世界有数のピカソのセラミックコレクションに出会える、南青山の小さな美術館。
それが、ヨックモックミュージアムです。
2020年にオープンし、この秋で開館5年目に突入しました。
そんなヨックモックミュージアムでは現在、
開館記念第4弾として“ピカソ・セラミックー「見立て」の芸術”が開催中。
「見立て」という切り口で、ピカソのセラミックを紹介する展覧会です。
展覧会は全部で4章立て。
まず紹介されていたのは、ピカソが作ったセラミックの鳥たちです。
ピカソと言えば、娘に「パロマ(=鳩)」と名付けるほどの鳩好きですが。
実は、鳩と同じくらいに好きだった鳥がいます。
それは、フクロウ。
野生のフクロウを保護し、アトリエでも飼っていたそうです。
鳩が描かれたピカソの絵はいろいろと思い浮かびますが、
フクロウが描かれたピカソの絵は、それほど無いような・・・・・。
ところが、ピカソは、セラミックに関しては、
フクロウをモチーフにしたものを数多く制作しています。
ヴァローリスの職人が作るセラミックの形を、
おそらくピカソはフクロウに見立てたのでしょう。
中には、フクロウに見えないものもありましたが(笑)。
誰なんだお前は。
続いて紹介されていたのは、闘牛をモチーフとしたセラミックの数々。
ピカソは円形のセラミックのお皿を、円形の闘牛場に見立てました。
お皿の見込みをアレーナに、縁の部分を観客席に見立てています。
つまり、お皿を真上から見ると、
まるでドローンで見たような気分になれるわけです(←?)。
ピカソのユーモアが感じられる作品ですね。
そんなピカソのユーモアがより感じられるのが、第3章。
こちらでは、食べ物を乗せるためのお皿の上に、
すでに食べ物が描かれているものが紹介されていました。
これらのお皿は間違いなく、魚料理専用なのでしょう。
さらに会場の一角では、こんな展示も。
テーブルに見立てたお皿が、テーブルの上に置かれています。
よく見れば、お皿の中にもお皿が描かれています。
・・・・・ということは、どういうこと??
考えれば考えるほど、頭が混乱してきました。
何はともあれ、このユニークな展示のために、
あえて、ピカソのセラミックをケースには入れず、
なおかつ、テグスなども使わなかった美術館の決断に拍手。
よくぞこのような展示を実現させたものです。


さてさて、ラストで紹介されていたのは、
人間の顔や体に見立てたセラミックの数々。
とりわけ印象に残っているのが、こちら↓
水差しの形が、女性の顔に見立てられています。
後ろに回ってみると、この通り。
持ち手の部分が、ポニーテールに見立てられていました。
グッと強く掴むのを躊躇してしまいそうです。
なお、その隣には、ユリの花に見立てた水差しも。
実は、先ほどの女性の顔の水差しと、
ユリの水差しは、形はほぼ同じなのだとか。
見立て次第で、こんなにも印象が大きく変わるものなのですね。
ちなみに。
ヨックモックミュージアムでは現在、本展と併せて、
新収蔵品となる「ヴァローリス・コレクション」が初公開されています。
「ヴァローリス・コレクション」はセラミックではなく、
リノリウム・カットの版画技法で作られたポスターです。
ピカソは1951年から1964年まで、ヴァローリスのために、
主に陶器市などのイベントのためのポスターを手掛けていました。
その一式が「ヴァローリス・コレクション」で、
今回はそのうちの10点がお披露目されています。
展示されていた中には、岡本太郎っぽいものも。
さらに、ヨックモックミュージアムでは、
お馴染みのビジュアルのポスターもありました。
そう、ヨックモックミュージアムのショップでしか買えない、
限定のシガールのパッケージデザインに採用されているポスターです。
今年の秋からは、同じビジュアルが採用された、
オリジナルのドリップコーヒーも発売開始となりました。
ポスターの現物を観てしまったら、
シガールとコーヒーをセットで買いたくなります。
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