ルノアールを筆頭に、モネ、ゴッホ、シャガール…と、
街を歩いていると、時に、美術界の巨匠たちと同じ名前のお店に出くわします。
果たして、それらのお店と巨匠との間に関係はあるのか??
気になるようで気にならない。
でも、気にしてしまったら、気になって仕方がない。
そんな疑問を解消すべく、アートテラーは今日も店へと赴く!!
今回やってきたのは、こちらの駅。
京王井の頭線池ノ上駅です。
こんな企画でもない限り、まぁ、降りることはないですよね。
そんな池ノ上駅から歩くこと、10分強。
炎の画家の名前が、目に飛び込んできました!
珈琲&Wine。
カリーライス。ピラフの店。
サントリービール 純生。
看板にたくさんの情報が乗り過ぎていて、
結局のところ、何屋さんなのかよくわかりません。
この激しさ、ゴッホの如しです。
下の看板に目をやると・・・
“印度風 カリーライスの店” とありました。
印度カレーではなく、印度風。
手作りメロンパンと手作り風メロンパンくらいの違いがあるのでしょうか。
ちなみに、外観は、こんな感じでした。
趣きはありますが、ふらっと立ち寄れるような雰囲気ではありません。
独特のオーラが渦巻いています。
それもまた、ゴッホの如し。
せっかく、ここまで来ておきながらなんですが。
中に入るか、引き返して帰るか、悩みました。
“と、とりあえず、メニューを見てから考えよう!”
メニューの下から、ゴッホがこんにちはしています。
何を食べるか考えているだけなので、そんなに睨まないで下さい (汗)
若干お値段は高めですが、
カレー…もといカリーの美味しそうなニオイが漂っています。
空腹にカレーの香りほど堪えるものはありません。
「店の雰囲気<食欲」
意を決して、店の扉を開けました。
すると、そこで目にしたのは、
店内の壁という壁に貼られたゴッホ関連の美術展ポスターやゴッホのポストカード。
あちらを見ても、ゴッホ。
こちらを見ても、ゴッホ。
その横を見ても、ゴッホ。
その上を見ても、いわさきちひろ。
“・・・ん?いわさきちひろ??”
ゴッホ8割。いわさきちひろ1割。その他1割。
パワー全開のゴッホの絵の中で、
癒し系ないわさきちひろの絵が奮戦していました。
何とも不思議な光景です。
と、店内に気を取られていたところ、店のおじさんに注文を聞かれました。
「じゃあ、え~と、この肉いっぱい (チキン) のカリーを」
「辛さはどうしますか?」
「辛さ…?あ、マーカリで」
ちなみに、このマーカリとは “額に汗がでます” という辛さ。
マーカリの上に行くにしたがって、カリカリ、ピロピロ、ヘロヘロとなり、
逆に、下に行くにしたがって、ボチカリ、マイルド、ミルキーとなるそうです。
ゴッホに行かれる方は、是非予習しておきましょう。
さてさて、オーダー後、改めて店内を見渡すと、
不思議な光景がいろいろ目に飛び込んできました。
カリーがテーブルに届くまでに、この店で気になったコト・モノを列挙しておきます。
・店のおじさんは、常によくわからない鼻歌を歌っている
・店内にあるテレビ (aiwa製) は、アンテナがとにかくデカい
・ただ、アンテナはデカいのに、画質は恐ろしく悪い
・お店の椅子には全てデニムのエプロンが掛けられている
・本棚に置いてある 『美味しんぼ』 が、左から、74巻・39巻・58巻・24巻とランダムにもほどがある
・店内に唯一あるテーブル席のテーブルは三角形 ・・・etc
こじんまりした店内に、よくぞこれほどまでに、
不思議な光景を詰め込めるものだなぁと、感動すら覚えました。
そうこうしているうちに、カリーが出来あがったようです。
注文していた肉いっぱい (チキン) のカリーです。
お値段、1200円也。
想像していた以上に、
お肉がいっぱいでした。
メニュー名に偽りナシです。
では、一口。
「むぅ…」 (← 『美味しんぼ』 の影響)
フルーティーな甘さの後に、
肉の旨みが来て、最後に辛さが追いかけてくる。
今までに食べたどのカレーとも違う、独自の味わいです。
チキンも、ただ煮込んであるだけでなく、
おそらく一度揚げたものを煮込んでいるのでしょう。
そのおかげで、カリカリサクサクとした食感があって、このカリーのアクセントになっていました。
マーカリなので、額に汗をうっすら掻きながら、一気に完食。
ご馳走様でした。
さて、食後、すぐに帰るつもりだったのですが・・・。
気付いたら、店のおじさんと意気投合。
1時間ほど芸術談義に花を咲かせることに。
もちろん、話題の中心はゴッホについてです。
その帰宅中、ふと気付いたことが。
この寒空にも関わらず、不思議と寒くないではないですか!
寒がりでお馴染みの (?) 僕なのに!!
どうやら食道の辺りがポカポカしているようです。
そこにいるのは、間違いなくさっきのカリーですね。
その食道にカリーがいる感覚が、何とも心地よい。
「あぁ、美味しいもの食べたなぁ」 と、この時に心の底から実感。
食べてしばらくしてからに、美味しさに気付く。
そして、しばし、その美味しさの余韻に浸れる。
それが、ゴッホのカリー。
まさしく、死後に評価が高まったゴッホのようです。
<お店情報>
ゴッホ
住所:世田谷区代沢3-12-1
営業時間:11:30~15:00 18:00~23:00
定休日:水曜日






