
お二方の豊富な経験を元に、国際関係、ビジネス、経済、教育など様々な分野での 「考え方」 の実例を示してくれている。2003年初版。
【オピニオンリーダーとして最も信頼しうるスタンス】
自分自身の見解に影響を与えるような経済的なバックグラウンドは如何なるものであれ決して持たない。そのように、いわゆるインディペンデントなお二人であるからこそ、発想の核に偏向はなく、その見解にインパクトがあるのである。
メディアや企業集団などの組織が持つ負の属性をよく知っている読者は、日下さんのようなオピニオンリーダーをこそ常に希求しているのである。
【オピニオンリーダーとして最も信頼しうるスタンス】
日下 : ズバズバ言うときにわれながら感謝しているのは、私は国民の税金で給料をもらっていないから、国民に対して正しいことを言う義務はないということです(笑)。
それから、学生を集めて教授の権力で聞かせるときは多少用心しますが、文部省後援の講演会でしゃべるというようなことはまったくない。新聞社やテレビ局からも給料をもらっていない。つまり、立場や都合がない幸福です。
この本を買う人は、自分で見て自分でおカネを出すのであって、私はなにも強制しているわけではありません。失礼が書いてあっても、私はこの本の値段の1割、印税分だけ謝ればいい(笑)。そういう気持ちでやっているわけですが、同じ気持ちの人は意外に少ないようです。 (p.104)
この偽悪的な表現は、日下さんの実直な人間性をあらわしている。それから、学生を集めて教授の権力で聞かせるときは多少用心しますが、文部省後援の講演会でしゃべるというようなことはまったくない。新聞社やテレビ局からも給料をもらっていない。つまり、立場や都合がない幸福です。
この本を買う人は、自分で見て自分でおカネを出すのであって、私はなにも強制しているわけではありません。失礼が書いてあっても、私はこの本の値段の1割、印税分だけ謝ればいい(笑)。そういう気持ちでやっているわけですが、同じ気持ちの人は意外に少ないようです。 (p.104)
自分自身の見解に影響を与えるような経済的なバックグラウンドは如何なるものであれ決して持たない。そのように、いわゆるインディペンデントなお二人であるからこそ、発想の核に偏向はなく、その見解にインパクトがあるのである。
メディアや企業集団などの組織が持つ負の属性をよく知っている読者は、日下さんのようなオピニオンリーダーをこそ常に希求しているのである。
【犬と日本の若者】
堀 : わが家のビーグル犬は、目と尻尾と表情筋で何を考えているか、すべてよくわかる。「バウリンガル(犬語翻訳機)」 も持っているんですが、バウリンガルいらずの犬なんですね。機嫌のいいときは尻尾がポーンと立って走ってくるし、機嫌があまりよくなければ尻尾がだらりと落ちる。
そういう犬のコミュニケーション能力の高さを考えると、わが日本の若者というのは、コミュニケーション能力がないんですね。しゃべらせても何を言っているのか、わからない。ということは、いまの日本の若者の平均値はわがやのビーグル犬ほどもないということになる。(笑) (p.127-128)
私もワンコを飼っているし、若者に質問して同じ体験をしているから、この記述に失笑するしかない。そういう犬のコミュニケーション能力の高さを考えると、わが日本の若者というのは、コミュニケーション能力がないんですね。しゃべらせても何を言っているのか、わからない。ということは、いまの日本の若者の平均値はわがやのビーグル犬ほどもないということになる。(笑) (p.127-128)
【「イエス」 を3度】
日下 : 「イエス」 を3度言わせてから話に入る。そうすると、相手の心が開いていて、あとの話が進みやすい。
そういうことを話すと、学生はよく聞いてくれます。つまり、ニーズに合わせて授業をしていく。それで程度を下げないように、ときどき 「これはスタンフォードの教授が書いた専門書に書いてある」 とか(笑)、一般化したことを混ぜてゆくわけです。 (p.156)
お二人とも、大学で授業をしている経験から、具体的な対策方法がいくつも記述されている。そういうことを話すと、学生はよく聞いてくれます。つまり、ニーズに合わせて授業をしていく。それで程度を下げないように、ときどき 「これはスタンフォードの教授が書いた専門書に書いてある」 とか(笑)、一般化したことを混ぜてゆくわけです。 (p.156)
【私語はレッド・カード】
堀 : 「おい、そこの二人。いま話していたな。私語は外でやれという話になっていたはずだ。出て行ってくれ」 と言ったわけです。彼女たちは、「どうもすみません。反省しています、いさせてください」 と謝りましたが、「ダメだ。ただし、来週も出て行けとは言わない。今日は出て行け」 と言って放り出しました。
それで残った学生に、「いまの先生の処置を、君たちはどう思うか」 と言って、議論させたりしました。とにかくいろいろなことをやりましたね。なかには間違ったこともあったかもしれない。けれども、とにかく意見を言わせて、聞いてやり、自分の頭で考えさせる。そういうことが日本の学校教育に欠けています。 (p.162)
授業という公の場で私語など許されるわけがない。退室を指示した著者の処置が正しいのは言うまでもない。それで残った学生に、「いまの先生の処置を、君たちはどう思うか」 と言って、議論させたりしました。とにかくいろいろなことをやりましたね。なかには間違ったこともあったかもしれない。けれども、とにかく意見を言わせて、聞いてやり、自分の頭で考えさせる。そういうことが日本の学校教育に欠けています。 (p.162)
【日下さんの結婚】
日下 : 私の場合は、結婚は25歳のときで、彼女は学生だったのですが、「学校なんか中退しろ。俺の女房になるほうが、学卒よりよっぽど値打ちがあるぞ」 と言ったら、「はい」 と言って退学してくれました。(笑) (p.185)
日下さん25歳は1955年。その頃の時代状況の詳細は分からないけれど、いかんせん、カッコよすぎ!
【平均的な日本人】
堀 : 私から見ると、日本人は基本的に自由が嫌いな人種です。自由をエンジョイしている人はあまりいませんね。みんな 「自由がほしい」 とは言いますが、自由を与えるとみんな不安そうな顔をしてオドオドしている。時間の使い方もわからない。
結局、命令されているほうがいい。命令されて、その命令した上司の悪口を言っているのが、一番居心地がいい。これが、平均的な日本人です。
・ ・・(中略)・・・。
簡単にいえば、私はプラス思考なんです。だから、上司がバカだとか悪口ばかり言っているサラリーマンには、「上司がバカなんてラッキーじゃないか」 「自由に自分で采配をふるえばいいじゃないか」 と言いたいわけです。
それもしないで、上司の悪口を言い、あるいは、「この会社はおかしい、何もしてくれない」 と愚痴をこぼす、だから転職するというのでは、きっと失敗します。 (p.191-192)
言えてる。結局、命令されているほうがいい。命令されて、その命令した上司の悪口を言っているのが、一番居心地がいい。これが、平均的な日本人です。
・ ・・(中略)・・・。
簡単にいえば、私はプラス思考なんです。だから、上司がバカだとか悪口ばかり言っているサラリーマンには、「上司がバカなんてラッキーじゃないか」 「自由に自分で采配をふるえばいいじゃないか」 と言いたいわけです。
それもしないで、上司の悪口を言い、あるいは、「この会社はおかしい、何もしてくれない」 と愚痴をこぼす、だから転職するというのでは、きっと失敗します。 (p.191-192)
<了>