「香り」 をテーマにしたという、
何とも面白そうなニオイがプンプンとする美術展に行ってまいりました。
東京藝術大学大学美術館で開催中の “香り かぐわしき名宝展” です。
5月29日まで。
貴重な香木の逸品にはじまり、
香道の道具に、香炉や香合などの 「香り」 に関する名品、
さらには、 「香り」 をテーマにした絵画作品などなどなど。
日本文化における、さまざまな 「香り」 を、鼻ではなく目で楽しめる美術展でした。
(一部、鼻でも楽しめます)
僕の嗅覚に狂いはなし。
展示内容、作品ともに、大満足の美術展。
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多少、解説が難しいことを差し引いても、3ツ星です。
あまり深く意識したことはなかったですが。
いかに、日本人の文化の中で、
「香り」 が大切な要素だったのか、改めて気付かされました。
確かに、日常でも、身だしなみに気を付ける時に、
見た目だけでなく、自分の香りにも十分な注意を払っている気がします。
(8×4とか、ダウニーとかも)
それは、昔の方も同じこと。
いや、今よりもお風呂に入らなかった昔の日本人にとっては、
「香り」 の身だしなみは、最重要課題だったのかもしれません。
会場には、着物にお香の香りを移すための道具や、
髪の毛にお香の香りを移すための枕が展示されてあって、大変興味深かったです。
さてさて、どの展示も興味深かったのですが、
ブログの記事では、抜粋してご紹介いたしましょう。
今回の展示で、一番印象に残っているのが、こちらの香炉。
《織部獅子鈕香炉》 です。
木の枝 (?) を噛み噛みする、この獅子の可愛さと来たら![]()
「香炉=仏具=辛気臭い・・・」 という、
何となくマイナスなイメージがあっただけに、その真逆の姿に萌え必至でした。
そして、この隣に、さらに気になる香炉が。
・・・なんか、フォルムが雑 (笑)
自立させるためには、いたしかたないのは承知してますが、足が、ごっつい。
どうして、こんなに雑な感じの姿になったのでしょう??
まぁ、カラスの勝手なのでしょうが。
香炉3連続で恐縮ですが (?) 、
《桜文散七宝鞠香炉》 もご紹介。
一見、普通の香炉ですが、内部に、宇宙ゴマのような仕組みが施されおり、
転がしても、常に中のお香は水平を保ち、決してこぼれることが無いという優れモノの香炉。
美しいだけでなく、工学的な魅力も加味された作品です。
香炉などの 「香り」 にまつわる道具も素敵だったのですが、
アートテラー的には、香りを描いた絵画作品も気になるところ。
確かに、匂い立つような香りが、頭の中で広がるような作品が多かったです。
例えば、上村松園の 《楚蓮香之図》
楚蓮香とは、中国唐時代の絶世の美女。
外出すると、その香りに魅せられて蝶たちが飛び従ったのだとか。
フェロモンを出しているのでしょうが、何故に蝶??
虫が好きなフェロモンを出している女性は、僕は勘弁です (笑)
ただ、そのエピソードを聞かなかったことにすれば、
ジャスミンのような香りがする美人像に思えました。
一方、こちらはスパイシーな香りがする女性。
島成園の 《伽羅の香》
男を手玉に取りそうなフェロモンが、プンプンと発せられていました。
君子危うきに近寄らず、です。
最後は、今回の展示でもっとも感動した一枚。
速水御舟の 《夜梅》
梅の香りが漂う絵というよりは、
梅の香りを嗅ぐべく、この世界に入って確かめたくなる絵という感じ。
絵の前に立った瞬間に、スーッとこの絵と溶け合ったような感覚に陥りました。
あまりに絵が素晴らしすぎて、足を動かしたくなくなってしまったほど。
この一枚を観るためだけに、
香り展に行ったとしても十分すぎるくらいです。





