カトレア倶楽部 広報担当
川崎由美子です。

2018年11月3日は、カトレア倶楽部の「着物で文化の日に能と狂言を堪能する会」の日でした。

50名の方にご参加いただき、大槻能楽堂という能楽の本拠地にて、重要無形文化財観世流能楽師の山本博通氏、最高峰の能楽師の方による能「隅田川」という演目と、その前に狂言では野村萬斎さんによる、有名な「附子」を観劇いたしました。

かなり街中にある大槻能楽堂。

中に入るとそこは、外の世界とは別世界のような空間です。

能舞台は緞帳もありません。


紋付き袴姿の黒子の方たちが粛々と道具を配置。

そして笛、小鼓、大鼓の囃子の方が舞台真ん中くらいに座り、地謡の方々が上手に座り、準備が整います。

そして下手から演者が静かに登場して始まりという感じです。

小鼓、大鼓の演奏と演奏者の「よー」「いやー」という掛け声がなんともリズミカルで心地よく、指揮者もいないのにピッタリ揃っている様に釘付けになりました。

そして、「隅田川」という演目のストーリーは悲しい話だったのですが、主役の方は最初から能面をつけての演技・・・

謡、セリフ共に独特で内容は正直よくわからないながらも、登場の時と退場の時、悲しい事実を知った主人公の表情、面なのに、それが変わるように見えさえする演じ手のすごさに能の真髄を見た気がしました。

そして演目の終わりもただただ静かに終わるのです。

緞帳がない舞台は、どこで終わるのかというと、主人公から最初に粛々と順番に演者が引き上げ、囃子と地歌の人々が去って行くと終わり、です。

その辺りでようやく拍手。

他の舞台とはまるで勝手が違うのですが、この静かな入りと静かな終わりこそが能なのですね。



わたくし、若い頃に能の舞台は二度ほど見たことがあります。

しかし当時はどちらも・・・爆睡状態でした。

演奏のメロディとリズムと謳いの旋律がどうにも眠りを誘い、そして謡の歌詞やせりふが難解でどうしても眠ってしまう・・・。

しかし今回、ちょっと大人になった私は、ピーンと張りつめたような空気感の中で足運びのすり足の音を耳を澄ませ、リズミカルな囃子の演奏と共に、難解な謡やセリフ回しの中にも演者の人が表現する”何か”、を少しは楽しめるようになっていたのです。

なんとも言えない爽やかな感動を味わうことができて嬉しく思いました。



そして野村萬斎さんを始めとする3人の方による有名な狂言の「附子」は本当に面白いの一言に尽きました。

野村萬斎さんをあんなに間近に見られたのに、本当にこれがあの萬斎さん?!という感じで・・・すごい空間にいられたのだなと今改めて感じています。

そしてこんな貴重な時間を、まさに11月3日文化の日にふさわしい時間を、多くの参加者の方と過ごせたことがとても素敵な思い出になりました。

ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

カトレア倶楽部では今後も皆様に着物を着る機会と、貴重な和の文化に触れるイベントを企画してまいります。


本日もお読みいただきありがとうございました。

カトレア倶楽部 広報担当
川崎 由美子