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 グーグル脅威論的なタイトルであるけれど、総じてそんな内容ではない。2008年4月初版。

 

 

【日本における広告業界の寡占状態】
 テレビと取引をしている広告会社は、全体では電通が約93%と、圧倒的だ。さらに19時から23時の番組CM枠のシェアを見ると、電通の約50%に、2位の博報堂DYと3位のアサツーデイケイを合わせると、上位3社で約82%という寡占状態である。しかも、この構図は過去20年間ほとんど変わっていない。(p.99)
 日本の広告を寡占している電通。その電通の経営権をもつアメリカ資本による情報操作を空無化する力がグーフルにあるなら、おおいに活躍してほしいものである。しかし、グーグルの活躍を最も期待できるはずの広告業界なのに、日本における既存広告業界の創造的破壊は殆ど進行していないらしい。
   《参照》  『にんげん』 船井幸雄 (ビジネス社)
            【アメリカに制圧されている広告業界=テレビ界】
   《参照》  『世界支配者たちとの壮絶なる戦い!!』 ベンジャミン・フルフォード×リチャード・コシミズ
            【日本の病巣:電通】

 

 

【ホワイトハウスの隠すことがニュースだ】
 権力はテレビを支配したがるが、新聞に対してもである。
 2001年に米国の同時多発テロが起きたのち、何年にもわたって。米国メディアでは、ホワイトハウスの発表に逆らう記事が書けない雰囲気が蔓延した。ブッシュ政権がメディア操作戦略を立てて、ジャーナリストを封じ込めたのだ。
 この抑圧的な雰囲気に対して、米国のある大学教授は権力とニュースの本質をあらわすことばでジャーナリストたちに檄を飛ばした。
 「ホワイトハウスが 『発表する』 ことは本当のニュースではない。本当のニュースとはホワイトハウスが 『隠している』 ことである」 と。 (p.152-153)
 アメリカのジャーナリズムは日本に比べたら遥かに健全である。日本は、今でもホワイトハウスが 『発表する』 ことを、下僕のごとき忠実さで放送している。
 日本人の多くは、未だに 911ニューヨーク・テロがアメリカ政府の自作自演 だったことを知らずにいることだろう。

 

 

【中国市場でのグーグル】
 現地の検索企業・百度(パイドウ)が圧倒的な強さを誇る中国での ・・・(中略)・・・ 2007年のシェアで、百度は約70%、グーグルは2位だが約23%と、大差をつけられている。
 百度が中国で圧倒的に強い理由は、日本でヤフージャパンが強いのと同じだ。中国文化と中国人の価値観、ユーザーニーズを、深く的確に把握しているからだ。(p.57)
 中国市場における政治的な検閲問題は、世界中が注目しているだろうけれど、日本においても広告業界の寡占状態を利用したアメリカによる情報操作がなされていることを知っていれば、中国政府の検閲に関してどうこう言うことの愚かしさを自覚できるはずである。
 国際的な政治問題への関心を満たさんがためにインターネットを使いたいだけ、などという人はそうはいないのだろうから、シェアの大きさは、それぞれの国の文化・価値観・ニーズに則したサービスを提供することによって得られている。この点においても、インターネット業界が、他の業界とは異なった展開を見せているわけではないことが分かる。

 

 

【グーグル検索のポイント】
 グーグル検索の最大のポイントであるベージランクアルゴリズムは、先述のように、ふたつの要素で構成されている。ひとつはリンクを張られている数、つまり被リンク数であり、もうひとつはリンク元のページの重要度である。
「すぐれたページには多くのサイトからリンクが張られている」 とラリー・ペイジは考えた。この仮説によってグーグルのページランクは成り立っているのだ。
 だが、ここで困ったことがある。重要だからと言ってまわりに認知されているとは限らないことだ。むしろ、新たな発見やすごい発明は、すぐには世間から理解されないことのほうが多いことを私たちは知っている。(p.203-204)
 対象物と相関関係を持つ 「被リンク数」 というパラメーター(特定要素)で代用しているのだけれど、言うまでもなく完璧なものではない。どのようなアルゴリズムを用いようと、完璧なページランキングなどできるものではない。
 目的の情報を得るために、ユーザーが検索技術を高めるノウハウの書かれた書籍すら出回っているらしいけれど、そんなことに時間を費やしているくらいなら、私はその間に一冊の本を読む。

 

 

【なずき】
 日本初の検索エンジンの名は 「なずき」 という。古代日本語で 「頭脳」 を意味する。
「なずき」 は徳島大学教授の青江順一氏の研究をもとに、青江氏代表をつとめる株式会社言語理解研究所とNTTデータが共同開発した。「なずき」 は、グーグルのように単語でマッチングさせるのではなく、質問(クエリー)の意味を正確に理解することができ、意味的に重要な情報を検索結果の上位に表示する。
「なずき」 は簡単にいえば、二本柱で構成されている。
① 大規模知識辞典
② 日本語理解エンジン (p.210)
 日本語理エンジンの説明が書かれているけれど、「意味強度」 をベースに作られているという。

 

 IT分野においても、日本人研究者の異才ぶりはいかんなく発揮されることだろう。
 かつて、アメリカの政治的圧力で潰されたけれど、TRONというOSを構想していた日本人研究者の例もあるし、下記の著作の中には、異次元にまでおよぶシステムの実例が、示されているのである。
   《参照》   『天皇祭祀を司っていた伯家神道』 船井幸雄・推薦〈七沢賢治〉(徳間書店)《前編》
            【デジタル・ナレッジ・システム】
            【QES:クイント・エッセンス・システム】

 グーグルがどんなに頑張っても、日本を破壊する様なことにはならないだろう。日本人は、日本語を話す民族であるが故に、その他の民族とは一風変わった思考方法を内的に保持しているからである。
 

 

<了>