初診 | アスペルガーの旦那さんとぽっこ

アスペルガーの旦那さんとぽっこ

結婚して10年が過ぎ、旦那さんがアスペルガー症候群であるということがわかりました。

その頃、少し情緒不安定気味な旦那さん。
受診の前の日、二人で時間があいたのでランチに行きました。
明日の受診のこと、話しながらスペイン料理を楽しんでいました。
で、旦那さんが会社での話をはじめました。
旦那さん、10年以上今の会社に勤めていますが、実はまだ人の顔が覚えられず、10年一緒にいても誰かわからない人が多くいるそうです。
会社は全従業員50人くらいはいると思いますが、さすがに10年いれば半分くらいはわかるんじゃないかなぁ。

それと、旦那さん、会社の中ではほぼ無視されているようで、
休憩中、同僚が3~4人で話をしているところを通りかかったら、
「あ、○○がきたけん、(今の話)中断ね。あいつが入ると話がめちゃくちゃになるけん」とあからさまに言われたりするそうです。
ただ、旦那さんにとってそれは「嬉しい事」だそうです。
自分は、人からそういう風に思われているんだ。と、正確にわかるから。
雰囲気とか、その場の空気感とか、全然自分はわからないから、はっきり言ってもらえたほうが自分には嬉しい。そうです。

でも、旦那さん、その話をしながら泣き出しました。
ぽろぽろ涙を流して。
今までのことがあふれ出して止まらないみたいに。

頭の中はそうでも、心は傷ついているんですよね。絶対に。
私、その時思いました。

この人を放り出す事(離婚するとか)は簡単だけど、何かの縁で一緒になったんだし、わたしができる限り、我慢の限界が来るまでは、一緒にいて、サポートしてあげよう。と。


次の日、旦那さんと私、仕事を休んで心療内科に行きました。
旦那さん、初受診の日です。

先生は、旦那さんが子どもの頃の話、今どういう状態なのか、優しく分かりやすく丁寧に聞いてくださいました。

ここで気づいたこと。
先生の前に旦那さん、そのとなりに私、と座っていたのですが、

先生が旦那さんに質問する。

旦那さんはその答えを私に向って話す。

私がそれを通訳するように先生に話す。

というへんな会話方法


私が何度も、「私じゃなくて、先生に話をして」というけれど、
先生の目を見れないのか、体は半分私の方に向いている 笑

先生も、「大丈夫ですよ。そのままで。」と言ってくださいましたので、
結局そのままで1時間


最後に先生からの質問で

「○○さん、今困っていることはありませんか?」

旦那さん

「ありません!」

ときっぱり


私、涙が出ました。なんで何もないとか言えるのか。理解できずに。
昨日も、泣いてたじゃん。
悔しい思いとか、きつい事とか、あるじゃん。
私達、家族だってたくさん困っているじゃん。

先生は、「次回、WAISIIIというテストを行いましょうね。難しい事ではないので、気負わずに。テストの前日は、ゆっくり休んで、気楽に来てくださいね」

診察室を出て、ふと先生から呼び止められました。

「奥さん、あまり考え込まずにね。今まできつかったでしょう。これから、私も協力しますから、一緒に旦那さんをサポートしていきましょうね。」

それがどういう意味か、なんとなくわかった。
今まで私が感じていた旦那さんの理解不能な行動、それを世間に言っても「そういう性格でしょ?」で済まされていたこと。それをきちんと理解してくれる人が居たんだと思うと、なんだかパ~っと明るい日が差してきたような気がしました。

病院の帰り、車の中で
「なんでさっき、困ったことは何もないって言ったん?」
と聞くと、

「だって、ちゃんと生きてるし。」

はぁ?

生きてるかどうかじゃなくて、困ってること聞いてるんだって。
昨日も泣きながら言ってたじゃん。私たちも困ってるじゃん。


旦那さんは、究極の選択しかできないようで、

困ったこと=生きていられないくらい困っていること
痛い=自分では動けないこと
悲しい=人、動物が死んでしまったこと
心配=もう死んでしまうと分かったとき

というように、極端な考えしか持ち合わせておらず、その途中の気持ちは、具体的に聞いてもらわないと理解できないみたいでした。

また一つ、知らない事を発見しました 笑