五十嵐靖晃 海風 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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現在、千葉県立美術館では、開館50周年を記念した特別展として、

アーティスト五十嵐靖晃さんの大規模個展“五十嵐靖晃 海風”が開催されています。

 

(注:展示室内は基本的に撮影可。禁止作品の写真撮影は、特別に許可を得ております。)

 

 

さて、会場に足を踏み入れると、

いきなり目に飛び込んでくるのは、大量の糸玉。

床面にもびっしりと置かれていましたが。

 

 

 

見上げてみれば、天井から、

たくさんの糸玉が吊り下げられています。

 

 

 

まずは、その物量に圧倒されてしまいますが、

改めて、冷静になって、糸玉をよくよく観てみると、

一つとして同じ糸玉が無いことに気が付かされます。

 

 

 

実はこれらは、本展のために一般公募で集められたもの。

日本全国から元気玉・・・もとい、糸玉が約5500個も集まったそうです。

なお、吹き抜け空間に浮かぶ大量の糸玉は、

夜空に広がる満点の星空をイメージしているのだとか。

 

また、糸玉の下、床から2.5mの高さには、

青や白に染められた長~い糸が、等間隔に並べられています。

こちらは、海面をイメージした《海織り》というインスタレーション作品です。

 

 

 

こちらの作品に関しては、

下から見るよりも、上から観るほうがオススメ。

会場の一角に、特設のデッキがあるので、

是非とも、この上にあがってみてくださいませ。

 

 

 

すると、糸でできた海面を見渡すことができます。

 

 

 

なお、デッキ上には、双眼鏡も完備。

遠くのほうの海面を観たいという方、

あるいは、遠くにある糸玉を観たいという方は、

こちらの双眼鏡を使って、じっくり観察してみましょう。

 

 

 

さらに、本展では五十嵐さんの作品と、

千葉県立美術館コレクションのコラボも実現。

 

 

 

遠く離れた壁に掛けられているのは、

千葉県にゆかりのある水彩画家・小堀進による《霞ヶ浦》です。

その描かれた湖面の高さに合わせて、

五十嵐さんによって、たくさんの糸が張られています。

下から観ると、こんな感じ。

 

 

 

台に上がって観てみると、こんな感じです。

 

 

 

なお、糸でできた水面から顔を出しているのは、

千葉県立美術館が所蔵する金工作品と、陶磁器作品。

また、糸の色は、小堀進の《霞ヶ浦》からすべて抽出したそうで、

町田にあるクラフト工房LaManoによって、天然染料で染められているそうです。

 

ちなみに。

もう一つの展示室では、

クールベの《海》や高村光太郎の《手》とコラボしていました。

 

 

 

さてさて、本展の会場は、千葉県立美術館だけにあらず。

美術館を中心とした千葉みなとエリアも、会場となっています。

例えば、千葉ポートパークの展望の丘には、

風を可視化する吹き流しでいっぱいの《風の子》が。

 

 

 

また例えば、さんばしひろばには、

五十嵐さんの代表的シリーズである《そらあみ》が設置されていました。

 

 

 

なお、《風の子》《そらあみ》も、地元の小学生や、

本展のボランティアサポーター「海風クルー」とともに共同制作されたもの。

吹き流しや漁網の網目の1つ1つに、

参加者の皆様の想いが詰まっていると思うと、グッとくるものがありました。

星星

 

なお、千葉みなとエリアといえば、

125メートルの高さを誇る千葉ポートタワー。

 

 

 

こちらの中にも、五十嵐さんの作品があります。

 

 

 

 

下に置かれた2つのサイコロに、

当たるか当たらないかの位置に吊るされている錨。

その吊るされたロープの先に、なにげなく目線を向けると・・・・・

 

 

 

ポートタワーのてっぺんに繋がっていました。たぶん。

あまりに遠いので、もはや肉眼では確認できないレベル。

それほどの高さから吊り下げられていました。

 

 

ちなみに。

本展では、展示室1室をまるまる使って、

五十嵐さんのこれまでのプロジェクトが紹介されています。

さらに、壁一面には詳細すぎるにもほどがある年表が掲載されていました。

 

 

 

その年表の中で個人的に、

思わず声を上げてしまったのが、こちらの経歴です。

 

 

 

千葉県立八千代高等学校に入学&卒業。

まさか、僕と同じ八千高(やちこう)出身者だったとは!

(余談ですが、パリ五輪柔道金メダリストの角田夏美選手も八千高出身です)

これからは、五十嵐先輩と呼びたいと思います。

 

 

 

 

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