
87,89年以来、20年近く間が空いてしまった再三読。タイトルは仏陀とキリストだけれども、書かれている霊的系譜は、仏陀とゾロアスターとキリスト、3つの霊統が織り成す地球進化の物語である。
【入滅後も語り続ける仏陀】
キリスト教を 「外道」 の一語で排除してしまう独善的な仏教教団の妄信的信者は、この著書を読むべきであろう。この本の終盤には、各仏教教団においておそらく権威主義的かつ難解な説明をしているであろう、「八正道」、「五蘊」、「十二因縁」、「三身」 といった仏教の基本用語が、とても分かりやすく説明されてもいる。
【入滅後も語り続ける仏陀】
紀元前6世紀から5世紀にかけて仏陀はベナレスで教えを説きました。けれども、それ以降、仏陀は黙しているのではありません。もはや肉体を持つことはなくとも、仏陀は応身を通して霊感を与え、語り続けるのです。仏滅後6世紀を経て、洗礼者ヨハネの口を通じて仏陀の言葉を私たちは聞きます。このように宗教は一つなのです。私たちはそれぞれの宗教を、人類進化の経過の中の正しい位置に於いて考察し、それぞれの宗教の中に、死んだものではなく、生きたものを探求しなければなりません。 (p.13)
1909年9月20日、バーゼルにてシュタイナーが語った内容である。キリスト教教団や仏教教団のレゾンデトールを定める教学を学ぶと、どうしても偏狭で排他的な意識を醸成してしまいかねない。しかし霊学という視点ならば、上述の表白が可能である。キリスト教を 「外道」 の一語で排除してしまう独善的な仏教教団の妄信的信者は、この著書を読むべきであろう。この本の終盤には、各仏教教団においておそらく権威主義的かつ難解な説明をしているであろう、「八正道」、「五蘊」、「十二因縁」、「三身」 といった仏教の基本用語が、とても分かりやすく説明されてもいる。
【ルカ福音書】
正すのではなく、為されたよりも多くを為せというのがルカ福音書の中には最も純粋で神聖な仏教が存在しています。そして、行為へと移された愛が、より高められたものとして表れてくるのです。 (p.9)
仏陀が純粋な霊的存在になって初めて行った偉大な行為は、ルカ福音書に登場するイエスのアストラル体の中に力を送り込んだことです。この力はクリスマスの聖句 「天の高みに於いて霊は示現し、地上に於いて善意の人々に平和がありように」 という言葉で表現されます。 (p.16)
仏陀が純粋な霊的存在になって初めて行った偉大な行為は、ルカ福音書に登場するイエスのアストラル体の中に力を送り込んだことです。この力はクリスマスの聖句 「天の高みに於いて霊は示現し、地上に於いて善意の人々に平和がありように」 という言葉で表現されます。 (p.16)
【ダビデ家の二つの系譜と二人のイエス】
ソロモン系:王系:ナザレ在住:このイエスはゾロアスターの生まれ変わり。マタイ福音書。
ナータン系:祭祀系:ベツレヘム在住:このイエスのアストラル体に仏陀の応身が力を送り込んだ。ルカ福音書。
古ヘブライ民族の中に、ダビデという家系がありました。このダビデ家は始祖たるダビデにまで遡ります。聖書(第2サムエル書、5・14)には、ダビデはソロモンとナータンの二人の子を持っていた、と記されています。(p.42)
ソロモンとナータンには、いずれも「ヨセフ」という人物がおり、共に「マリア」と名づけられた女性と結婚しており、どちらにも、「イエス」 という子どもがいた。 <表紙の絵>ソロモン系:王系:ナザレ在住:このイエスはゾロアスターの生まれ変わり。マタイ福音書。
ナータン系:祭祀系:ベツレヘム在住:このイエスのアストラル体に仏陀の応身が力を送り込んだ。ルカ福音書。
【仏陀とゾロアスター】
仏陀の教えは人間の内面に関したものです。人間と人間の進化が根本仏教の主題であり、「宇宙的教理」 は後に展開されることになります。
原ペルシャ民族の中に生まれたゾロアスターは、仏陀とは正反対の使命を課せられていました。ゾロアスターは、大宇宙を霊的に貫き、包括する外在的な神について教えを説きました。 (p.52)
人間の外部にある諸力について、ゾロアスターは語りました。――― 人間の内部に働く諸力、人間の内部に隠されている諸力について仏陀は語りました。 (p.53)
原ペルシャ民族の中に生まれたゾロアスターは、仏陀とは正反対の使命を課せられていました。ゾロアスターは、大宇宙を霊的に貫き、包括する外在的な神について教えを説きました。 (p.52)
人間の外部にある諸力について、ゾロアスターは語りました。――― 人間の内部に働く諸力、人間の内部に隠されている諸力について仏陀は語りました。 (p.53)
【ゾロアスターの二人の弟子と、イエスの 「エジプトへの脱出」 の真相】
ヘブライのモーゼとイエスの霊統が共通なのはいうまでもない。
ゾロアスターには二人の弟子がいました。・・・中略・・・。ゾロアスターは自らのアストラル体をヘルメスに与えました。・・・中略・・・。モーゼはゾロアスターからエーテル体を譲り渡されました。モーゼはゾロアスターのエーテル体を纏うことによって、宇宙と人間の歴史を壮大な映像として見、旧約聖書の創世記を書くことができました。 (p.55)
錬金術といえば必ず言及されるエジプト文化に関与するヘルメスである。ヘブライのモーゼとイエスの霊統が共通なのはいうまでもない。
ゾロアスターはエジプトのヘルメスに与えたアストラル体とヘブライのモーゼに与えたエーテル体の諸力を再び一つにまとめねばなりませんでした。ですから、ゾロアスターの生まれ変わりであるダビデ家のソロモン系のイエスは、エジプトに赴かねばならなかったのです。 (p.59)
