“江戸の博物学~もっと知りたい!自然の不思議~” という展覧会。

「江戸の博物学」 に焦点を当てたユニークな展覧会で、
江戸時代の日本人による初めての本格的な本草書 《大和本草》 や、
『大和本草』 貝原益軒撰江戸・宝永6年(1709)刊 静嘉堂文庫蔵 【全期間展示】
日本初の本格的彩色植物図譜である 《本草図譜》 をはじめとする、
『本草図譜』(牡丹) 岩崎灌園撰江戸・天保15年(弘化元年・1844)頃 静嘉堂文庫蔵 【全期間展示】
博物学に関する江戸時代の貴重な書籍の数々が展示されています。
琳派や茶道具、仏像など、美術系の展覧会が続いていたので、すっかり失念しておりましたが。
静嘉堂は、文庫 (図書館) と美術館から成ることを、改めて実感する展覧会でした。

(狩野探幽の 《波濤水禽図屏風》 や渡辺崋山の 《遊魚図》 といった絵画作品も出展されています)
展覧会のハイライトは何といっても、《日本創製銅版新鐫 天球全図》 です。
太陽や月、地球などの天体から、
『日本創製銅版新鐫 天球全図』 のうち「天球図」 司馬江漢撰江戸・寛政8年(1796)頃刊 静嘉堂文庫蔵 【前期展示:6/25-7/18】
雪の結晶、蟻、ボウフラなどの虫までが紹介された、まさに 「The博物学」 な作品。
『日本創製銅版新鐫 天球全図』 のうち「顕微鏡観物写真図」 司馬江漢撰江戸・寛政8年(1796)頃刊 静嘉堂文庫蔵 【全期間展示】
一部木版もありますが、基本的には全て銅版画。
そこに、彩色が施されています。
描いたのは、司馬江漢。
江戸時代後期を代表する、洋風画家です。
200年以上も前のものとは思えないくらいに、正確な描写。
今現代でも十分に通用しそうなレベルです。
ただし、太陽だけは・・・。
『日本創製銅版新鐫 天球全図』 のうち「太陽真形」 司馬江漢撰江戸・寛政8年(1796)頃刊 静嘉堂文庫蔵 【全期間展示】
使い倒したランチョンマットみたいな感じになっていました (笑)
個人的にもっとも印象に残ったのは、《鱗鏡》 。
こちらは、高松藩の家老であった木村黙老によって書かれた魚図鑑で、全263種の魚が紹介されています。
『鱗鏡』 木村黙老撰江戸・嘉永6年(1853)写 静嘉堂文庫蔵 【後期展示:7/20-8/7】
『鱗鏡』 木村黙老撰江戸・嘉永6年(1853)写 静嘉堂文庫蔵 【全期間展示】
さかなクンならずとも (?) 、「ギョギョッ!」 と声をあげたくなるビビッドさ。
こんなにも色が美しい状態で、保存されていただなんて!
・・・と思ったら、なんと今回が初公開とのこと。
ありがとうギョざいます。
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