父とのこと

思い出し日記

 

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父が意識をなくしてから

 

息子が病室に寝泊まりをし

父の付き添いをしていた時のこと

 

 

 

”今日からおじいちゃんとずっと過ごす”

 

と決めてすぐに

息子は母にこんな質問をしていたそうだ

 

「おじいちゃんの好きやった歌ってなに?」

 

 息子いわく

 

『音楽の力は素晴らしい!』

 

のだそうだ

 

もちろん、それは私たちも分かってはいるが

 

父が意識をなくしてからすぐの私たちは

 

目の前のことの対処に気持ちが持っていかれすぎ

 

父に好きな音楽を聞かせてあげる

 

というところにまで気が回らなかった

 

 

息子はそんなことよりも


 一番父の気持ちの近くにいてくれたのかもしれない

 

 

 

母は息子に「おじいちゃんは演歌が好きだった」と教えてくれた

 

父はよく演歌の歌番組を見ていた

 

晩ご飯の後、ソファに体を預けながら


そのままうたた寝をしていた姿を


今もすぐに思い浮かべられる

 

 

 

入院してから分かったことだけど

 

父の右耳はもう聞こえてないらしいかった

 

左耳も遠くはなっているが

 

なんとか会話はできていた。

 

 


「聴かせるなら左耳で聴かせてあげて」

 

と息子に伝えておいた

 


翌日から、病室には演歌が流れるようになった

 

 

それを見ているだけで

 

なんだか父がご機嫌でいるような気がする

 

 

 

 

※「あと、朝の8時になったらNHKの朝ドラもつけてあげて」

とお願いしておいた

 

朝が苦手な息子なのであまり期待はしてなかったけど

 

息子はちゃんと起きて父に朝ドラを見せてくれていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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