いつ、どんなきっかけで始めたのかは
今となってはよく覚えていないのですが、
かれこれ20年近くバレンタインデーに
チョコレートを作っています。
私の場合、バレンタインのチョコレートは
お中元やお歳暮に近い意味合いがあって
日頃の感謝を伝えたい方々に送っています。

何事も一旦始めると趣味の範疇を超えがちで、
チョコレートも然り。(青い猿あるある?笑)
年を重ね、バイトや仕事を始め
自分の自由になるお金が増えていくにつれて
より美味しさを求めて材料も高価になっていき、
交遊関係が広がるにつれて
チョコを送りたい人も増えていって、
今やアーモンド3kg、原材料でチョコ15kgを使い
9種類のチョコレートを合計500個以上、
アマンドショコラをアーモンド3kg分、
マフィン型のガトーショコラを70個超と、
「職業は何ですか?」と聞かれそうな有り様です。
(ごく普通の会社員です)

チョコレートは、まず生クリームとチョコレートで
ガナッシュ(いわゆる生チョコ)を作るところから。
生クリームとチョコ、
そして各フレーバーを合わせた時点では
ドロドロに溶けた状態なので、
何かに流し込んで固めます。
チョコの本ではよくバットとかを使っていますが
私はポリ袋に流し込み、一定の高さにならして
ポリ袋に入った状態で冷やして固めます。
バットだと固まったガナッシュが
綺麗にはがれるのか個人的には疑問なのですが、
ポリ袋は破るだけでガナッシュが綺麗に出てくるので非常に便利。
ポリ袋方式は自分で編み出しました。
(これはちょっとドヤァ😁笑)

これはスパイスのガナッシュ。
どのフレーバーでも見た目は茶色なので、
メモがないと何味だかさっぱりわかりません。

袋を破ってガナッシュを取り出し、型で抜きます。

この抜き型、今は正方形のみを使っていますが
以前はハートや六角形など様々な抜き型を使って
フレーバーごとに形も変えていました。
ですが、抜き型の形によっては
うまく型に収まらない部分が出てきて
ガナッシュがかなり余ってしまい、
せっかくならなるべくガナッシュを余らせないで
より多く作って人にあげたいなぁと思い、
全て正方形という今のスタイルに落ち着きました。
正方形が9つだと詰める時も綺麗に収まるので
一石二鳥です🎵

さて、型抜したガナッシュの周りに
テンパリングしたチョコレートをかけていきます。

テンパリングというのはチョコレート特有の作業で
一旦温度を上げてチョコレートを完全に溶かし、
その後固まらないギリギリの温度まで冷やし、
更にちょうどいい温度まで上げて
その温度をキープする、という
大変に面倒な作業です。
溶かしたり冷やしたりするには
お湯や氷水を使うのですが、
チョコレートは水と非常に相性が悪く
一滴でも水が入るとカカオ分と油分に分離して
元には戻らないという厄介な性質を持っています😱

私も長らくこのテンパリングには苦しめられ、
上がけのチョコレートが綺麗にできないことが多く
毎年悔しい思いをしていたのですが、
ある年にふと「大量生産するプロは
いちいちテンパリングしていられないはず。
きっと自動でテンパリングするマシンがある」
と思い探したところ、あったんです‼️
もちろん購入。かなりのお値段でした👛


何だこれ…って感じですね。
一般家庭ではまず必要ない代物です(笑)

実際に使うとこんな感じです。
写真は旦那さんが撮ったのを拝借しました。
私はチョコレートをかけるのにいっぱいいっぱいで
写真を撮る余裕はありません😅

ボウルの後ろ側に固形のチョコレートを入れると
ボウル全体が回転しながら徐々に温められ、
ボウルの手前側にテンパリングされて
状態のいいチョコレートが溜まる仕組みです。
(何のこっちゃだと思いますが)

そんなこんなで各フレーバーのガナッシュに
テンパリングしたチョコレートを上掛けし、
見た目だけで何味かわかるよう
乗せるものや模様も変えて9種類作ります。
各フレーバー55個ぐらいガナッシュができるので
全部で500個以上チョコをかけている計算です。
ちなみに上掛けを一日でやりきるので、
その日は食事以外の時間ほぼ立ちっぱなしです😅

チョコレートが出来たら、今度は箱詰め。
家族がいる時だと気が散るので、
箱詰めは毎年夜の作業です🌃

各フレーバーごとに苺のパックに並べておき、
そこから一つづつ箱に詰めていきます。
こんな感じ。
フレーバーはここ5年以上ほとんど変わらず、
スパイス(シナモン中心に7種類)・レモン・
紅茶・ゴマ・
ナチュール(フレーバーなし、チョコの味のみ)・
プラリネアマンド・キャラメル・カシス・コーヒー
です。
以前はお酒の入ったトリュフなどもありましたが
友人の子供にもあげるようになってからは
全てアルコールなしのフレーバーにしました。

そして蓋をしてリボンをかけるのですが、
写真撮り忘れた…と思っていたら
チョコをプレゼントした方が
綺麗に写真を撮って下さいました📷

アマンドショコラは普通のお菓子屋さんでは
あり得ないぐらいにアーモンドをローストして
香ばしさ?焦げてる?ぐらいの風味に仕上げます。
結構はまる人が多くて、毎年反響があります✌

ガトーショコラはレモンピール入り。
チョコレートがカカオ分高めで濃厚なので
レモンピールを入れてちょっと爽やかな風味を
プラスしています🍋

この2点は日持ちするので、
アマンドショコラはお正月からアーモンドを
ローストし始めて1月中に3kg分完成させ、
ガトーショコラは2月初めの週末で
作りきってしまうのが毎年の流れです。

チョコレートはお歳暮のようなものなので
昔からの友人や大切な方々に送るのですが、
友人も結婚し子供が生まれたりして
家族全員分を送るようになり、
大切な方々もだんだん増えてきて
今年はこの方にもあげよう、とやっているうちに
送る作業まですごいことになってしまいました。

発送待ちのチョコレートたち。

一番下は実家向けで、一年中食べたい!という母に
アマンドショコラを2kg(アーモンド換算)、
アマンドショコラを作る過程で
ボウルにくっついたチョコレートを割った
割りチョコが2kgなど、
尋常じゃない量のチョコレートが入っています(笑)

各フレーバー55個ぐらい作るうち、
私が自分で食べるのは多くても4個で
あとは人にあげてしまいます。
実は毎年作りながら、何故自分がチョコレートを
こんなに一生懸命作っているのか
よくわからなかったのですが、
今年は作りながらあげる人を一人一人思い浮かべ
「美味しく作って喜んで欲しいなぁ…」とか
「今年は○ちゃんの子も大きくなってきたから
 一人分増やさないとなぁ…」とか
色々なことを考えているうちに、
私にとってチョコレートを送る行為は
「あなたのことを思っています」と
手紙を書くのと同義なんだ、ということに
今年初めて気がつきました。
コロナ禍で思うように人に会えない時だからこそ
そのことに気づけたように思います。

毎年送っているPieriaさん
「チョコレート作りであんなに発信している」
と言われたことがあったものの
今までピンと来なかったのが、
やっと腑に落ちました。

チョコレートは本当に奥が深く、
長年続けていますが
まだまだ改善したいところがたくさんあって、
必ず翌年への宿題が残っています。
どこまで行っても「もう完璧!」と思えないのが
またたまらない魅力で、
私はまた来年もチョコを作ることでしょう😌