【神殿における12歳のイエス】
過ぎ越しの祭りに参加するためにエルサレムに上ったナータン系のイエスは、神殿の中で話し、その知恵に大教師たちは驚いたという。
過ぎ越しの祭りに参加するためにエルサレムに上ったナータン系のイエスは、神殿の中で話し、その知恵に大教師たちは驚いたという。
イエスが12歳の時、新たな任務のためにソロモン系のイエスを離れ、ナータン系のイエスの中に移行したのです。ナータン系のイエスの両親は、自分たちの子供の語る言葉を理解できませんでした。ナータン系のイエスの口を借りて、ゾロアスターが語っているからです。 (p.67)
この直後、ゾロアスターの自我が去ったソロモン系のイエスは生き続けることができなくなり、ナータン系のマリアも亡くなった (ソロモン系のヨセフは既に亡くなっていた)。 そして、ソロモン系のマリアは家族を連れてナータン系のヨセフのもとに移り住んだという。
このように具体的な形で、仏教とゾロアスター教は合流したのです。・・・中略・・・。「ナザレのイエス」 の中に、仏陀の若々しい応身によって輝かされ、霊化されたゾロアスターの自我を見ることができます。仏教とゾロアスター教は合流し、ナザレのイエスの中に生きたのです。 (p.68)
【ヨハネの洗礼】
キリスト存在を、シュタイナーは以下のように記述している。
左目から生まれたアマテラス(太陽)。右目から生まれたツキヨミ(月)、鼻から生まれたスサノオ(地球)。
左は 「霊足り」。 つまりキリスト存在。
右は 「身ぎり」。 ゆえに臓器をあらわす漢字には、月偏が用いられている。
ヨハネから洗礼を受けた人々はそのように、仮死状態にあってエーテル体が肉体から遊離し、死後に経験することを、前もって体験しました。ナータン系のイエスの洗礼においては、さらに特別のことが生じました。エーテル体が抜け出て、水中に沈んでいたイエスの肉体に、キリスト存在といわれる高次の存在が入り込んだのです。(p.80)
このキリスト存在は、この時から3年間という期間限定で、イエスの肉体にとどまっていた。キリスト存在を、シュタイナーは以下のように記述している。
太陽が地球から分離したとき、太陽と共に地球を離れ、太陽の光と熱の中に身を隠しながら宇宙の彼方から光を注ぎかけていた存在 (p.89)
ここには、月のことが書かれていないし、シュタイナーは日本の神話である 『古事記』 について何ら言及していない。しかし、これが、アマテラス、ツキヨミ、スサノオ誕生神話の宇宙次元の解である。左目から生まれたアマテラス(太陽)。右目から生まれたツキヨミ(月)、鼻から生まれたスサノオ(地球)。
左は 「霊足り」。 つまりキリスト存在。
右は 「身ぎり」。 ゆえに臓器をあらわす漢字には、月偏が用いられている。
【太陽神】
感情と意思が個人的なものであるのに対し、言語界、思考界へ上昇することで人間は普遍的なものに到達します。
太陽の熱と光の背後に、音と感覚の中に生き、光の背後を垣間見ることができる者にだけ、自らの姿を顕に示す神が存在するのです。天界の言葉が、人間から取り上げられた部分の生命に相当するように、この太陽神は地上の言葉に関係しています。 (p.95)
日本がキリストと無縁な国家でありえないことが、この記述からも分かろうというもの。太陽の熱と光の背後に、音と感覚の中に生き、光の背後を垣間見ることができる者にだけ、自らの姿を顕に示す神が存在するのです。天界の言葉が、人間から取り上げられた部分の生命に相当するように、この太陽神は地上の言葉に関係しています。 (p.95)
【本当の人類の平和は、3000年以降】
現在の第5文化期において、道徳的な行為に喜びを感じないとしても、知力がそこなわれることはありません。第6文化期においては様子はまったく異なってきます。紀元3千年頃から、悪徳は知能を崩壊させるようになります。知的でありながら不徳である人間の心的能力は、どんどん退化してゆきます。道徳を顧みない人間は全く知力を失った人間になります。第7文化期においては徳を有しない知は存在することができなくなります。 (p.101)
【パンディラのイエス】
この人物は、キリスト教、エッセネ派の先駆者として神秘学では知られています。そして、タルムード文献では、パンディラの子、イエスとして知られています。・・・中略・・・。
このパンディラのイエスは、仏陀のあとを継ぐ菩薩の守護の下に立っていました。キリスト教の準備であり、その副流となる流れの源泉を、仏陀の後継者であり、将来、弥勒仏となる菩薩の中に見ることができます。(p.125)
このパンディラのイエスは、仏陀のあとを継ぐ菩薩の守護の下に立っていました。キリスト教の準備であり、その副流となる流れの源泉を、仏陀の後継者であり、将来、弥勒仏となる菩薩の中に見ることができます。(p.125)
【仏陀に悟りを与えた星】
釈迦は菩提樹下に座していた時、水星に君臨する運動霊から霊感を受け取りました。このことによって、釈迦は菩薩から仏陀になりました。 (p.136)
占星術では当たり前に解釈されている、惑星の働きが、仏陀が元となっている仏教では、ほとんど考慮されていない。仏陀とゾロアスターがイエスに合流し、キリスト(太陽)存在に貫かれたように、これらのことは現代の宗教において、考慮せずにすますことは絶対にできない。
<了>