生誕130年 橋口五葉展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

ある時は、西洋画家。
ある時は、ポスター作家。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-此美人


またある時は、 『吾輩ハ猫デアル』 をはじめ、数々の名作を手掛けた売れっ子装丁家。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-吾輩ハ猫デアル


浮世絵研究者の顔もあれば、大正の世に新版画家としても活躍。
41年という短い生涯の中で、
マルチな才能を発揮させた男が、橋口五葉 (1881~1921) です。
現在、千葉市立美術館で開催中の “生誕130年 橋口五葉展” では、
そんな橋口五葉のマルチクリエイターぶりが、余すことなく紹介されています。
星星
2ツ星。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-橋口五葉展


さてさて、今回のこの美術展。
何と言っても、見逃せないのが、 《黄薔薇》 という作品。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-黄薔薇


ポスターにも、バッチリ、

「幻の 〈黄薔薇〉 あらわる。」

とあります。

何が、そんなにスゴイのかと言えば。
実は、こちらの 《黄薔薇》 は、
1912年に出品され、モノクロ写真でのみその存在を知られていた幻の作品。
そんな幻の作品が、ほぼ100年の時を経て、
千葉市のとある個人宅で発見されたのだとか!
これは、ミラクル!!
《黄薔薇》 には、謎の兎が描かれていますが、
これは、ウサギ年の2011年に発見されるという予言だったのかもしれません (違うか)


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-黄薔薇


そういった情報を知った上で観たからかもしれませんが。
やっぱり、今回の美術展の中では、群を抜いて、素敵な絵に感じました。
特に、むせかえるほどの色彩には、目がクラクラ (良くも悪くも)
紫と黄色という斬新な組み合わせなんて、
橋口五葉かレイカーズか、くらいなものです。
また実物は、絵そのものだけでなく、
装丁も、輪をかけて色彩が鮮やか。
今まで観たどの掛け軸作品よりも、 “鮮やかすぎる掛け軸” でした。

ちなみに、僕が惹き付けられた、こちらの 《黄薔薇》
出品した当時は、評価は高くなかったのだとか。
当時の人とは、気が合いませんなぁ。。。(笑)


《黄薔薇》 以外にも、惹かれた絵画作品がありました。
《美しい鳥》 に、 《ペリカン》 に、 《黄葉に栗鼠》
(画像はありません。あしからず)
今挙げたのは、 《黄薔薇》 も含め、すべて個人蔵作品。
この美術展で観ないと、次にいつ観れるかわかりません。



さて、千葉市美術館のコレクションであるこちらの作品も見逃せません。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-髪梳ける女


《髪梳ける女》 です。
以前、江戸東京博物館で開催された “よみがえる浮世絵-うるわしき大正新版画” でも、出合った作品ですが。
その時のよりも、背景がキラキラキラキラキラキラキラキラ
美しさは、3割増しでした。

ちなみに、この作品のキャプションにて、
ロセッティの 《レディ・リリス》 との関連性が指摘されていました。
見比べてみると、納得です。確かに。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-レディ・リリス


五葉の新版画作品で、もう一点心に残ったのが、 《化粧の女》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-化粧の女


匂い立つような女性の色香を感じました。
化粧をするという行為の中に、優美さと妖しさが同居しているかのよう。
同じ “化粧をする” でも、電車の中で化粧をする女性とは大違いです。


男性の皆様にとっては、眼福に。
女性の皆様にとっては、女性らしさを学べる (?) 美術展。
千葉市まで、行く価値はアリです。




ランキングにご協力をお願いします。
Blogランキングへ   にほんブログ村 美術ブログへ