
アラスカに興味を持ったことのある人なら、著者の写真集やエッセイを必ず読んでいることだろう。 『私の名前はナルヴァルック』 廣川まさき著 の中でも冒頭近くで星野さんのことが言及されていた。星野さんも登場していた 『地球交響曲』 のような映画が好きな人はもちろん、これからどんなふうに生きようかと考えている若者が読むにはいい本かもしれない。
この本は、中学校で行われた講演が元になっており、日本語と英語両方で記載されている。2005年4月初版。
この本は、中学校で行われた講演が元になっており、日本語と英語両方で記載されている。2005年4月初版。
【季節の変化がとてもダイナミックなアラスカ】
北極に近いとはいえ、アラスカにだって四季は当たり前にあるのである。著者がダイナミックと語っている理由のひとつは、4月の終わり頃には太陽が沈まなくなるというような日本人では想像しにくい季節変化の現れ方もあるということ。
蛇足だけれど、外国人に日本文化を説明しようとすれば、「日本は四季が豊かで」という定番フレーズを最初に云いたがる人が多い。しかし、熱帯・亜熱帯地方や砂漠地帯を除けば、地球上には四季の変化がない地域の方がむしろ少ないはずである。四季の豊かさを演出する大きな要因は、「温度差」よりもむしろ「水」の存在である。アラスカでは、冬場に積もった雪や氷河が夏場に豊富な水となって溶けだすことで、豊かな季節の変化を演出しているのである。
アラスカは地球のてっぺんの方にあるので、季節の変化がとてもダイナミックです。(p.15)
この一文を読んで、「えっ!?」と思いつつ、「読み間違えたかも・・」と読み返してしまう人がいるんじゃないだろうか。北極に近いとはいえ、アラスカにだって四季は当たり前にあるのである。著者がダイナミックと語っている理由のひとつは、4月の終わり頃には太陽が沈まなくなるというような日本人では想像しにくい季節変化の現れ方もあるということ。
蛇足だけれど、外国人に日本文化を説明しようとすれば、「日本は四季が豊かで」という定番フレーズを最初に云いたがる人が多い。しかし、熱帯・亜熱帯地方や砂漠地帯を除けば、地球上には四季の変化がない地域の方がむしろ少ないはずである。四季の豊かさを演出する大きな要因は、「温度差」よりもむしろ「水」の存在である。アラスカでは、冬場に積もった雪や氷河が夏場に豊富な水となって溶けだすことで、豊かな季節の変化を演出しているのである。
【マイナス50度の世界】
冬はマイナス50度まで温度が下がるので、外のトイレには急いでいかないと大変なことになります、マイナス50度というのはどういう感じなのかよく訊かれるのですが、かき氷を急いで食べるとおでこがツーンとしますよね。あれが全身に来る感じです。とくに長い間、戸外にいると、大袈裟な話ではなくて、人と話してにこにこしていると顔の筋肉が戻らなくなって、笑顔のまま固まってしまうほどです。(p.29)
寒~~~いギャグを聞かされて固まってしまうのは日本でもあることだけれど、マイナス50度のアラスカなら、面白~~~いギャグを聞いて爆笑していてもそのまま固まってしまうことになる。おちおち笑えない。
【そんなきっかけのひとつになれば・・・】
著者の奥様が、「あとがき」に書いていること。
読書(体験記) のフォルダーの中には、その系統の本が何十冊も入っている。
著者の奥様が、「あとがき」に書いていること。
夫には若い人へ伝えたい2つのメッセージがありました。1つは、なるべく早い時期に、人間の一生がいかに短いものであるかを感じとってほしいということ。もう一つは、好きなことに出合ったら、それを大切にしてほしいということです。
夫自身、大学生のときに親友を亡くし、人の一生の短さを知ります。そして自分の残された時間の中で、本当に好きなことをやっていこうと、アラスカで写真を撮る道を決めました。それから約19年間、たくさんの風景、動物、人々との出会い、それぞれの生命を見つめ、また、自らの人生に問い続けながら、写真と文章で記録し続けました。そして移り変わる時代の中で、人々の未来を案じながらも、これからの時代を担う若い人々に希望の光を見出していました。
この本が、これから新しい一歩を踏み出そうとしている人の心に届き、そっと背中を押してあげられるような、そんなきっかけの一つになれば幸いに思います。(p.49)
若者が人生を考えているんなら、体験記を読むのがいいんじゃないだろうか。夫自身、大学生のときに親友を亡くし、人の一生の短さを知ります。そして自分の残された時間の中で、本当に好きなことをやっていこうと、アラスカで写真を撮る道を決めました。それから約19年間、たくさんの風景、動物、人々との出会い、それぞれの生命を見つめ、また、自らの人生に問い続けながら、写真と文章で記録し続けました。そして移り変わる時代の中で、人々の未来を案じながらも、これからの時代を担う若い人々に希望の光を見出していました。
この本が、これから新しい一歩を踏み出そうとしている人の心に届き、そっと背中を押してあげられるような、そんなきっかけの一つになれば幸いに思います。(p.49)
読書(体験記) のフォルダーの中には、その系統の本が何十冊も入っている。
<了>