹ったときに最初に言ったんだろう。
 「キャイ~ン」はキャイ~ンのオハコ。
 「クイ~ン」は言わずと知れた世界的に有名なイギリスのロックバンド。
 「ヨイ~ン」は何であれ忘れられないことに出くわした時の心模様。
 「レイ~ン」は、雲の上から地面までつながってる紐状の雨。
 「ワイ~ン」は酔っぱらってブッ倒れる直前にかろうじて飲んだものを思い出せた場合のひと言。

 

 

【ヤンソンの誘惑】
 その昔、厳格なベジタリアンだったヤンソンという宗教家が、このアンチョビ入り料理だけは誘惑に負けて食べてしまったと ――― という。
 そのくらい美味しいというスウェーデンの代表的料理だね。(p.140)
 ウィキペディアにある調理法は、「具はアンチョビ、じゃが芋、薄く切った玉ねぎ、牛乳、生クリーム、胡椒、最後にチーズを乗せてオーブンで焼く。塩分はなるべくアンチョビの塩分だけで補う」とある。
 これで誘惑されるかぁ?

 

 

【壊れたカーナビを埋め込まれた?】
 この本の帯文のために来ていてくれた方、二人。
 「かもい、今どこ? その真上だよ。見上げてみ。わかった? はいはい。案の定迷ってました。すみません、お待たせして」
 
金城一紀 兄ヤン 「かもい姉やんはきっと幼少のころ、宇宙人にさらわれて壊れたカーナビを脳に埋め込まれたんですよ。ぜったい」 (p.162)
 だったら女の子はたいてい幼少のころ、宇宙人にさらわれているんだろう。でもそれは壊れてるんじゃない。
 宇宙では、「移動する」ではなく「位置する」というテレポーテーション・レベルに進化しているから、宇宙技術のナビは地球技術の2次元なんかとっくに超えている。女の子に限らず人間の脳は高性能過ぎる宇宙人のナビを使いこなせないのである。
   《参照》   『戻ってきたアミ』 エンリケ・バリオス (徳間書店)
             【 “移動する” ではなく “位置する” 】

 

 

<了>