現在、ワタリウム美術館では、1990年に開館以来して初となる、
中国の現代作家による個展、“チェン・フェイ展「父と子」”が開催されています。
本展の主役は、この人↓
北京を拠点に活動するチェン・フェイ(陳飛)です。
これまでに北京や上海、香港、
さらには、ニューヨークやパリでも個展を開催しています。
2016年に富山の下山芸術の森発電所美術館にて、
現代美術家の加藤泉さんと2人展を開催していますが、
個展形式で日本で紹介されるのは、今回が初めてです。
ちなみに。
本展に出展されている絵画は、オール新作とのこと。
コロナ禍に娘さんが生まれたそうで、
すべて「父と子」がテーマとなっています。
とにかく可愛くて可愛くて仕方ないのでしょう。
どの絵からも、親バカ・・・もとい、
我が子への深い愛情がひしひしと伝わってきます。
特に4階の展示室で紹介されていた作品は、
娘さんがしっかり者に成長した姿で描かれているのが印象的でした。
《父の胸の内》という作品にいたっては・・・・・
バーで酔いつぶれる父(=チェン・フェイ)を、
たしなめるような表情で俯瞰する娘さんが描かれています。
早くもパワーバランスは娘さんのが強いようです(笑)
ところで。
気になるのが4階展示室の壁紙にある謎の模様。
実は、エレベーター内のマットも、この謎の模様がデザインされていました。
一体何の模様なのでしょう??
気になって、その答えを館の人に尋ねたところ、
「ヒントは2階に展示されている作品ですよ」とのこと。
2階に展示中の作品を隅々まで見渡して、
ついにその正体を発見することができました。
なるほど。この絵の中にたくさん描かれたう◯このシルエットだったのですね。
パッと見は、ウィリアム・モリスのテキスタイルのようですが、
その中に、大量のう◯こが配置されたこの絵のタイトルは、《ラブレター》とのこと。
何も知らずにそれだけ聞くと、「どこがやねん!」とツッコみたくなりますが。
実は、チェン・フェイの娘さんは、早産で500グラムにも満たず生まれたのだそうです。
それゆえ身体が弱く、毎日排便を確認するのが、彼の父親としての日課だったのだとか。
その後すくすく育ち、今では健康優良児とのことで、
すっかり、その当時のことを忘れていたというチェン・フェイ。
ある日、何気なくスマホの写真を見返したところ、
その頃に撮影した便の写真が大量に並んでいたのだそうです。
それを観た他人が心を打つかはわからないものの、
自分にとってはそれがまるで一つの詩のように思えたことから、
今回思い切って、それをモチーフに作品を制作したそうです。
美術界には、う◯こをモチーフにした作品は、無くは無いですが。
その界隈(?)では、もっとも感動的な作品だと思います。

さてさて、本展には絵画だけでなく、立体作品も多く出展されています。
なお、それらの中には、インスタレーション形式のものも。
チェン・フェイや娘(ときどき妻)が、
さまざまなスタイルで表現されています。
こちらのコーナーに関しては、娘よりも父多め。
決して、チェン・フェイ本人は、
カワイイ系の見た目ではないですが(笑)。
このコーナーで、いろんなタイプの彼を眺めていたら、
不思議なもので、だんだんと可愛く思えてきてしまいました。
ちなみに。
ワタリウム美術館地下1階にあるライトシード・ギャラリーでは、
チェン・フェイの新作立体作品《Your Friend_Toy》が発売中です。
エディション数は、100。
木製クレート・ボックス入りで、お値段76000円(+税)です。
ちょっとだけ“イイかも♪”と思ってしまいました。
あくまで、ちょっとだけ。











