とにかく例年にない暑さのため、夏バテと感染対策に冷房の調整と免疫を落とさないように日々気をつけて過ごしております。
先月は
「水木しげるの百鬼夜行」
「まれびとと祝祭」
今月は
「近代日本のメディアにみる怪異」
を見てまいりました。
展示物はほぼ写真NGだったので画像はありませんが、「百鬼夜行」は一部でスマホを使った演出が凄かったです。
微に入り細を穿つ風景の描写、そこに立つ妖怪の存在感、魂の籠もった絵はもちろん、水木先生に形をもらえた妖怪の像が立ち、彼らを紹介するムービーが流れていたり。
また水木先生のスケッチが展示されており本人の目線が見られたのが嬉しい。
個人的に印象深いエピソード。
水木先生は昔から絵図等で伝承されている妖怪を忠実に残すこともあれば、ほぼ文章でしか伝えられていない妖怪の形を絵に表すときは「これでよいかよくないかを逐一頭の中で妖怪に尋ねて決めていた」と。
無から有を生み出す作業で、様々な資料を参考にしつつも「これでいいのか」「だめなのか」、「一番ベストなもの」を妖怪に決めてもらう(それが何となく分かる)というのが何とも素敵な逸話で。
自分の主観や、思い込みによる想像で決着していたのではなくて、逆に言うと「これしかない」造形となる。
水木先生は妖怪そのものを尊敬し、いつも対話をしていたんだなぁと思います。
私が好きな怪談師のファンキー中村さんが、自身の体験談として話す「妖怪話」。
そのなかで、幽霊とはちがうよくわからない何かを見たあと、水木先生の妖怪辞典で「こいつだった!」と後から確認することが多く、はからずも中村さん(目撃者)と水木先生(表現者)の答え合わせになっているのかもしれないと考えると面白く感じます。
高島屋史料館で開かれていた「まれびとと祝祭」。
日本各地の古来からつづく「目に見えない存在」の到来を祝う祭が題材です。
ちいさな会場でしたが、特にスクリーンの映像で見た、アイヌの人々の生活に馴染んだまじない、儀式の様子に圧倒されました。
現地に住んでいた外国人の方が撮った昭和初期の映像で無音ですが、独特のアミニズムが根付いた精霊との交渉が映されていて、来場したお客さんが無言で見守っており。
YouTubeではアイヌの方の映像は見つけられませんでしたが、同じく放送されていた久高島の「イザイホー」、石垣島の「マユンガナシ」は見つけられたので、お暇なときによろしければどうぞ
男鹿のナマハゲや能登のアマメハギなど、来訪神行事として現代は無形文化遺産になっていますが、彼らも水木先生の本の中では妖怪の縁者として紹介されていたりもします。
とらえどころのないかた、と表現のされる神様と妖怪の境目は、非常に微妙な感じもします。
最後に、新聞博物館で拝見した「近代日本のメディアにみる怪異」。
主に明治から大正にかけてメディアに取り上げられた「怪異」を特集したもの。
ざっくりですが…
明治14年
「美女に化けた狸と結婚」
広島で老いた狸が美女に化けて、男と結婚した。
明治12年
現在の横浜市都筑区のとある農家では夜になると1つ目入道や女の生首が出てくる。
若者が妖怪退治に名乗りを上げるが太刀打ちできずに退散した。
ほかにも、
死んだ歌舞伎俳優が女の夢枕に立ったり、
夜中に女房をなめまわす真っ黒な怪物が出たり、
王子の大晦日に狐火が出たり、
海外では海漫龍(かいまんりゅう)が捕獲されたり等。
(見世物興行年表さんに海漫龍の絵が掲載されていました。ワニの可能性が大)
日清・日露戦争では神使の鷹が目撃されており導きに従ったという記事も。
当人の見間違いや勘違い、がっつりの作り話があったとしても、中には本物もあったのではと夢をもって見ておりました✨
(余談ですが戦争などの極限状態では不思議な体験談も多く、先の大戦のときには、妖怪や怪異に窮地を助けられたというお話を幾つか聞いたことがあります)
良い話
同時展示の「沖縄復帰50年と1972」も重い題材ですが見応えがあります。
こちらは9月4日まで開催されているので、興味をもたれた方は是非。










