伊藤若冲アナザーワールド | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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今回の静岡出張の2日目に、静岡県立美術館に行ってまいりました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-静岡県立美術館


この美術館のみどころは、何と言ってもロダン館。

下の 《地獄の門》 をはじめに、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-地獄の門


32点のロダンの彫刻が見渡せるという、ロダン彫刻のためだけのフロアです。
光の射し方が、何とも素敵な空間。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ロダン館  アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ロダン館


西洋美術館の前庭で、
イヤというほど (?) 、ロダンの彫刻は目にしていましたが。
同じロダンの彫刻ながら、このロダン館で観ると、かなり新鮮に目に映りました。
静岡県立美術館が、 「風景とロダンの 静岡県立美術館」 と銘打つだけはあります。

ちなみに、静岡県立美術館のカフェの名前も、ロダン。
美術館受付の横では、ロダンクイズが行われており、
しまいには、ロダン体操なるものまで制作してしまったとのこと。
どんだけロダンを推すのでしょうか (笑)

そんなロダン体操は、こちらから観られます↓
http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/japanese/rodin/education/taisou/movie.php
全盛期のふかわりょうのネタのようです (笑)



・・・と、僕の記事も、ここまで、だいぶロダン推しでしたが。
ここからは、本題。
本当に観たかったのは、こちらです!

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-若冲アナザーワールド


5月16日まで開催中の “伊藤若冲 -アナザーワールド”
以前から、若冲ファンを公言している身としては、是が非にでも行きたかった美術展です。


さてさて、一つ気になるのが、タイトルにある “アナザーワールド” という言葉。
一体、何が “アナザーワールド” なのでしょう??




・・・確実に、GACKTのこの曲は関係ないですよね (笑)
関係ないのはわかっていますが、
自分のカラオケの十八番の曲なので、美術展に行くまでに何回も口ずさみました (笑)


あっ、閑話休題。
“アナザーワールド” というタイトルの意味をば。


その答えは、今回の美術展の一番の特徴にあります。
今回の若冲展は、今までの若冲展とは、ちょっと違って、
若冲の着色画ではなく、若冲の水墨画にスポットを当てているのです。
確かに、若冲と聞くとイメージするのは・・・

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-動植綵絵


こちらの 《動植綵絵》 のような細密に描かれたカラフルな絵画。


しかーし!

若冲の魅力は、それだけでに非ず。
あまり知られていないのですが、
若冲の水墨画もまた違った魅力に溢れています。
今回の美術展では、 『若冲の水墨画=アナザーワールド』 と捉え、
今まであまりフィーチャーされなかった若冲の水墨画の世界を存分に紹介しています。

えっ、地味?
いえいえ、そんなことはありません。

例えば、 《葡萄図》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-葡萄図


決してリアルに描いているわけでないのに、
不思議なほどに生命感が溢れています。
特に葡萄のつる。
このひょろろん感は現実にはあり得ないですが、
不思議なくらい活き活きしている気がします。


それから、今回の目玉展示である若冲水墨画の名品。
2008年の夏に発見され、ニュースにもなった 《象と鯨図屏風》 です。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-象と鯨図屏風


墨一色だけで、ここまでの大迫力を出せるとは。。。
さすが若冲の一言。
さらに、若冲ならではと思わず唸ってしまったのが、
大迫力なのにも関わらず、全然威圧感がないという点。

象の尻尾が、変なことになっているから?
鯨が、パッと見では、何だかよくわからないから??

いろんな理由が考えられますが、
とにかく、迫力とユーモラスさが共存する希有な逸品。


お次は、僕自身としては、3回目の対面となる 《石灯籠図屏風(右隻)》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-《石灯籠図屏風(右隻)》


3回目にして、ちょっとした発見をしてしまいました。
一番左の灯篭にご注目。
何と虫食いのような穴が空いているではないですか!
穴空きの葉を描くことが多い若冲ですが、
まさか灯篭まで穴空き状態で描いていたとは!
灯篭に穴が開くって、どんな状態でしょう (笑)



今回の展示のメインである若冲の水墨画も、もちろん良かったのですが、
当然のように、若冲の着色画は、さらに輪をかけて素晴らしかったです (←結局w)
(“アナザーワールド” だけでなく、普通の若冲ワールド作品も展示されていました)

まずは、静岡会場でしか観られない 《仙人掌群鶏図 (左部分) 》
(注:千葉には巡回しません)

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-仙人掌群鶏図


こちらの作品にも、現実世界であり得ないものが。
それは、一番左に描かれている、ゆるキャラのようなカワイイひよこ。
なのに、とさかが生えていました (笑)


その他にも、これまた静岡でしか観られない 《菜蟲譜》 や、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-菜蟲譜


静岡県立美術館のスターコレクション 《樹花鳥獣図屏風》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-樹花鳥獣図屏風


などなど、見どころいっぱい。見応え抜群。
他にも紹介したい作品はありますが・・・というより、全部が紹介したい作品ですが。
語り続けたら、止まらないので、ここまでにしましょう (涙)
それくらいに充実した若冲展。
これは、東京から静岡まで行く価値は大いにあります。
是非、若冲の “アナザーワールド” を静岡で!
you can see the アナザーワールドです。
星星星



・・・と、いろいろ褒めておきましたので。
静岡県立美術館の皆様、どうか後期が始まったら、呼んで下さい (笑)

《果蔬涅槃図》 が、どうしても観たいのです (←切実)

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-果蔬涅槃図