この夏、立川のPLAY! MUSEUMでは、
“大どろぼうの家”という展覧会が開催されています。
テーマはズバリ、「どろぼう」。
最後の盗みに出て留守中の大どろぼうの家に、
来場者がこっそりと忍び込む・・・というていの展覧会です。


相手が大どろぼうとはいえ、
現実に人の家に忍び込んだら、犯罪になりますが、
これはあくまで、そういうていの体験型エンターテインメント。
ちょっとだけ背徳感を抱きつつ、入り口を入ってみました。
すると、まず目に飛び込んできたのは・・・・・・
緑色の怪しげな空間!
その名も「緑の回廊」です。
右側の壁を観ると、少し低い位置に絵画がズラリと並んでいました。
よく見ると、それらは、石川五右衛門だったり、
「すてきな三にんぐみ」だったり、鼠小僧次郎吉だったり。
どうやらこの家主である大どろぼうが、
敬愛する古今東西のどろぼうの肖像画を飾っている(というていの)ようです。
なお、それらの肖像画の中には、
映画館でお馴染みのあのどろぼうもいました(笑)
ちなみに。
肖像画によって、画風がバラバラなのですが、
実は、すべて同じ人物によって描かれたものです。
その人物とは、イラストレーターの伊野孝行さん。
『芸術新潮』の連載「ちくちく美術部」でタッグを組ませて頂いたあの伊野さんです。
伊野さんとは約3年の連載の取材で、いろんな展覧会を一緒に巡りましたが。
その伊野さんとこういう形で展覧会で出逢うのは、とても感慨深いものがありました。
・・・・・・と、大どろぼうの家に忍び込んだ設定を忘れて、
当時を懐かしんで、ついつい感傷に浸ってしまいましたが。
気を取り直して、先へと進みましょう。
続いて現れたのは、「青の応接間」。
こちらの空間には、大どろぼうの私物と思われるものが置かれています。
とりわけ印象的だったのは、薬箱にバンテリン。
おそらく、この大どろぼうは身体中にガタが来ているのでしょう。
それを理由に、引退(=最後の盗み)をしているのでしょう。
そんな肉体派の大どろぼうながら、
本好きでもあるようで、空間にはたくさんの本がありました。
ちなみに、これらの(大どろぼうが読んでいそうな)本は、
ブックディレクターの幅允孝さんがセレクトしたもの。
その蔵書のラインナップから、なんとなく大どろぼうの人となりが見えてきました。
なお、本はすべて手に取って読むことができるそうです。
さて、展覧会では他にも、
「赤の隠し部屋」や「銀の庭」、
人気絵本作家ヨシタケシンスケさんによる、
本展のための最新絵本を紹介する「トリコロールの廊下」など、
全部で8つの部屋で構成されていました。
個人的にお気に入りなのは、「光の蔵」。
こちらでは、大どろぼうの偏愛品やガラクタが展示されています。
↑このテーブルの上に乗っているのは、
MDや曲がる鉛筆など、令和では見かけなくなったものばかり。
当たり前に使っていたものが、今は使われていないと知って、
昭和生まれの人間としては、わりとショックだったりもしたのですが。
中でも一番衝撃的だったのは、
学校のプールにあった目を洗う蛇口が、
今はもう使われていないという事実。
ビクビクしながら、目を洗う。
あの経験を令和の子どもたちはしていないのですね。
また、こちらのテーブルの上には、
終売となったお菓子たちが並べられていました。
チェルシーやビエネッタは最近終売となったばかりですが。
ピンキーやさくらんぼの詩も終売となっていたのですね。
そういえば、最近コンビニやスーパーでは見かけてなかったです。
それらの他にも、「光の蔵」の中には、
立川市内を中心とした公共施設や商業施設、飲食店など、
計43ヶ所から盗んだ数々のアイテムが並べられていました。
もちろん、本当に盗んできたわけではなく、
合意のもと、合法的に盗まれているので、ご安心を!
くれぐれも正義感に駆られて、通報などしないようお願いいたします。
なお、そんな「光の蔵」の奥には、
どろぼうの訓練に励む“どろぼうジム”なるものもありました。
どろぼうモノでおなじみのあのシチュエーション、
「赤外線センサーを避けながらお宝を目指す」の練習ができます。
もし、この赤外線を模した線に触れてしまうと、
会場内が赤く光り、警報が鳴ってしまうのでご注意ください。
せっかくなので、自分もチャレンジしてみたところ・・・・・・
予想に反して、成功してしまいました。
意外にも、自分にはどろぼうの才能があったようです。















