東京駅すぐそばのJPタワー内にある学術文化総合ミュージアム、
インターメディアテク(略してIMT)に、久しぶりに行ってきました。
開館からしばらくは、知る人ぞ知るミュージアムといった感じでしたが。
開館10周年を機に写真撮影を解禁してから、知名度が一気にアップ。
訪れたこの日も、多くのお客さんで賑わっていました。
なお、最初の展示室と、通称「ギメ・ルーム」は、
これまでとそう変わらない展示となっていましたが。
一つ上のフロアでは、大森貝塚を発見したことでも知られる、
東京大学創設時のいわゆるお雇い外国人教授だったモースが、
東大に寄贈した日本陶器コレクションの一部が展示されていました。
余談ですが。
モースの弟の曾孫にあたるピーター・モースは、
世界的でも有数の葛飾北斎コレクターとして知られています。
そのコレクションは遺族によって、墨田区に寄贈され、
すみだ北斎美術館が設立される大きなきっかけとなりました。
日本陶器コレクションに、北斎コレクションに。
モース一族には、足を向けて寝られません。
ちなみに。
こちらの展示フロアでは、モース博士のコレクションの他に、
東大の考古学研究隊が収集した古代オリエントの考古物も展示中。
それらの中に、ゆるキャラみたいなのが混ざっていました。
さてさて、インターメディアテクの企画展スペースでは、
現在、“台湾蘭花百姿–東京展”という展覧会が開催されています。
インターメディアテクでは過去2度にわたって、
“蘭花百姿”“カトレヤ変奏”と、蘭に関する展覧会が開催されてきました。
本展はその第3弾にして、最新展に当たるもの。
台湾の国立歴史博物館とのコラボ展でもあり、
東京での展覧会の終了後には、台湾に巡回するようです。
テーマはずばり、「台湾の蘭」とのこと。
これまで数々の展覧会を観てきましたが、
5本の指に入るほど、ニッチな展覧会でした(笑)。

「台湾の蘭」と聞いても、何もピンと来なかったのですが。
実は、あの蘭こそが台湾原産なのだとか。
そう、開店祝いでお馴染みの胡蝶蘭です。
なんでも、台湾の植物学が飛躍的に進展したのは、
明治28年から昭和20年にかけての日本統治時代だったそうで。
日本人の植物学者が台湾全島で、
実施した調査によるところが大きかったそうです。
その時代に採集された蘭の一つが、胡蝶蘭。
なお、そんな素敵な名前を付けた植物学者は、田代安定とのこと。
本展を通じて初めて、その名を知りました。
ちなみに、wikiによると田代安定は、
その業績についてはほとんど顧みられておらず、
「忘却され無視されている」「忘れられた日本人」とされているとか。
残念ながら、名前とは裏腹にその評価は安定していないようです。
と、それはさておき。
台湾の豊かで美しい自然を象徴する植物として、
日本統治時代、胡蝶蘭は大きな人気を集めたそうで。
胡蝶蘭を筆頭に台湾蘭の栽培が盛んになりました。
さらに、切手や絵葉書になるほど、
台湾において蘭は重要な花となったのです。
さらにさらに!
昭和11年には、川澄理三郎なる日本人画家が、
台湾で“熱帯蘭写生画展”なるものを開催したそうです。
さて、この川澄理三郎なる人物は、
没年が不詳という謎多き画家のようです。
なお、その雅号は「芳蘭」とのこと。
名前からして蘭特化型の画家ですね。














