BlogMagazine-SoL -『ソル』-ママ&ワイフを楽しむおんなたち-フィリピンのオカマ

フィリピンのbakla(バクラ:オカマ)は実に自由にのびのびとしている。
「センセ、ごめんね。昨日カレシとラブラブしすぎて疲れちゃったから、今日は休みまーす」
……そんなバカ正直な欠席メールが担任教師の携帯に入るようになると、あぁまたか、とみんなが思う。

日本のゲイバーで働いた経験があり、あちこちお直しをして、ほぼパーフェクトな女性のボディを手に入れたGさんは、彼ができると途端に日本語学校に来なくなる。そして別れると再び授業に出席しだす。というより、彼がいない間のヒマつぶしに日本語学校に通っている、と言った方が正確か。

同性愛その他の性的マイノリティーの人々はどこの国にも存在するが、あるガイドブックによると、アジア諸国を旅行していて、街で見かけるオカマ率がもっと高い国はタイとフィリピンだという。

さもありなん。Gさんのように完璧なお直しをしているbaklaこそ少数だが、市場でも飲食店でも市役所や県庁でも、ナチュラルなbaklaが元気に働いている姿をよく見かける。
私が勤務している日本語学校の学生数は最大でも一クラス20人前後だが、それでもクラスにだいたい一人はbaklaやtomboy(フィリピンではオナベの意)が必ずいる。

なかでも私のクラスのAちゃんの存在感はピカイチだ。
Gさんと違って、Aちゃんには彼氏がいないため、彼女はめったに学校を休まない。
衣装持ちの彼女のお気に入りのTシャツは『暴れん坊将軍!』。バックには○○高校2年4組、というロゴと担任の先生&クラスメイトの名前が……。文化祭か何かのために作成したTシャツを2年4組の誰かが売り飛ばし、それが流れ流れてフィリピンの古着屋まで来たのだろう。個人情報もへったくれもあったものではない。

さてAちゃんは服こそ「暴れん坊」だけど、ヘアスタイルはセーラームーンを意識したツインテール。目もとにはアイライナー、薄いピンクのルージュもひき、ちょっと恥ずかしがり屋な彼女はその仕草も雰囲気も、クラスのどの女子学生よりも女の子らしい。

が、先日そんなAちゃんの日本語日記を添削していて度肝を抜かれた。キティちゃんのついたピンクのかわいい手帳には「○月×日:私の趣味は男を見ることです。今日はCWC(ウェイクボードのリゾート施設。欧米の観光客が多い)に男を見に行きました。マッチョの男がたくさんいて、とても楽しかったです」

古今東西、女とオカマが元気な国は発展すると言われている(今私が言った)。フィリピンの未来は明るい!……かもしれない。
よし、Aちゃん、今度先生も誘ってね!



written by かおり